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公開年:2009年
公開国:デンマーク、イギリス
時 間:93分
監 督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出 演:マッツ・ミケルセン、マールテン・スティーヴンソン、ゲイリー・ルイス、ジェイミー・シーヴェス 他







スコットランド人の権力者バルデの奴隷となっていた男。片目であることからワン・アイと名づけられたその男は、超人的な戦闘能力を持っていた。ワン・アイは、自分を監視していた男たちやバルデを皆殺しにして脱走。自分の世話係だった奴隷の少年アーと一緒に旅に出る。その道中、聖地エルサレムを目指す、ヴァイキングの一行と遭遇。ヴァイキングたちはワン・アイたちを仲間に引き入れて、船に乗り込む。深く濃い霧に包まれたまま何日も航行した末、未開の土地に到達するのだったが…というストーリー。

『ドライヴ』の監督さんの作品で、『ドライヴ』の一つ前。一人の寡黙で孤独な男がヘビーな生き様をみせてくれるという点では共通点はあるかも。でも、正直、本作は意味不明だった。

北欧神話がベースにある模様で、その知識があると少しは判るのだろうか。片目だからオーディンとか?

何せ、主人公のワン・アイが一言も喋らないし、彼を知っている仲間がいるわけでもないし、作風もドグマ95ばりに回想シーンがないので、彼が何でそんなに無双なのか…とかバックボーンが一切不明。もっとツライのは、脱走したのはいいけれど、どこにいきたいのか方向性が見えない。挙句の果てに、他人の旅にくっついていってしまうという、主体性の無さ。事件に巻き込まれてくっついて行かざるを得ないというわけではないのだから、ぶらり旅に等しい。

くっついていった旅の一行は、エルサレムの奪還とか言っているから十字軍なのかと思っていたのだが、ヴァイキングさんたちだとか。ヴァイキングの時代っていつやねん。調べたら西暦800年から250年間くらいらしい。ヴァイキングにキリスト教は浸透していたのか?とか、色々疑問は生じるが、まったく明るくない。
とにかく、船で延々エルサレムを目指すので、ぶらり旅とはいえ途中下車はできない。途中でやるのはいざこざで殺すだけ。

てな感じで、ストーリーはよく判らないし陰鬱だし、バトルシーンがはじまるとやっと目が醒めるくらいの内容しかないのだが、わざわざ“第一章 憤怒”とか“第二章 沈黙の戦士”などと、仰々しく章分けされている。章ごとに山場があるわけでもなく、眠気覚ましに挟んでいるんじゃないかと思うほど(実際、寝ちゃって、章が飛んだので巻き戻した。そういう意味では便利かも)。それに加えて、銀残しみたいな沈んだ画質で、同じデンマーク出身のトリアー監督の臭いを感じる。影響を受けているとか、関係があるとかは不明。

多分に哲学的な内容を含んでいるのでは?と窺わせるのだが、それを突き止めてやろうって気分にさせてくれないのが、この作品の力の無さか。結局、最後にワン・アイが見た幻覚(?)の意味もわからず、突如出現した人々の正体もわからず終了。

監督の製作意図とは真逆になるとは思うけど、実際は喋らないワン・アイだけど、心の中では、クソ喋ってるって設定で、心の声をガンガンガンガン、これでもかこれでもかって入れたら、すげーおもしろくなると思う。

まあ、いずれにせよ、つまらなかった。借りるな警報レベル。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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