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image1889.png公開年:2008年
公開国:日本
時 間:237分
監 督:園子温
出 演:西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ、尾上寛之、清水優、永岡佑、広澤草、玄覺悠子、中村麻美、渡辺真起子、渡部篤郎、板尾創路、岩松了、大口広司、大久保鷹、岡田正、倉本美津留、ジェイ・ウェスト、深水元基、吹越満、古屋兎丸、堀部圭亮、宮台真司 他




園子温監督作品は初見。色んな人のレビューをみるともっとグッチャグッチャなのかと思ったけど、そうでもなかった。

上巻は、エロ、暴力、狂気を各キャラクターを切り口に重層的に描いており、和製タランティーノか!って思うくらい。だけど、タランティーノ的な手法は見飽きた感はあるし、和製が必要なわけでもないし…。
コスプレ、盗撮、女装など、ある意味“日本”の歪んだサブカルチャーとして外国人の目に映る姿がそこにはある。血しぶきドバーなシーンについては、海外作品でもよくあるのでどうってことはないが、“変態”的な表現については、海外には新鮮に観えたかもしれない。まあ、日本人からすると馬鹿馬鹿しさが先に立つが。
#ラブとアガペーの混同について、指摘するのが気恥ずかしいくらい。

パンチラというくだらなさがガス抜きになっているおかげで、バランスがとれているだけで、エグい虐待のオンパレード。意図的にバランスを取っているなら大したものだが、それが作為なのかどうかよくわからん。メインキャストのユウとヨーコとコイケの唯一の共通点は親から虐待された…という点。そこからも、本作の異常さが伺えるというもの。

下巻は、『サテリコン』ばりの狂気、邪教、サド・マゾ、調教の世界。破滅的な展開しかないだろうな…という大方の予想通り、各者が破滅していく。上巻にはまだあった幾ばくかのスタイリッシュさは鳴りを潜め、匕首を突きつけ続けるような膠着と、一度刺してしまった後は、ただグサグサと同じところを刺し続けているようなどうしようもなさで満たされる。

コイケがなんで、ユウの発狂を見て自刃するのか。正直、唐突に映ったが、まあ、それが目的だったから…ってことなんだろう。
地域の教会をまるごと勢力下に置く事が目的だったはずなのに、神父夫婦を巻き込むだけという成果で、なんで良しとされているのかはよくわからんし。それを言い出したら、ユウの女装が気付かれないのはいくらなんでも…とか、変なところは散見される。

4時間があっという間だったという人もいるようだけど、確かに引き込まれる展開で飽きはしなかったが、4時間は4時間だったと思う。ブラッシュアップすれば3時間ちょっとくらいならまとめることはできたと思う。でも表現したいことはすべて愚直に表現して、匂わせて終わらせるとかは一切していないのでこの時間になったのかと。それが意図的なのかこだわりなのかもよくわからない。演技も演出も良いんだが、「こりゃいいゾ!」とか「すごいもん観ちゃったな~」とまで思わせてくれないのは、サブカル的な枠を超えさせないための“ワザと”ならば、それはそれで感心する。個人的な好みからは外れているのだが、注目される理由はよくわかる作品。

ああ、そういえば、本作の主人公ユウも、昨日の『馬鹿まるだし』と一緒で、純粋ゆえに女性と関係をもてない“妖精”さんだなぁ。日本独特のキャラなのかもしれない。

園子温への文句ではないのだが、長いから上下巻に分かれるのはかまわんけど、別々にレンタルするのが納得できん。いくらなんでも二本分の値段の価値はないわ。セットでレンタルしろよ。

 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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