[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
公開年:2009年
公開国:アメリカ
時 間:115分
監 督:リチャード・ケリー
出 演:キャメロン・ディアス、ジェームズ・マースデン、フランク・ランジェラ、ジェームズ・レブホーン、ホームズ・オズボーン、ジリアン・ジェイコブス、セリア・ウェストン、デボラ・ラッシュ 他
コピー:あなたの人生史上、最高の実あなたなら、押しますか?
ボタンを押せば1億円、ただし見知らぬ誰かが死ぬ。決断の期限は24時間──
ある日の早朝、ヴァージニア州郊外に暮らすルイス家のドアの前に、ひとつの四角い箱が置かれる。箱を開けると、中には赤いボタンが付いた木箱が入っていた。その日の夕方、アーリントン・スチュワードと名乗る男が訪れ、あなたたちが赤いボタンを押せば、見知らぬ誰かが死ぬが現金100万ドルを手にすることができると告げる。決断の期限は24時間。荒唐無稽な話と思いつつも、経済的に追いつめられていた夫妻は、葛藤の末にボタンを押してしまう…というストーリー。
キャメロン・ディアス主演で“運命のボタン”なんてユル目のタイトルなので、軽めのシチュエーションサスペンスか?程度にしか思っておらず、全然期待していなかった。実際、はじめの方はそんな感じで展開していくのだが、次第に、サスペンスなのか、ホラーなのか、犯罪モノなのか、陰謀モノなのか、サイコスリラーなのか、心理サスペンスなのか、SFなのか、この作品自体いったい何なのかわからなくなっていく。いや、わからなくすることに腐心している。そういうところに軸を置いて展開しているのだ。
『ナイト&デイ』の時のトホホなくたびれ方とは違い、本作のキャメロン・ディアスは、その老い具合(二の腕のゆるゆる具合とか、疲れた顔)が、役柄に絶妙にマッチしている。でもそれも、観ている人を混乱させるための材料の一つだった。夫がNASA勤務であることもそう。ハンディキャッパーであることもそう。舞台が1976年であることもそう。
とはいえ、映画である以上どうしてもストーリーは集約されていくので、時間の経過に伴いどこかの方向に倒れていくのが判り興醒めしかける。しかし、そうなってくると今度は、“ビックリ効果音”作戦が始まる。注意報を発令しておく。私、電車の中で観ていたら、猛烈にビクっとしちゃって隣に立っていた女の人にぶつかっちゃったよ。心臓の悪い人は、本当に要注意(背中の筋肉が痛くなるほどビックリしたもの)。
そういう、一体どっちに転がるのか判らない…という演出は残り30分になっても続き、その遊園地のアトラクションばりの努力のおかげて、私はかなり愉しむことができた。
ネタバレなので、一応ふせる(OKな人は[ツヅキ ヲ ヨム] を押して)。
で、結局、本作のオチだが、簡単に言ってしまうと“藤子不二雄FのSF短編マンガ”である。読んだことがる人ならわかってもらえると思うが、“短編”なの。ちょっとした思い付きの小ネタみたいなもの。元々小ネタなんで、「すごいオチでしょ?」とドヤ顔する気ははじめからないのだ。それをここまで引っ張って惹きつけたんだから、興行師として大したものだと思う。
なーんの受賞歴もないことでお分かりだと思うが、世の中からは評価されていない。でも、そうやって評価されないことすら、この作品の演出の一つなんじゃないかと感じるくらい。決して傑作とはいえないが、人生の中の二時間近くをドキドキと愉しみたいという目的は充分に果たしていると思うのでお薦めしたい。
#邦題は、“運命のボタン”でもなく、英題のTHE BOXでもなく、原作にならって“ボタン、ボタン”にすべきだったと思う(おさまりが悪くても)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |