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image1642.png公開年:2010年 
公開国:アメリカ
時 間:117分
監 督:マシュー・ヴォーン
出 演:アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ、マーク・ストロング、クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ、ギャレット・M・ブラウン、クラーク・デューク、エヴァン・ピーターズ、デボラ・トゥイス、リンジー・フォンセカ、ソフィー・ウー、エリザベス・マクガヴァン、ステュー・ライリー、マイケル・リスポリ、ランダル・バティンコフ、デクスター・フレッチャー、ヤンシー・バトラー、オマリ・ハードウィック、ザンダー・バークレイ、クレイグ・ファーガソン 他
ノミネート:【2010年/第16回放送映画批評家協会賞】若手俳優賞(クロエ・グレース・モレッツ)、アクション映画賞
コピー:正義の心で悪をKILL
特殊能力ゼロ、モテ度ゼロ、体力微妙──なりきりヒーローが世界を救う

アメコミ好きの高校生デイヴは、“なぜ、みんなヒーローになろうとしないのか?”と思いつき、インターネットで手に入れたコスチュームを着て、ヒーロー“キック・アス”として街に出る。とはいえ、何の能力もないタダの高校生の彼は、最初のパトロールでチンピラに瀕死の重傷を負わされてしまう。おかげで、全身の骨に金属のプレートが入れられ、神経にも障碍が残り痛みに鈍感な体になってしまう。懲りない彼は、痛みを感じないのをこれ幸いと、トレーニングを重ねパトロールを再開。リンチを受けている人を助けると、野次馬がその様子を動画サイトにアップしたことで、キック・アスの名はたちまち知れ渡ることに…というストーリー。

ヒーローコミックが好きなんだろう。それはヒシヒシと伝わってくる。神経が麻痺してるギミックは『ダークマン』と同じだし、その他色々なヒーロー物ありきというかリスペクトというか、愛情で溢れていると思う。

はっきりいってしまえば、私が求めていたヒーローアクション映画とはコレ。今の仮面ライダーは“改造人間”という設定すら使わないし、敵側も無慈悲に人を殺したりはしない。太古の神話しかり、ヒーロー物というのは、ある意味、子供の心にトラウマを残すくらいじゃなくてはいけないと私は思う。昔の敵の怪人・怪獣の描写はグロかったりエグかったりしたものだ。子供への配慮という名目のくだらない予定調和なんかにはウンザリしていた。ヒーロー側が悪を憎んだとしても完璧な聖人君主でいられるわけがないし、私怨に溺れてしまうことのほうがかえってリアル。現代のリアルヒーローとは何かを、真剣に考えたらこういう設定になると思う(仮面ライダーV3だって家族の敵討ちだぜ)。
この予定調和の壊しっぷりは、昔、週間少年ジャンプで“ウイングマン”の連載が始まったときのインパクトを思い出したなぁ。

なんといっても、監督のマシュー・ヴォーンは、どこの製作会社からも、子供の暴力等々の過激描写を抑えるように要求されたため、自分で制作費を調達して自主映画として本作を製作したという。その心意気だけでも驚きだけど、そこまで私が欲している要素を譲れないマスト条件と考えてくれたことに、強い共感とリスペクトを感じる(この監督の未来に幸あれと祈る)。

加えて、完全に主役を喰ってしまったクロエ・グレース・モレッツの存在が秀逸(『(500)日のサマー』に出てたっていうんだけど、記憶になかったので観返してしまった。主人公の妹役ね)。そのキュートさが、この狂気の世界の屋台骨を支えているといってもよい。とにかくヒットガールの登場するシーンにはシビれっぱなし。

残念なのは、ニコラス・ケイジ。けっこう、こういうコミックヒーローテイストの作品に関わるけど、今回も、バットマン風の衣装にしたいと要求したとか(TSUTAYAの宣伝を読む限り)。この映画のイマイチなところは、そのバットマン風衣装が浮いている点だけ(そうするなら、せめてバットマン風にする意味をしっかりと作って欲しかった)。彼が死ぬほどヒーローコミックが好きなのは有名だけど、この人ほど好きこそものの上手なれって言葉から遠いのもめずらしい(『ゴーストライダー』の時も、なんかズレてたんだよね)。今後は余計な口出ししないで、製作側にお任せして欲しい。

普通のアクション映画と同列に観ている人には、つまらなく思たかもしれないだろうけど、私の中では、『X-MEN』も『スパイダーマン』も軽く超えた最高の作品。強くお薦めする。とはいえ、女性の心に響くかは、甚だ疑問だったりする(どうなんだろ)。

#日本でコレをつくると、多分、主人公に多かれ少なかれなんらかの超能力を持たせてしまったと思う。生身で勝負して違和感がないのは、銃社会、バイオレンス社会のアメリカがベースだからかも(アメリカにはこんな感じで、自前でヒーローやってる人が本当にいるらしいし)。


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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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