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imageX0065.Png公開年:1989年
公開国:日本
時 間:86分
監 督:周防正行
出 演:本木雅弘、鈴木保奈美、大沢健、彦摩呂、田口浩正、近田和正、渡浩行、ポール・シルバーマン、入江則雅、徳井優、宮坂ひろし、ジーコ内山、大木戸真治、清田正浩、松本泰行、玉寄兼一郎、竹中直人、甲田益也子、菅野菜保之、村上冬樹、みのすけ、吉田マリー、吉田裕美子、浦江アキコ、大槻ケンヂ、東京スカパラダイスオーケストラ、半田麻由美、広岡由里子、原ひさ子、戸村由香、河合美智子、柄本明、小形雄二、岩松了、蛭子能収、河田裕史、佐藤恒治、布施絵里、岡本弥生、宮琢磨、大杉漣、宮本信子 他

大学4年生の塩野陽平は、ロックバンドのボーカルをやるなど楽しい日々を過ごしていたが、実家の禅宗の寺を継ぐために、山奥の明軽寺に修行をすることに決めた。修行は1年にも及ぶため、恋人の真朱は不機嫌に。明軽寺に向かう道で、なぜか弟の郁生と遭遇。弟は寺を継ぎたくないだろうと慮り、修行をする決心をしたのに、がっかりする陽平。気を取り直して入山するものの、待ち構えていたのはあまりにも厳しい修行の日々。しかし、先輩坊主たちのいびりに耐え続けると、次第に馴れてくる。先輩たちの手の抜き方も見えてきて、お寺ライフの楽しみ方もわかってくる。そんな中、かつてのバンド仲間のアツシが、就職した会社の禅寺修行研修にやってくる。陽平はは、真朱が元彼と再び付き合い始めたとアツシから聞かされ…というストーリー。

How To的な作品という意味では、伊丹作品の『お葬式』のようなテイスト。しかし、飲み口が優しくてすいすい飲めちゃうんだけど、けっこう度数は高いから酔っちゃうよねえ…的なカクテルのような作品。ああ、またTVでやってらぁ…と思いつつも、観始めたら、最後までするすると観てしまう。この、“軽さ”こそ、初期の周防監督の魅力である。この客を逃がさない吸引力は異常ともいえる。

お寺修行がテーマだし、最後は法戦なんだから、仏の心がどうのこうのと、それこそ抹香臭い話になりそうなものなのだが、わざと避けている感じ。
『お葬式』や『タンポポ』は海外でも愉しんでもらえそうな気がするが、本作や『シコふんじゃった』は海外ではウケない気がするのは何故だろう。もしかすると、このテーマへの直球の掘り下げがない部分が、そう感じさせるのかも。

主演の本木雅弘も映画初出演だったり、大沢健、彦摩呂、田口浩正とか、メインどころとしては、経験の浅い人ばかりキャスティングされている。荒削りさを生かしたかったともいえるけど、失敗したのときの逃げ道を作ったような感じもする。マンガ原作だし、スカパラや大槻ケンジを使うようなうわついたキャスティングも、その後の作品を観ると周防監督っぽくない。
やはりメジャー一作目としては、様々なステークホルダーの要求と折り合いをつける必要があったようだ。それでも、自分のやりたいことをしっかりと盛り込めているのはすごい。ロマンポルノでのデビューから、やっと巡ってきたチャンスを掴む、作風とは異なるしがみつくような貪欲さが伺える。

個人的な好みの問題なんだけど、鈴木保奈美という人の魅力がよくわからない。特段、美しいわけもないし、かわいらしいわけでもない。演技は一本調子だし、一人で作品の空気を乱しているようにも感じる。これが、役者として許される時代だったといえばそれまでだが…。バブルの空気感は許容できるが、本作での鈴木保奈美の存在だけは、どうにも。

まあ、いずれにせよ、快作。今になって、同時代の監督を比較しても、特出したユニークさとテイストのブレ無さだと思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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