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公開年:2002年
公開国:フランス、アメリカ
時 間:115分
監 督:ブライアン・デ・パルマ
出 演:レベッカ・ローミン=ステイモス、アントニオ・バンデラス、ピーター・コヨーテ、エリック・エブアニー、エドゥアルド・モントート、ティエリー・フレモン、グレッグ・ヘンリー、リエ・ラスムッセン、フィオナ・カーソン 他
コピー:欲しいもの――。私は総てを手に入れる。
カンヌ国際映画祭が開催されているル・パレ。多くの映画スターたちが訪れる豪奢な雰囲気の中、会場に窃盗集団が進入していた。彼らは、ゲストのひとりであるヴェロニカが身にまとうダイヤが散りばめられた1000万ドルのビスチェを狙っていた。実行犯のロールは、ボディガード役に扮しヴェロニカに近づき、見事にビスチェを強奪。しかし、ロールは仲間を裏切り逃走してしまう。ところが、執拗な一味の追跡によって、ロールは追い詰められ、ホテルの吹き抜けに突き落とされ意識を失ってしまう。その後、見知らぬ家のベッドで目覚めるローラ。彼女はリリーという瓜二つの女性と勘違いされて保護されていたのだ。そのままリリーの家でくつろいでいると、リリー本人が帰宅。子供を失って憔悴している様子のリリーは、潜んでいたロールの目の前で自殺。そしてロールはリリーに成りすまして渡米。なんと7年後、アメリカ大使夫人として、パリの戻ってくることになり…というストーリー。
とてもスリリングな展開のストーリーなのだが、相変わらず、私の白人女性の顔判別能力が芳しくないことに加え、姿を隠すために変装なんぞをしていたり、さらに偶然同じ顔の人がいた…という展開だったため、微妙に混乱しながらの鑑賞だった。
上のあらすじでわかると思うが、ストーリーが波に乗るまでの冒頭の展開を書き出しただけなのに、“しかし”“ところが”で繋がないと説明できない。加えて同じ顔の人が“偶然”存在して、さらにその知人に発見されるという“偶然”が重なり、おまけに“都合よく”自殺してくれて、自殺した女性が“たまたま”パスポートも航空券も持っている。慌しいだけでなく、無理に無理を重ねたストーリー運びといえる。
これを素直に受け入れろというのはかなり難しいことなのだが、それなりに観れてしまうのは、デ・パルマお得意のスリリングなカメラワークのおかげか。
導入部の強引になぎ倒すような展開が過ぎて、7年後に。アントニオ・バンデラスが登場したあとの流れは、純粋なクライムサスペンスとなり、素直に鑑賞できたわけだが、デ・パルマは最後までは素直に鑑賞させてくれず…
(以下ネタバレ)
まさかの夢オチ。この構成を素直に受け入れるのに、若干時間を要してしまった。事件の決着の付け方も悪くは無いし、別に勧善懲悪を期待していたわけでもないので彼女が勝利する展開も悪くは無い。
整理すると、リリーの自殺のところで話(というか運命)が分岐するということだよね? で、ロールはフランスに残ったんだよね? で最後にお金のやりとりをしているのは、ヴェロニカとロールなんだよね? 「これで最後に」っていっているってことは二人は共謀関係だったのか、その後ヴェロニカが強請ってたってこと?
すまんね、頭の方にも書いたけど、ラストの辺りまでくるとビスチェのイメージだけで、ヴェロニカの顔なんか覚えちゃいないの。だから巻き戻したり、調べたりしてやっと整理がついた。私にとってはとてもわかりにくい。
さらに、ペンダントという“偶然”が最後でも加味される。夢の中の方がリアルで、現実は偶然だらけというのはおもしろくはあるんだけど、そのせいでデヴィット・リンチ的な雰囲気が漂ってしまい、深読みというか少し困惑してしまった。その困惑の空気のまま終わってしまったわけだが、そうやって煙に巻くことがデ・パルマの狙いならば、本作は成功なんだろう。
無理に褒めようと思えば、いくらでも褒められる要素はあるが、実際に周囲の人に薦める気はない。
#音楽が坂本龍一らしいが、観ている最中にそれらしさは感じられず、まったく気付かず。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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