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公開年:1997年
公開国:アメリカ
時 間:126分
監 督:マイク・ニューウェル
出 演:アル・パチーノ、ジョニー・デップ、ジョニー・デップ、マイケル・マドセン、ブルーノ・カービー 他
ノミネート:【1997年/第70回アカデミー賞】脚色賞(ポール・アタナシオ)
NYのマフィア組織に潜入中のFBI捜査官ジョー。ドニー・ブラスコという名の宝石商として街に潜伏した彼は、組織の構成員であるレフティとの接触に成功。息子のように可愛がられるようになり、次第に危険な世界へと引き込まれていく。レフティも、ドニーへマフィアとしての夢を託し、再び人生を掛けようとするのだが…というストーリー。
冒頭に実話であるとテロップが。言わないと荒唐無稽と思われちゃうような内容なのかと思いきや、逆にとてもスケールの小さい話だった。純粋なフィクションとして見始めたら、ショボく感じてしまうから、それを防ぐためのテロップということなのか。エンドロール前に、この潜入捜査のおかげでこれだけ検挙できたんですよ…っていうテロップも入るんだけど、本作の中で、そんなに重要な証拠が適切に集められたように見えないのも、演出的に拙いところ。そう、ドニーの潜入捜査が、本当に重要なものに見えない点(いつ引き揚げてもたいした問題じゃない気がするの)が、いまいちノリ切れない一因。まあ、その観点でいうと、実際にドニーがレフティにあんな風に同情したかどうかも、フィクションくさいんだよね。あんなにどっぷり介入した(というか一線を越えてる)場合、得られた証拠が採用される確率は低いだろうから。
他にも眉唾な部分も多々ある。ジョニー・デップの奥さんのくだりとかもそう。はじめ、FBIの潜入捜査官であることも秘密にしているのかとおもったら、そうでもないんだよね。男目線・女目線で意見は分かれるのかもしれないけど、なんとなくそれなりに事情は把握しているのに、あんなゴネかたされたら、夫としてはたまったもんじゃない。本当かいな?って感じ(奥さんが一番の悪役に見えちゃったよ)。
さらに、奇しくも似たようなタイトルの『フェイクシティ ある男のルール』と同じで、感情移入しにくい主人公のため、どうしても醒めた目で鑑賞せざるをえない点も、よろしくない。正体がバレるバレないっていう部分にだけ、意識がいっている間はいいんだけど、ちょっと冷静になっちゃうと、アラが見えてくる。
それでも鑑賞に堪えられるのは、アル・パチーノの演技のおかげか。彼の演技が本作の魅力の7割を占めるといっていい。とにかく、自分に与えられた以上の仕事はしたでしょう。送りバントできっちり送って且つ一塁セーフ。守備では隠しダマを披露して、最終打席では、走者一掃のヒット。だけど、三塁を狙って刺されてアウト。でもお立ち台。そんな感じ(なんだそりゃ)。
デップ&パチーノということで、ハードルさえ上げなければ、鑑賞に堪えうるレベルなので、過度の期待をしないことを条件にお薦めする。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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