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公開年:1986年
公開国:アメリカ
時 間:94分
監 督:フランク・オズ
出 演:リック・モラニス、エレン・グリーン、スティーヴ・マーティン、ヴィンセント・ガーディニア、ジェームズ・ベルーシ、ジョン・キャンディ、クリストファー・ゲスト、ビル・マーレイ、ティシャ・キャンベル 他
ノミネート :【1986年/第59回アカデミー賞】主題歌賞(Mean Green Mother from Outer Space/作詞:ハワード・アシュマン、作曲:アラン・メンケン)、視覚効果賞(Martin Gutteridge、Lyle Conway、Bran Ferren)
【1986年/第44回ゴールデン・グローブ】作品賞[コメディ/ミュージカル]、音楽賞(マイルズ・グッドマン)


スキッド・ロウの花屋で働くシーモア・クレルボーン。小さい頃に店主に拾われて育てられたことに恩義を感じて、薄給で奴隷のようにコキ使われても、大人しく従っている小心者。そんな彼が密かに心を寄せているのが、同僚の女店員オードリー。グラマーでオシャレな金髪女性だったが、いまひとつ知恵の足りない女性で、サディストの歯医者と付き合っており、いつも暴行されたり理不尽な態度で振り回される日々を送っていた。痛めつけられる彼女を見ても、気弱なシーモアは何をすることもできない。そんな彼の唯一の趣味は植物を可愛がること。ある皆既日食の日、中国人が経営する花屋で見たことない鉢植えの植物購入したシーモアは、その植物に“オードリー2”と名づけて育て始める。しかし、いくら水や肥料をやっても弱っていくばかり。何気なく傷ついた指を近づけた時、なんとオードリー2は血を舐めはじめたではないか。血を吸うと元気になって成長を続けるオードリー2。やがて、その植物見たさに客が押し寄せて、店は大繁盛。店主はオードリー2をきちんと育てるように命令するが、もう、自分の血を与えることが限界だったシーモアは、あることを思いつき…というストーリー。

スタートして、まず、何でミュージカル仕立てやねん!と思ったのだが、元がミュージカル作品なんだね(さらに大元はロジャーコーマンの映画らしいけど)。まあ、曲はとても楽しいし、なに一つ問題はない。セットとかショボいなぁ…とは思ったんだけど、逆に舞台みたいな感じで、ミュージカルコメディとして、いいさじ加減なのかも。

何にド肝を抜かれるかって、“オードリー2”の造形。今なら間違いなくCGになるだろうけど、CGか?と見まごうほどのなめらかな動き。どういう材質?どうやって動かしてる油圧?エア?ワイヤ?フレーム?セットのショボさも、むしろオードリー2を際立たさるためなのかい?と思うほど。映画史に残る特撮技術(というか出来映え)。

変態歯医者役の『花嫁のパパ』等のスティーブ・マーティンの怪演が光る。すぐに彼だと気付かないほど、あまり彼がやっていない役柄。主人公が一線を越える重要なターゲットなのだが、“かわいそう”とか“やれやれー!”とかいう極端な反応を抱かせないという、絶妙なポジションを作り上げるという、大仕事をやってのけている。
オードリーは、まちがいなく美人じゃないんだけど(笑)、『マーズ・アタック!』でサラ・ジェシカ・パーカーが演じた馬鹿インタビュアーみたいな感じで、アホ可愛い。
一方で、ビル・マーレイは、ゴリゴリのアメリカコメディが好きな人は楽しいのかもしれないけど、“いつもの”ビル・マーレイでちょっと邪魔くさい。

この植物って、なんの比喩なんだろう。普通に考えれば、抑え込んでいたシーモアの欲望の象徴なんだろうけど、『グレムリン』の日本批判の隠喩のように、何かをディスってたりするのかしら。まあ、いずれにせよ、植物のエサになるし、恋敵は排除できるしっていう一挙両得のブラックな思いつきが、ドロドロすることもなく楽しく描かれている。逆に、楽しすぎちゃって、もっとブラックでも良かったかも…と思うほど。

何で街の人々があの植物の虜になっちゃったのか?とか理由付けすると、内容が深まったかも。たとえば、植物が不満を持っている人だけに反応するフェロモンを出しているとか(不幸で貧しい人ならすぐに寄ってくるし、喰ってもあまり問題にならないという、独特なロジック)。さらに、最後の爆発に街の人も巻き込んじゃうなんていう映画ならではの演出が加わると完璧だったと思う。良作。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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