×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
公開年:1990年
公開国:アメリカ
時 間:170分
監 督:フランシス・フォード・コッポラ
出 演:アル・パチーノ、ダイアン・キートン、アンディ・ガルシア、タリア・シャイア、ソフィア・コッポラ、フランク・ダンブロシオ、リチャード・ブライト、ジョン・サヴェージ、ジョージ・ハミルトン、ブリジット・フォンダ、イーライ・ウォラック、ジョー・マンテーニャ、ヘルムート・バーガー、ラフ・ヴァローネ、ドナル・ドネリー、エンゾ・ロブッティ 他
受 賞:【1990年/第11回ラジー賞】ワースト助演女優賞(ソフィア・コッポラ)、ワースト新人賞(ソフィア・コッポラ)
コピー:15年の歳月をかけた-- 巨匠フランシス・コッポラの集大成!!
いかなる権力をもってしても 運命の流れには逆らえない-
1979年。マイケルはファミリーの安寧のために、バチカンのギルディ大司教と結託。“ヴィト・コルレオーネ財団”名義で、シシリー復興資金として多額の寄付を行い、その功績としてバチカンより叙勲される。マイケルはこれを機に、かねてからの望みであった違法なビジネスからの脱却を決意する。マイケルの叙勲を祝うパーティで、マイケルは10年前に離婚した妻ケイと再会。そこで、息子アンソニーと一緒に、大学を中退しオペラ歌手をめざすことを許して欲しいと懇願される。アンソニーはファミリービジネスを毛嫌いしていたのだった。パーティには、マイケルの妹コニーがファミリーの後継者候補と考えている長兄の故ソニーの息子ヴィンセントの姿もあった。マイケルの娘メリーは従兄にあたるビンセントに惹かれていくのだったが…というストーリー。
パート2で、ビトーがファヌッチを殺害するのはキリスト教の祭のさなかだったが、パート3でマイケルが争いの主戦場となるのは、カトリックの世界。
モチーフになっているヨハネ・パウロ1世の急死とか銀行家の暗殺とか、実際に発生したバチカンスキャンダル。パート2でもキューバ革命なんかが舞台になっていたけど、マイケルサイドが能動的に関与しているので、妙に生々しい。
生々しいおかげか、何を目的に何をしようとしているのかが、パート2よりも判りやすい。
一生懸命、違法なビジネスから脱却しようと努力し、遅々としながらもそれに向かって歩んでいるのだが、反比例して家族はどんどん離れていく。ゴッドファーザーという作品は、人生のあらゆる場面でみられるこの“アンビバレントを浮き彫りにし、生きるということの難しさを表現してくれる。
家族と一緒に退避しようとしていた“合法な世界”。その表面上の美名とは裏腹に、汚いとおもっていたファミリーの仕事よりも汚かったと知ってしまったマイケル。その美名の代表格でもあるカトリック社会までもが、海千山千だと思っていた自分よりも上手だったと知ったとき彼はどうするのか。
違法なビジネスと距離をおこうとしているマイケルは、おのずとヘビーな行動は取らなくなるし、それに追い討ちをかけるように体を壊してしまう。マイケルははやる周囲の人間を止めるばかり。それを補うかのように登場するのがビンセント。アウトローを気取れるのは、若さゆえ、知らないがゆえの美徳。怖いものを知ってしまうと、人生は膠着してしまう。でも、何か物事を推進する力というのは、逆に物事を知らないからこそできる。
ただこのビンセントは、マイケルが若いころの自分を重ね合わせられるような人間ではない。あの粗暴な兄ソニーの子供であり、ソニーの愛人(元娼婦)が育てたという設定。知的さと思慮深さを併せ持ったマイケルとは決定的に違う。
マイケルかビンセントに見たのは、若き日の自分ではなく、かつてのファミリーにあった、そして自分が圧倒的に欠けていた“直情”である。マイケルはそんなビンセントを、手を変え品を変え、自分に後継者となれるよう仕込んでいくが、結果としてマイケルのいうことをきいて落ち着いてしまうの展開がどうも好きではない。やはり、表面上は繕ってもソニーの子はソニー。最後は制御できずにやらかして欲しかったと思う。
シリーズを通して、誰がいちばんキライなキャラか?というのは人によって分かれるところだと思うが、私は圧倒的にダイアン・キートン演じるマイケルの妻である。もっともらしいことはいっているが、物事の本質から目をそむけ、その彼女と退避して登場するのが妹。どちらししても、「女ってやつは…」という言葉が自然に出てくるくらい、“女性”のうんざりしてしまう一面を表現していると思う。
ラジー賞をもらってしまったソフィア・コッポラだが、これだけは同意せざるを得ない。キャスティング的にも、ビジュアルの面においても、彼女は雰囲気を阻害していたのは否めない。はっきりいって、聖女のアイコンとして、あまりにも力不足。もう、“親の贔屓目”というネタでしかない。
ゴッドファーザー・サーガの締めくくりとしては、ちょっと小粒な気がしないでもないが、変に発散せずに、判りやすくまとまっていることを評価したい。腹を括って連続で観るべき。他作品にはないカタルシスが得られること必至。
公開国:アメリカ
時 間:170分
監 督:フランシス・フォード・コッポラ
出 演:アル・パチーノ、ダイアン・キートン、アンディ・ガルシア、タリア・シャイア、ソフィア・コッポラ、フランク・ダンブロシオ、リチャード・ブライト、ジョン・サヴェージ、ジョージ・ハミルトン、ブリジット・フォンダ、イーライ・ウォラック、ジョー・マンテーニャ、ヘルムート・バーガー、ラフ・ヴァローネ、ドナル・ドネリー、エンゾ・ロブッティ 他
受 賞:【1990年/第11回ラジー賞】ワースト助演女優賞(ソフィア・コッポラ)、ワースト新人賞(ソフィア・コッポラ)
コピー:15年の歳月をかけた-- 巨匠フランシス・コッポラの集大成!!
