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 image2077.png 公開年:2010年
公開国:中国
時 間:114分
監 督:チャン・イーモウ
出 演: チョウ・ドンユイ、ショーン・ドウ、シー・メイチュアン、リー・シュエチェン、チェン・タイシェン、スン・ハイイン 他
コピー:たとえ何が起きても、きみをずっと待ち続ける。



文化大革命の嵐吹き荒れる1970年代初頭の中国。農民の生活こそ人間の理想であるという思想のもと、都会の高校生は農村に強制的に住込み実習させられていた。教師を目指している女子高校生のジンチュウも農村に送られ、村長の家で農作業を手伝うことになった。その村にはサンザシの樹があり、抗日戦争で死んだ兵士の血によって、本来は白い花が赤く咲くという言い伝えがあった。村長の家には、地質調査隊員の青年スンが息子同然で世話になっていた。スンはジンチュウへ好意を抱き、彼女のことを常に気に掛け積極的な態度を示す。はじめは困惑したジンチュウだったが、彼女もスンの誠実な人柄に次第に惹かれていくのだった。しかし、ジンチュウの父親は走資派のレッテルを貼られ地方で投獄させられており、元教師だった母親も辛い労働を強いられている状況で、恋愛をしていることが明るみに出れば、教職に就く道は閉ざされる。街に戻ったジンチュウのところへスンが訪れるようになるが、人目を忍んで会う日々が続くのだったが…というストーリー。

場面転換の編集では、ゆっくり暗転し、状況を説明するナレーションが入るのが特徴的で、あまり見ない手法。『アダプテーション』では、心の声や状況を説明するナレーションを入れるなど、映画においては愚作といわれていた。しかし、小説を読んでいるような感じを演出している…というか、むしろ映像の部分が挿絵のような雰囲気を演出している気がして、本作のこれは愚作とは思わない。

主人公のジンチュウがあまりにもおぼこ娘すぎて、どんなに辛い目にあっても、昔の少女マンガのような雰囲気になる。ジンチュウを演じるチョウ・ドンユイの薄い顔立ちや、文革で辟易する周囲の大人たち、さらに彼女の友人がビッチだったりして、その対比でジンチュウのおぼこ娘感は、一層際立つ。

文革の中、切り裂かれる若い男女の姿を通して中共批判でも展開するのかと思いきや、そういう方向にはならない。いや、なりそうな雰囲気を軽く漂わせながら、純愛ストーリーが繰り広げられる…という振幅を繰り返す感じ。私は、恋愛ドラマを傘に来た体制批判的な作品を期待していたのだが、純粋なノスタルジー感あふれる恋愛童話で、女性向けの作品だった。
とにかく、スンは積極的にジンチュウにアプローチしてきて、世の女性の言い寄られたい願望を満たしてくれるだろう。何があっても、絶対に自分をあきらめないという人がいるという女王様気分に、世の女性はきゅんきゅんくるんでしょう(笑)。

もう、手を握ることすらはばかられるおぼこ娘ぶりを発揮し、枝で介して手を繋いで歩くなど、その素朴さは40年前の少女マンガ。そのせいで、自転車二人乗りとか、包帯の交換とかのちょっとした接触が、ものすごいフィジカルコンタクトに見えてしまう。
もう、あまりのおぼこぶりに、どこでヒいてしまうか…というチキンレースな気もする(笑)。さすがに、添い寝しただけで本気で子供ができると思い込み、堕胎した直後の親友を呆れさせるのは、いかがなものかと。逆に、その知識水準で教師になれてしまうというのが、本作唯一の体制批判だったかもしれない。

おぼこ、おぼこ言い過ぎだが、観終わってもやっぱりおぼこ娘映画だと思う。最後は無理やり悲恋のお話という形で落としているが、まあ、それしか落としようがない。多分、女性の3分の1くらいは、かなり好きな作品だと思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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