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公開年:2008年
公開国:日本
時 間:105分
監 督:池田敏春
出 演:八嶋智人、佐藤江梨子、赤井英和、渋谷天外、山田スミ子、和泉妃夏、鍋島浩、別府あゆみ、要冷蔵、芝本正、轟太郎、橋野香菜、海原はるか、海原かなた、佐藤浩市 他
コピー:女は男の一途さに惚れ、男は女の乳房に恋した──。可笑しくて、泣けて、心温まる“日本一純情”な恋物語。
マジメでおとなしい性格の中学教師・寺田は、酒も飲めないにもかかわらず、ホステスの一代を目当てに、大阪・北新地のクラブへ通い詰めていた。酒も飲めない寺田のお目当ては、ホステスの一代。両親からは強く見合いを勧められるが、一代を思うが故に、すべて断り続けていた。とうとう、寺田は心を決めてプロポーズを敢行すると、思いもよらず一代はあっさりと受け入れてくれる。早々に実家を出て、一代との生活を始める寺田。しかし、これまで女性と付き合ったことのない寺田は、一代の過去の男関係に想いを巡らせ、嫉妬をしてしまうのだった…というストーリー。
公開時から一代がどういう結末になるのかは、紹介されていたので判っており、普通に考えるとオチが見えている作品なんて観る必要なんかない…と考えてしまいそう。でも、もう明らかすぎるほどのベタベタなお涙頂戴ストーリーで、新規性の高い物語を見せたいわけじゃないのははっきりしている。むしろ、そりゃあ泣けるさぁ…ズルいわぁ…っていう、浪花節的な感じで勝負。泣かせてもらおうじゃありませんか!ってあえて踏み込んでみたくなるときも、こんな私にもありますわな。
とはいえ、『キューティーハニー』や『腑抜けども、悲しみの愛を見せろの佐藤江梨子の演技を考えると、トホホな内容になる可能性は高く、劇場公開はもとよりDVDレンタルすら今の今まで後回しになっていた。
実際に観てみると、佐藤江梨子の演技は全然問題なかった。むしろ、謎の多い嘘っぽいキャラクターが、その稚拙な演技にマッチしていて、キャスティングの妙って感じ。早々に弱りはじめて、気丈に振舞う役柄なので、さほど高度な演技も必要としていない。関西で生活していたこともあるので、大阪弁もさほど変ではない。この一番の懸念事項がクリアされたのだから、あとはどっぷり泣かせてもらいましょうや!
…と、そうなるハズだったが、全然、そうはならなかった。何故か。別のほかの役者の演技がダメだったわけではない。
実のところ、この話は正味60分程度で充分な内容なのだ。それでは劇場にかけられないので、色々加えて上映時間を長くしたものと思われる。その加えた部分が冗長で冗長で。一連の“競馬”の件が、あまりに無理がありすぎる。佐藤浩市と出会うのは許せるとしても、彼が本当に探していた男だというのは…。ひょんなことからそんな男と出会ってしまいました…ということだと思っていたのに。さらにその後、寺田に知られないように一代と接触していたってのも変な感じ。病床で連絡取り合っていたってことでしょ。それに自殺を防ぎたいならポリタンクを処分するか、ポリタンクがなければ別の手段をとるかもしれないとして中身を替えたとしても水でしょ。酢ってなんだよ(おもしろくもなんともない)。
色々な民間療法を試そうとするのは良しとしても、ツボ買うために借金を重ねたり、学校の金にまで手を出すのはやりすぎ。もう手術しないとアウトだって宣告された状況で、傍で看病しないなんてありえないでしょ。クレイジーすぎて何一つ共感できなくしてしまった。
それに、胸を残さないといけないと思うそこまでの動機付けが薄すぎる。どう考えてもあのシチュエーションなら手術するのが普通。一代が死んでしまったことよりも、手術すれば救えたかもしれないという後悔に苛まれてあたりまえだと思うし。最後は単にいなくなった喪失感で自殺しようとしただけにしか見えない。もう、人としての道をはずしてるんだもの。クレイジー。クレイジー。クレイジー。
泣けるか!
120%泣ける状態だったので、微塵も泣かせないとは、この監督の才能はものすごい。人情とか心の機微とか、根本的にわかってないのだと思う。二度と人間の感情が重要になる作品に携わってはいけない。こんなにハードルの低い期待すら裏切ってくれるなんて、もちろんお薦めするはずがない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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