いかなる権力をもってしても 運命の流れには逆らえない-
1979年。マイケルはファミリーの安寧のために、バチカンのギルディ大司教と結託。“ヴィト・コルレオーネ財団”名義で、シシリー復興資金として多額の寄付を行い、その功績としてバチカンより叙勲される。マイケルはこれを機に、かねてからの望みであった違法なビジネスからの脱却を決意する。マイケルの叙勲を祝うパーティで、マイケルは10年前に離婚した妻ケイと再会。そこで、息子アンソニーと一緒に、大学を中退しオペラ歌手をめざすことを許して欲しいと懇願される。アンソニーはファミリービジネスを毛嫌いしていたのだった。パーティには、マイケルの妹コニーがファミリーの後継者候補と考えている長兄の故ソニーの息子ヴィンセントの姿もあった。マイケルの娘メリーは従兄にあたるビンセントに惹かれていくのだったが…というストーリー。
パート2で、ビトーがファヌッチを殺害するのはキリスト教の祭のさなかだったが、パート3でマイケルが争いの主戦場となるのは、カトリックの世界。
モチーフになっているヨハネ・パウロ1世の急死とか銀行家の暗殺とか、実際に発生したバチカンスキャンダル。パート2でもキューバ革命なんかが舞台になっていたけど、マイケルサイドが能動的に関与しているので、妙に生々しい。
生々しいおかげか、何を目的に何をしようとしているのかが、パート2よりも判りやすい。
一生懸命、違法なビジネスから脱却しようと努力し、遅々としながらもそれに向かって歩んでいるのだが、反比例して家族はどんどん離れていく。ゴッドファーザーという作品は、人生のあらゆる場面でみられるこの“アンビバレントを浮き彫りにし、生きるということの難しさを表現してくれる。
家族と一緒に退避しようとしていた“合法な世界”。その表面上の美名とは裏腹に、汚いとおもっていたファミリーの仕事よりも汚かったと知ってしまったマイケル。その美名の代表格でもあるカトリック社会までもが、海千山千だと思っていた自分よりも上手だったと知ったとき彼はどうするのか。
違法なビジネスと距離をおこうとしているマイケルは、おのずとヘビーな行動は取らなくなるし、それに追い討ちをかけるように体を壊してしまう。マイケルははやる周囲の人間を止めるばかり。それを補うかのように登場するのがビンセント。アウトローを気取れるのは、若さゆえ、知らないがゆえの美徳。怖いものを知ってしまうと、人生は膠着してしまう。でも、何か物事を推進する力というのは、逆に物事を知らないからこそできる。
ただこのビンセントは、マイケルが若いころの自分を重ね合わせられるような人間ではない。あの粗暴な兄ソニーの子供であり、ソニーの愛人(元娼婦)が育てたという設定。知的さと思慮深さを併せ持ったマイケルとは決定的に違う。
マイケルかビンセントに見たのは、若き日の自分ではなく、かつてのファミリーにあった、そして自分が圧倒的に欠けていた“直情”である。マイケルはそんなビンセントを、手を変え品を変え、自分に後継者となれるよう仕込んでいくが、結果としてマイケルのいうことをきいて落ち着いてしまうの展開がどうも好きではない。やはり、表面上は繕ってもソニーの子はソニー。最後は制御できずにやらかして欲しかったと思う。
シリーズを通して、誰がいちばんキライなキャラか?というのは人によって分かれるところだと思うが、私は圧倒的にダイアン・キートン演じるマイケルの妻である。もっともらしいことはいっているが、物事の本質から目をそむけ、その彼女と退避して登場するのが妹。どちらししても、「女ってやつは…」という言葉が自然に出てくるくらい、“女性”のうんざりしてしまう一面を表現していると思う。
ラジー賞をもらってしまったソフィア・コッポラだが、これだけは同意せざるを得ない。キャスティング的にも、ビジュアルの面においても、彼女は雰囲気を阻害していたのは否めない。はっきりいって、聖女のアイコンとして、あまりにも力不足。もう、“親の贔屓目”というネタでしかない。
ゴッドファーザー・サーガの締めくくりとしては、ちょっと小粒な気がしないでもないが、変に発散せずに、判りやすくまとまっていることを評価したい。腹を括って連続で観るべき。他作品にはないカタルシスが得られること必至。
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
自己紹介:
一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
カウンター
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
ブログ内検索
最新記事
(09/01)
(08/31)
(08/30)
(08/29)
(08/28)
(08/27)
(08/26)
(08/25)
(08/24)
(08/23)
(08/22)
(08/21)
(08/20)
(08/19)
カテゴリー
アーカイブ
最古記事
(09/28)
(09/29)
(09/30)
(10/01)
(10/02)
(10/03)
(10/04)
(10/05)
(10/06)
(10/07)
(10/08)
(10/09)
(10/10)
(10/11)
最新コメント
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[04/28 ETCマンツーマン英会話]
[10/07 絶太]
最新トラックバック