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公開年:2005年
公開国:アメリカ
時 間:114分
監 督:スベネット・ミラー
出 演:フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリフトン・コリンズ・Jr、クリス・クーパー、ブルース・グリーンウッド、ボブ・バラバン、エイミー・ライアン、マーク・ペルグリノ、アリー・ミケルソン、マーシャル・ベル、R・D・レイド、アダム・キンメル 他
受 賞:【2005年/第78回アカデミー賞】作品賞主演男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)
【2005年/第40回全米批評家協会賞】作品賞、主演男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)
【2005年/第72回NY批評家協会賞】新人監督賞(ベネット・ミラー)
【2005年/第31回LA批評家協会賞】男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)、助演女優賞(キャサリン・キーナー:「ザ・インタープリター」「40歳の童貞男」「The Ballad of Jack and Rose」に対しても)、脚本賞(ダン・ファターマン)
【2005年/第63回ゴールデン・グローブ】男優賞[ドラマ](フィリップ・シーモア・ホフマン)
【2005年/第59回英国アカデミー賞】主演男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)
【2005年/第21回インディペンデント・スピリット賞】主演男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)、脚本賞(ダン・ファターマン)
【2005年/第11回放送映画批評家協会賞】主演男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)
コピー:何よりも君の死を恐れ、誰よりも君の死を望む。
1959年、カンザス州の田舎町で一家4人惨殺事件が発生。翌日、新聞でこの事件を知った作家カポーティは、この事件を題材に作品をつくろうと思い立ち、ニューヨークから現地へ向い、同行したネルと共に事件現場を訪れ、関係者や警察への取材を重ねる。やがて2人の容疑者が逮捕されると、彼らへの接近を試み何度も取材を行うが、カポーティは、容疑者の一人であるペリー・スミスに得体の知れない魅力を感じ、創作意欲を刺激されてしまう。そして、さらなる面会を重ね、次第に彼の信頼を得ていくカポーティだったが、同時に、いくつも重ねた嘘の上に成り立った信頼関係が苦痛になり…というストーリー。
先日、『エクソシスト ビギニング』を先に観てしまったので、改めて観直したことを書いた。同様に、本作も『冷血』を観る前に先に観てしまったことを後悔していた作品。もう半年も前になるけど、やっと『冷血』を観たので改めて鑑賞。
やはり『冷血』⇒本作の順に観るのが正解。外国人が、日本の三億円事件をテーマにした作品を観ても、おそらくピンとこないに違いない。それと同じで、私も“事実”としてのこの事件をよく掴めないまま観ていたので、しっくりきていなかったのだ。その事件に対するリアルな空気感(仮に、その事件発生時に成人でなかったとしても、噂レベルで感じる雰囲気)を知っているか否かで大きく違うと思う。
本作のデキは非常によろしいとは思うが、この『カポーティ』で唯一不足しているのは、社会の反応がどれほど過敏だったかという点が、それほど伝わってこないことだね。『冷血』を観ることで、この動機を理解しがたい不条理な事件に対峙させられた社会の空気が補完された。
取材というものが客観的であるのに越したことはないが、実際のところ、ハイゼンベルグの不確定性原理のごとく、結局、取材する側が対象者に影響を与えてしまう。そして逆もしかり。ノンフィクションノベルの草分けということで何もかも手探りだし、心構えもできていないカポーティ。それに加えて、嘘をついてネタを得たという罪悪感や、弁護士を付けて死刑を延期させる行為が道義的にどうなのか?という自分への問い。万が一、釈放されてしまったら社会的批判にさらされる恐怖。さらに、生い立ち的に共通する何かまで感じ取ってしまった上に、元々同性愛性向の持ち主ときている。反対に、作品は大衆に受け入れられ、自分の本分は全うできてしまうという矛盾。これらが複合的にあいまってしまい、もう、マトモな精神でいられるはずがない。そして、それらの感情が整理されないまま、執行の現場を見てしまっては、そりゃあ立ち直れるはずがない。『冷血』の執筆で筆を折ってしまったのも、理解できる。
そして、この自分は天才だと言わんばかりの行動をとりながらも、分裂した内面に疲弊していく彼を、フィリップ・シーモア・ホフマンをよく演じていると思う。個人的には、はっきりいって気持ち悪く感じたけどいけど、そう感じられたこと自体、秀逸な演技ということだろう。彼に隠れぎみだけど、ネルを演じたキャサリン・キーナーの演技も、カポーティとネルとの微妙な関係を静かながらも良く表現できていると思う。
いまでこそ、シリアルキラーをはじめ、人間として立っている地平が違う奴らの所業に恐ろしさを覚える作品は数々ある(『ノーカントリー』とかね)。まあ、その走りのような事件で、アメリカ社会の転換期を見たような感覚になる作品。もう一度、言うが、『冷血』⇒本作の順に観ることをお薦めする。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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