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公開年:2009年
公開国:フランス
時 間:105分
監 督:ジャン=ピエール・ジュネ
出 演:ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエ、オマール・シー、ドミニク・ピノン、ジュリー・フェリエ、ニコラ・マリエ、ヨランド・モロー、ジャン=ピエール・マリエール、ミシェル・クレマデ、マリー=ジュリー・ボー 他
ノミネート:【2009年/第35回セザール賞】音響賞、美術賞(アリーヌ・ボネット)、衣装デザイン賞(マデリーン・フォンテーヌ)
コピー:世界が平和でありますように。
レンタルビデオ店で働く男バジルは、店の前で繰り広げられた発砲事件に巻き込まれ、頭に銃弾を受けてしまう。なんとか一命は取り留めたものの、銃弾を取り出すことはできず、そのまま生きていくことに。さらに、何とか退院はしたものの、入院中に職も家も全てを失ってしまう。路頭に迷っていると、廃品回収をしながら共同生活を送る奇妙な人たちに出会う。彼らは、それぞれに“人間大砲”や“言語オタク”“計算マニア”“軟体女”などの特殊な能力をもつ7人だったが、彼らに温かく迎えられ、寝床と食料を得て何とか生きていく目処がたつ。ある日バジルが廃品回収をしている途中、偶然にも父親を殺した地雷を製造した会社と自分の頭に残る銃弾の製造会社を同時に発見。この2つのハイテク企業に復讐することを決意するのだったが…というストーリー。
キャラ設定も画質も『ロスト・チルドレン』のテイストが色濃い作品。サッカー競技に地雷が導入されるというトンチキな設定以外は、別に現実世界が舞台といってもおかしくない。この、地雷で父親が死んだという設定が必要だったか否かは微妙なところだが、まあ、これがあればこそファンタジーになってるともいえるし、奇妙な世界観をつくる一助にはなっている。
二つのハイテク企業を巧みに争わせるのは黒澤明の『用心棒』だし、悪に立ち向かうのが個性的な7人なのも黒澤明の『七人の侍』。はて、あまりにもあからさまだけど、ジャン=ピエール・ジュネが黒澤明をリスペクトしているなんて話は聞いたことはないな。どうなんだろう。
まあ、『七人の侍』ってよりも『七人のおたく』みたいなんだけどね。
でも、やっぱりフランスなんで、単なる勧善懲悪ものじゃなくって、社会的下層に生きる人たちとエリートとの階級闘争になっちゃう(あれ、この社会的下層に生きる人々の様子って『どん底』じゃないか。また黒澤じゃん)。
まあ、なんか知らないけれど、個人的な復讐が社会的な制裁の意味に転化されて、みんなが協力しちゃうわけだ。そして、それぞれの特殊能力を駆使して一致団結して立ち向かう。んで、いっさいトンパチを使わず、スカっと仕上げているわけだが、これを気持ちよく思うか、物足りないと思うか。
正直、油断しちゃうと眠くなっちゃうくらい、おとなしめの演出だったりするので、刺激を求める人には不向きかもしれない。私は、数あるジュネ作品の中では、彼独特の異常さとファンタジーが一番キレイに融合した作品だと思うので、評価したい。良作だと思う。お薦め。
ただ難点は吹き替え音声が無いことかな。映像に集中できない。角川、なんとかしろ。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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