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image1733.png公開年:1996年
公開国:アメリカ
時 間:116分
監 督:フランシス・フォード・コッポラ
出 演:ロビン・ウィリアムズ、ダイアン・レイン、ブライアン・カーウィン、ジェニファー・ロペス、ビル・コスビー、アダム・ゾロティン、フラン・ドレシャー、マイケル・マッキーン、アシュリー・ローレン 他



ブライアンとカレンは待望の子供を授かったが、その子ジャックは、細胞の成長が著しく早く、普通の4倍の速度で成長してしまうという奇病に冒されていた。10歳になったジャックは、すでに0歳の外見になっていたが、友達のいない環境を危惧した家庭教師は、ジャックを学校に行かせることを薦めるのだった。かくして、大人の姿のジャックは、小学校に通うことになるのだが…というストーリー。

これ、コッポラ作品なんだよねぇ。意外。
中身は子供、姿は大人。『ビッグ』等々、こういうテーマの作品は他にもある。近頃だと『 ベンジャミン・バトン 数奇な人生』だってこの亜種だ。だけど、他の作品と圧倒的に違う点がある。本作のように本当に大人の容姿になりはしないけれど、実際にこういう病気があるってこと(プロジェリア症候群とか)。他はファンタジーで済むけど、本作は観ていてどうも愉しめない。引っかかる。

すでに親の見た目年齢は追い越した状態で小学校に通い、やっぱりいじめられる。すったもんだを経て同級生と仲良くはなる。だけど、やっぱり急激に老いていくという現実の壁にぶつかり、どんぞこに落ち込んでいく。まさか、妖精が登場してこの病気を治してくれるわけでもあるまいし、何をどうひっくり返しても、悲劇的なオチになる意外にない。ロビン・ウィリアムズの演技が、達者な演技がかえって空々しさを助長してしまい、観ているこっちの気持ちも落ちる一方だった。

いや、むしろ、そういう悲劇的な最後を迎える彼を目の前にして、人生で何が大事かを周囲の人か感じ、成長していく物語を描こうとしているのだな…と思った。しかし…

(以下ネタバレ)
最終的に、確かに歳を重ね老人の姿になっていくが、友人達と共に高校を卒業。“死”という悲劇を見せることなく本作は終わる。卒業式でのジャックのスピーチも、人生の上で大事なことについて美辞麗句が並び、そこに確実にあるであろう“死の影”を忌避してしまった。これを前向きと捉えるのか、現実から目を背けたと観るのか。私は、後者と捉えたからしっくりこなかったんだと思う。命の大事さってのを感じて欲しいって言いたいんだろうなってのは判る。だけどピンとこない。腑に落ちない。
最後のスピーチが、希望と悲壮感の半々であれば、印象は違ったかもしれない。でも、そうしたら感動できたかといえば、そうともいえない。やっぱり、おもしろくするのが根本的に難しい設定なんだと思う。

まあ、オチを言っちゃうと、コッポラが二十歳の息子を亡くしてしまったという事情があっての本作らしいんだよね。だから、ジャックの人生に救いがないのはあたりまえ。最後、ジャックが自分の人生に満足していると主張するのも、コッポラが自分の息子が満足していた、そう思っていて欲しいという願望。受け入れがたい息子の死をジャックという役柄に投射したんだと思う。

素直に、いじめらるジャックの姿に感情を昂ぶらせたり、ジャックを次々迎えに来る子供たちのようすに感動したりできればよかったんだろうけど、作品の裏にある流れみたいなものに薄々感づいてしまったため、ノリきれなかった。ちょっとお薦めしにくい。

#この先生役ってジェニファー・ロペスなんだねえ。気付かなかった。




負けるな日本

 

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