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公開年:1998年
公開国:アメリカ
時 間:114分
監 督:ブラッド・シルバーリング
出 演:ニコラス・ケイジ、メグ・ライアン、デニス・フランツ、アンドレ・ブラウアー、コルム・フィオール、ロビン・バートレット、ジェイ・パターソン、ブライアン・マーキンソン 他
ノミネート:【1998年/第56回ゴールデン・グローブ】歌曲賞(アラニス・モリセット“Uninvited”)
【1999年/第8回MTVムービー・アワード】歌曲賞(グー・グー・ドールズ)、コンビ賞(ニコラス・ケイジ、メグ・ライアン)
コピー:かつて地上に存在したことのない、ピュアな恋。
天使たちは死者の魂を天国に導く役割を担っていた。天使の一人であるセスは、ある日、外科医のマギーに出会い恋に落ちる。彼女は、自ら執刀した手術で患者を死なせてしまい、落ち込んでいたが、天使には人間のような五感がないため、そんな彼女に手を差し伸べることすらできない。思い悩む中、セスは、天使の存在を知っている入院患者と出会う。その男は、実は元天使で、永遠の命を放棄して天使から人間になったことを知る。そして、セスも同じ選択をしようと決心するのだが…というストーリー。
昨日の『ベルリン 天使の詩』に続いて、連続して鑑賞。
基本的な流れはかっちり守りつつも、違いはやはり多い。多くの人に観てもらうために修正しなければいけない部分を重点的にテコ入れしている感じ。まあ、眠くなるような独りよがりな演出を、愚直に排除する作業をしたともいえる。もっと、悪い言い方をすれば、『ベルリン 天使の詩』は人様に観てもらおうという意思に欠けていたので、その辺の仕事をしっかりして、お金を取っても失礼じゃないものにしましたよ…ということである。ただ、ちょっと勇み足なんじゃないかなと部分もあり、微妙な気持ちではあるのだが。
違いと通して色々と感想を…。
まず、天使の役割が明確に死神役になっている。元の天使は、その存在意義がいささか不明確というか、神の創造物として人知では理解しえない存在という、ある意味絶妙な設定だったのだが、本作の天使は悪くいえば明確な職務をになったただの見えない人であり、存在自体の深みが薄れた。これはドイツ人とアメリカ人の価値観の違いというところか。元作のほうに軍配があがる。
天使時代の画像が、元作では白黒だったのだが、本作ではカラー。元の演出も必ずしもいいとはいえないが、CGを使わずに五感がないことを表現するためには、許される演出ではあると思う。本作では、それを説明的セリフと特撮で乗り切った。この点については、どちらの表現も好きではないが、私なら、天使目線の映像の彩度を下げるとか、折衷案をとると思う。
私が前作で一番気になっていた、元天使だった人間がいると判明するタイミングは、大きく変わった。元作では後半でそれも人間になってから判明したのだが、本作では接触したタイミングですぐに判明する。この点については明らかに本作のほうが正しく、ストーリーの軸がしっかりして、観ている側が注視すべきポイントに明確に誘導することにつながっている。
そして、近しい仲間の天使が黒人であること。これも本作のほうが正しい。似たような服で似たような行動パターンで、判別が判りにくかったものを、ラクダっぽい泥棒ひげのうすらハゲと、坊主頭の黒人という、はっきりとしたコントラストをつけてくれた。
…と、まあ、やはりこのリメイクは、“修正”という意味合いが強いと思うわけである。
しかし、観た人が一番、“これはどうなの?”というのは、メグ・ライアンの結末だろう。ネタバレになるので書かないけれど、これについては、元作のほうがよかったんじゃないかと思うのだが、皆さんはどうだろう。元作は、最終的に紆余曲折がありながらも生きていることって素晴らしいと表現していると思うのだが、本作の場合は、そのメッセージは伝わってこないんだけど。
生きてるだけで丸もうけ…っていうか、誰しも折り合いをつけて生きてるんだよ…っていう、あきらめのメッセージが聞こえてくるようで、なんかつまらない。このつまらなさは、監督なのか脚本家なのかわからないけど、きっとつまらない人間が手がけたからに違いない、そう思える。
でも、元作と本作のどちらを他人様のお薦めする?と聞かれれば、やはり本作である。催眠映画をお奨めするわけには行かない。まあ、リメイクしたことで、欠けた部分のあるけれど、良作レベルであるのは事実。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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