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image2165.png公開年:2012年
公開国:アメリカ
時 間:118分
監 督:ライアン・ジョンソン
出 演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス、エミリー・ブラント、ポール・ダノ、ノア・セガン、パイパー・ペラーボ、ジェフ・ダニエルズ、ピアース・ガニォン、シュイ・チン、ギャレット・ディラハント、ニック・ゴメス、トレイシー・トムズ、フランク・ブレナン 他
受 賞:【2012年/第18回放送映画批評家協会賞】SF/ホラー映画賞
コピー:任務:未来から来る犯罪者を消せ 標的:30年後の自分




2074年にタイムマシンが開発されるが、すぐにその使用が禁じられた。しかし、犯罪組織は、タイムマシンを利用して殺人を行っている。未来の人々は体内にマイクロマシンを仕込まれて、人を殺そうとすると動きを制止されてしまい、殺人を犯すことができなくなっている。そこで、タイムマシンを悪用し、殺したい人物を過去に送り、待ち構えている処刑人に始末させているのだ。処刑人と未来の犯罪組織との間には約束事があり、もし処刑人が30年後にも生きていた場合は、ターゲットと同様に過去に送り込まれ、未来の自分を殺すことになる。その時ターゲットの体には金塊が巻かれており、それを合図に処刑人の役目は終了。その後、大金を元手に自由に余生を送ることができるのだ。その行為は“ループを閉じる”と称され、そのため処刑人は“ルーパー”と呼ばれていた。2044年。腕利きのルーパー、ジョーの前に標的として現われたのは、30年後の自分。通常、顔がわからないように布が被せてあるのだが、それが無く、未来の自分であることに気づいてしまい、一瞬殺すの躊躇ってしまう。その隙をついて未来のジョーは逃走してしまい…というストーリー。

ブルース・ウィリスってけっこうタイムスリップしてるよね。『12モンキーズ』『キッド』。

冒頭の説明が過ぎる気がするけれど、“ルーパー”という特異な存在を把握させるためには致し方がない。いや、ヘタをすれば意味不明に陥りそうな複雑さを、スッと説明してくれており、むしろウマいと評価すべきか。
ドロップアウトした若者がスカウトされ、無頼でありながら刹那的な運命を受入れていく。デカダンな空気が相まって、独特な空気を生んでいる。

タイムスリップのお話なのに、なぜか“KT”なる超能力が登場。なんだこりゃ?と注視するものの、そのギミックはしばらく放置。いつ話に絡んでくるのか身構えていたら、そこに気が向いたお陰で、タイムスリップ物にありがちな、矛盾で興醒めさせられる…ということが回避できた。
だって、冷静に考えたら本作にだっておかしい部分は散見される。ルーパーを管理するために未来から一人送り込まれてきているのだが、そいつはジョーに、俺が拾ってやったから今がある、恩に着ろ…みたいなことを言う。でも、未来から来てるんだから、ジョーがルーパーになるのは確実で、彼がやったことは“見つけた”だけ。
また、30年後も生きていれば、ループが閉じられるが、そうじゃなきゃどうなるんだ?銀の価値なんざ60~70分の1くらいなので、銀の延べ棒で得られる報酬なんか知れてるような気がする(結構な生活ができている意味がちょっとわからん)が、ずっとこの生活を続けるのか?いや、絶対に30年後も生きている奴だけが選ばれてるに決まっているのでは?
でも、別に30年前ぴったりにしか、タイムスリップできないわけじゃないよね。コンスタントに狙ったときに送りこめるはず。あれ?じゃあ、なんでループを閉じる必要があるの?根本的に“ルーパー”である意味あるの?ってか、ループを閉じずに逃げられても、そんなに影響ないんじゃない?などなど、本作のシナリオは、そういう粗から目を逸らせてくれるので、一切気にならない。とにかくウマい。

人の愛を知らないジョー。そして人の愛を知った30年後のジョー。同じジョーだがまったくの別人である。一分一秒ごとに、人間は変化して別人になっていくに等しい…ともいえる。単なるウェットな感情だけでなく、ちょっと哲学的な臭いがするのも良い。

最後はちょっとあっさりな気がするけれど、何でレインメーカーがループを閉じようと思ったのだろう…と考えを及ばすと、このオチでよかったと感じる。自分の母を殺したルーパーを全滅させようと思ったのか? それとも、違う生き方ができたであろうと考え、過去を変えようとしたのか? まあ、このオチがレインメーカーの望むものだったとすれば、後者だよね。

満足した。2012年の作品の中で、一番巧みなシナリオだと思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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