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公開年:1998年
公開国:アメリカ
時 間:94分
監 督:ジョン・アミエル
出 演:ビル・マーレイ、ピーター・ギャラガー、ジョアンヌ・ウォーリー、アルフレッド・モリナ、リチャード・ウィルソン、ジョン・スタンディング 他
コピー:その男は本当に知らなかった!![ダイ・ハード]より運がよく、[007]より女にモテ、ヒッチコックよりも先が読めない映画史上最強のウルトラC級スパイ・ムービー。
アメリカ在住のウォーレスは、ロンドンで銀行に勤務する弟ジェイムズから、誕生日のお祝いとしてイギリスに招待される。そして弟は、参加者が主役となって俳優たちに混ざって生のドラマが体験できるという、演劇体験ゲーム“ライブ劇場”のチケットをプレゼントする。そのゲームは、街角の公衆電話で助けを求められるところからスターとするが、偶然、本物の殺しの指令電話がかかってきてしまい、英国とロシアの諜報機関による陰謀に巻き込まれていく…というストーリー。
タイトルからすると、ヒッチコック監督の『知りすぎていた男』が元ネタなのかな(でも、観たこと無いから比べようがないけどね)。
ボケるどころの騒ぎではなく、頭から最後まで完全に何も知らないまま突き進む。Mr.ビーンレベルでずっと勘違いしまくるのだが、ビル・マーレイがここまでのボケ役をやるイメージがなくて、違和感を感じた。多分、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『天才マックスの世界』とか『ロスト・イン・トランスレーション』なんかの、飄々としていながらも充分に正気が残ってる彼の役柄が好きで、ここまでネジが飛んでいる役を見慣れていないからかもしれない(『ゴーストバスターズ』でもここまでではなかったと思う)。
演劇体験ゲームというかなり無理のある設定から始まり、スパイ小説に出てきそうな展開をずらっと用意して、あとは主人公にゲームだと思わせ続けるだけ…というプロット。基本的にはヒネりも芸もなく(まあ、そういう原作なんだろうけど)、シナリオにもうちょっと力が注がれていればなと思う。とても『薔薇の名前』の脚本家が関わっているとは思えない。とはいえ、結局最後までブレることなく貫いたことで、なんとか成立させたともいえる。
大抵なら『オースティン・パワーズ』みたいに下品な方向に寄っちゃうんだけど、極端なお下劣表現は一切なし(途中で出てくるSM夫婦なんてかわいいもんでしょ)。逆にこの品行方正な感じに堪えられるかどうかが、愉しめるか否かの分岐点かもしれない。まるで笑点の大喜利を1時間半観せられる感覚に近いかもしれない。
私はそれなりに愉しんだ方だと思うが、さすがに、ラストのビーチでのくだりにはうんざり。一人で観るには物足りないけど、だれかと一緒に観るなら、気まずくなることがない安全な作品といえる。用途限定で軽くお薦めする作品。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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