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公開年:2009年
公開国:スペイン
時 間:94分
監 督:ナンシー・マイヤーズ
出 演:ロドリゴ・コルテス 他
コピー:目覚めたら土の中
イラクでトラック運転手の仕事に就くのアメリカ人ポール・コンロイ。仕事中に突然何者かに襲撃され昏倒。目を覚ますと、そこは地中に埋めらた棺型状の狭い木箱の中だった。懐中電灯とライター、携帯電話があったが、状況は一向に掴めず、酸素も次第に薄くなっていく。極限状況の中、携帯電話の電池切れを気にしながら、なんとか救助を求めようとするのだが…というストーリー。
観終わってから気付いたのだけど、主人公はイラクで働くアメリカ人なのに、スペイン映画なんだよね。
世の中には、一つの場所でずっと展開させる演出の映画がいくつもある。だけど、頑なにまったく場面を変えず、登場人物もはじめから最後まで一人だけ…と完全に貫いた作品を、私は観たことが無い(私が観たことが無いだけで、多分他にもあるんだろうけど)。
ほとんど同じ場面だったとしても、回想シーンや過去の出来事、ちょっと角度の違う映像なんかを挟んだりするもんだけど、本作はそれすら一切ない。外の様子が映ったのは携帯電話に送信されてきた数秒の動画だけ。あとは、完全に棺の中と電話の音声だけである。電話の会話のみで、色々想像させるわけ。
まあ、こういうコンセプトで作ろう!って決めて貫いただけだろうとは思うけど、本当に最後までやりぬいたことについては、褒めざるを得ない。高いところの映像を観て、お尻のあたりがヒュンってする感じになるのと同じように、寝返りもうてないような棺の中の閉塞感で、一緒に追い詰められた感じになっちゃう。
(ちょっとネタバレ注意)
実は、終盤になってくると、人事担当が無理やり契約解除しようとするくだりや、指を切断するくだりなど、無理やりが過ぎる場面が連続で差し込まれてきて、なんとか搾り出すぞ!ってがんばりというかあせりがにじみ出てくる。YOUTUBEに公開されてるのだから、無理やり解雇事由を認めさせる録音なんか録ったら企業としてマイナスになるだろうし、あんな狭い空間で横になって、小さいナイフ一本で自分の指を切断するなんて不可能に近い。
不安障害を抱えているっていう設定も、あまりにも冷静になれない主人公の様子に興醒めしないように、後付した設定な気がする。
もし、これが映画学校の卒業作品なら、150点オーバーなんだろうけど、プロの作品としてどこまで評価を得られるかは微妙。でも、究極的に低予算だったとしても、ここまでのものが作れるんだよ!同じ内容を民生デジカムで撮って、MACで編集したって、同レベルのものは作れるよ(本作がそうやって作られたという意味にあらず)!お金がない・手数が少ないなんて、言い訳できない時代になったんだよ!ってことを、世の中のエセクリエイターの喉元に付き付けちゃった作品ではある。
それ以上のものでも以下でもない。悪い作品ではないが特段お薦めはしない。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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