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image2086.png公開年:2008年
公開国:フランス
時 間:128分
監 督:ローラン・カンテ
出 演:フランソワ・ベゴドー、ナシム・アムラブ、ローラ・バケラー、シェリフ・ブナイジャ・ラシャディ、ジュリエット・デマーヌ、ダラ・ドゥコゥール、アルチュール・フォジェル、ダミアン・ゴメズ、ルイーズ・グランベール、ジャン=ミシェール・シモネ、アンヌ・ラングロワ、ジュリー・アテノール、チーフェイ・ホァン、ウェイ・ホァン、フランク・ケイタ、アンリエット・カサルアンダ、リュシー・ランドロヴィー、アガム・マレンボ・エメネ、ラバ・ナイト・ウフェラ、カルル・ナノール、エスメラルダ・ウェルタニ、ビュラク・オジルマズ、エヴァ・パラディゾ、ラシェル・レグリエ、アンジェリカ・サンシオ、サマンタ・スピロ、ブバカール・トゥレ、ジュスティーヌ・ウー 他
受 賞:【2008年/第61回カンヌ国際映画祭】パルム・ドール(ローラン・カンテ)
【2008年/第24回インディペンデント・スピリット賞】外国映画賞(ローラン・カンテ)
【2008年/第34回セザール賞】脚色賞(ロバン・カンピヨ、フランソワ・ベゴドー、ローラン・カンテ)
コピー:笑って、怒って、ぶつかって生きる。教師フランソワと24人の生徒達。

移民が多く暮らすパリの下町20区。そこにある公立中学校に勤務する国語教師のフランソワは、性格な言語を理解させることこそ、子供たちの将来に重要であるという信念を持っている。新学期を向かえた彼が担任をするクラスは、様々な出身国を持つ24人の生徒が入り混じっていたが、始業のベルが始まっても、彼らは一向に席に着こうとしない。去年は素直だったクンパは反抗的な態度を取り教科書の朗読すら拒否、他の生徒も荒れた言葉遣いで次々とフランソワに反抗する。そんな中、フランソワは、生徒に自己紹介文を書かせるという課題を出すのだが、それが大きなトラブルを産むことになり…というストーリー。

フランスの教育制度は良くわからないが、日本の教師とは様子が違って、市民講座の講師みたいな印象。生徒もとても13歳、14歳には見えないし、話す内容も子供らしくない。日本だと、教師が手を出せないのを判っていて「殴ると先生クビになるんでしょ?」っていうノリだろうか、フランスの生徒はいちいち人種差別問題を持ち出すという、このわずらわしさよ。

はっきりいって、移民政策の失敗のツケが末端の教育現場に押し付けられているだけといってよい。その点に関して同情したいところなのだが、何故か知らないが教師たちはそこについて不満を言いはしない。言っても仕方がないということなのかもしれないが、フランス教師の頭の中は、コスモポリタン志向みたいのがあって、他民族であることこそ理想と思っている節がある。
しかし、生徒の中には、出身国がアフリカであってもフランス人として生きる覚悟が出来ている者もいるが、ほとんどが出身国のアイデンティティを前面に出す者ばかり。諭そうとしても、所詮は子供。親の考え方もあるだろうし、意見を押し付けるようなことはできず、及び腰というかアンタッチャブルな印象。
そういう様子を観ていると、もう移民政策の失敗なんか描かれても知ったこっちゃねえって気持ちになってくるので、鋭い視点だなんて微塵も思えない。自作自演みたいなものじゃないか。

作為的なストーリーは少なくて、現実の教育現場を冷静に描いており、ドキュメンタリー的な感じに仕上がっている。ただ、生徒の評価や処罰をする現場に生徒代表を参加させるとか、退学させるか否かを教師と他の保護者代表で投票で決めるとか、なんか民主主義の地平が違う気がする。でも、決してフランスの方が進んでいるとは思えないんだな、これが。

この手の作品で、校長が悪者になるパターンが多い。本作の校長も、キャラクター的には極めて事務的で感情が薄く嫌われ者になりそうな感じなのだが、このカオス状態の学校において、極めて冷静に正しい判断を淡々を下す、唯一まともな人間として描かれる。でも人望があるわけではない。この校長こそ、フランスの教育界を象徴しているように見える。

教室で巻き起こる色々な問題は、悪くいえばウヤムヤに解決していく。いや、解決などしていなくて、生徒たちがおかしな行動ととるのは、ホルモンバランスの異常で、それが過ぎてしまったら、おとなしくなるものだよ…といわんばかりの演出。

教育教材としては良いな…とは思うが、これの何がパルム・ドールに値するのか?よくわからん。

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