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image1571.png公開年:2010年
公開国:日本
時 間:109分
監 督:古厩智之
出 演:成海璃子、北乃きい、石黒英雄、荒井萌、山下リオ、高木古都、賀来賢人、波瑠、古村比呂、堀部圭亮、小木茂光、板尾創路 他
コピー:まっすぐって、ぶつかる。




父の道場で、幼少から剣道修行を積んできた磯山香織。ずっと勝つことにこだわり続け負け知らずだった彼女だったが、中学のとある大会で無名選手に敗戦を喫してしまう。どうしてもそのことが忘れられず、自分を負かした相手を追って東松学園女子高等部に入学する。その因縁の相手・早苗を発見したが、彼女は勝ち負けに執着せず単に剣道が好きなだけの女の子だった。彼女を打倒することだけを考え続けていた香織にとって、その気概の無さは許せるものではなく、また、そんな相手に見込まれしまった早苗もただただ困惑するばかりで…というストーリー。

『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『うた魂♪』等々、高校の部活動を舞台にした日本作品は数あれど、良いか悪いかは別として、コメディチックで浮ついた作品ばかり。本作は、こんなアイドル二枚看板のキャスティングながら、そんな浮つきは一切皆無。気持ちがいいほど直球の青春ストーリー。なぜか全然評価されてないけど、ものすごくよくデキた作品だと思う。根本的に原作のデキがいいんだろう(読んだこと無いけど)。香織と早苗のそれぞれのキャラのバックボーンや人格形成過程に無理がなく、すっと腑に落ちるので、どちらにも共感できるのが良い。

さすがに『山形スクリーム』の頃ほど健康優良児ではないが、とてもスレンダーとは言い難い成海璃子。しかし、それがバリバリの剣道少女として的確な体格で、ナイスキャスト。元々おばさんくさい顔立ちな上に、さすがに16歳は無理がある北乃きいだが、あっけらかんとした演技で違和感を払拭。本作に限っては演技力の賜物と評価していいだろう。二人とも、相当、剣道の稽古をした様子が見えるし、面ごしでもしっかり表情が判別できるのも良し。

戦い続けることの意味は?勝ちにこだわり続ける意味は?というテーマは、まるでサイヤ人と地球人の問答みたいだけど、しっかり哲学していると思う。「世界に一つだけの花」の歌詞に感動しているような、ポンコツ日本人への立派なアンチテーゼだ。ナンバーワンなんか目指さなくていいって、始めっから平均狙いしていいわけがなかろう。それこそ一流をめざしてゴツゴツぶつかった先に“納得”があれば、それこそが答えだ。オンリーワンですらない答えだって山ほどあるだろう。だけど、何もしなくても“元々特別なオンリーワン”なんてことは絶対に有り得ない。個人的には、あのクソみたいな歌詞を、ズバっと袈裟懸けで切ってくれたようで、非常に気持ちが良かった。

正直、女の子のスポ根モノで鳥肌を感じるシーンがあるとは予想外。こんなに「あ゛~~青春だぁ~~(涙)」って感じた作品、最近なかったよ。不覚にも、途中でウルっときてしまったもの。

これはアイドル映画じゃないから。騙されたと思って観て欲しい。強くお薦め。
#でも、男目線での女の子スポ根だからこんな清々しい仕上がりなのかも。もしかして意外とおっさん向け作品か?




負けるな日本

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一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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