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公開年:2013年
公開国:日本
時 間:125分
監 督:瀧本智行
出 演:生田斗真、松雪泰子、江口洋介、二階堂ふみ、太田莉菜、大和田健介、染谷将太、緒方明、山崎ハコ、大山うさぎ、池谷のぶえ、勝矢、菊地廣隆、永倉大輔、田中耕二、川口真五、岡雅史、出口哲也、後藤健、甲本雅裕、光石研、小澤征悦、石橋蓮司、夏八木勲 他
コピー:悪に裁きを下す、美しき殺人者




東京近郊で無差別連続爆破事件が発生している中、路線バスが爆破され、乗客は全員死亡。一連の事件と同一犯と思われたが、犯行に使われた爆弾は、舌を切り落とされた女性の全身に巻きつけられており、犯人の異常さが覗われた。捜査に当たった茶屋刑事は、僅かな手掛かりから犯人のアジトと思しき倉庫を突き止める。倉庫に押し入ろうとすると複数の人間が争っている音がする。急いで茶屋たちが押し入ろうとすると突然倉庫内で爆発が発生。倉庫の中には、一人の男が爆風で飛んだガラス片を浴びながらも立ちすくんでいた。茶屋はその男を一連の事件の共犯者として逮捕する。しかし、“鈴木一郎”と名乗った以外、一切身元は不明で、それ以上の供述をしようとしなかったため精神鑑定にかけることに。鑑定を担当した医師・鷲谷真梨子は、“鈴木一郎”のあまりにも平均的な受け答えに違和感を覚え、独自に彼の過去を調査するのだったが…というストーリー。

ちょっとゲテもの臭いタイトルに警戒していたが、なんだかんだ、今年後半で一番愉しめた邦画だったかも。

無痛症の人とか、共感能力に欠ける人とかを扱った作品は、ちょくちょく見られるので、それほど新鮮というわけではない。米ドラマ『デクスター』のような正義のサイコキラーが主人公の作品もある。
万能ではない法に失望した富豪により、不幸な肉体と精神をもって生まれた少年が、それこそマッドサイエンティスト的な歪んだ思考の元で、殺人マシーンに育てられる。しかし、あくまで“正義”の殺人マシーンとして。なにやらフランケンシュタインのようで、せつなさが漂うのが素敵な設定なのだ。“聖なる狂人”いいね。

松雪泰子演じる鷲谷によって、“脳男”の生い立ちは判明していく。荒唐無稽に思えるかもしれないが、それなりに整合性はある。映像にしちゃうとウソくささ満開になりそうなところを、うまく演出できていると思う。

一方の敵の犯罪者は、余命幾ばくも無いサイコキラーで、暴走…というか欲求のまま行動している。ただ、別に末期がんになったから、殺人を起こしているのか?というとそうではなく、そういう性向なんだと思う。両親殺しの団塊から、けっこうフルスロットルに見えるから。病気によって加速したという演出が不足ぎみだったかもしれない。余命幾ばくもない人が、法の外で、正義の鉄槌を下していき、世間から“正義の使者”と扱われる…みたいなストーリーは、思いつく人は多いと思う。それを逆に悪役側に適用するのは、悪くは無いけどね。

二階堂ふみと染谷将太の演技は、うまいわけじゃないけど、目くじらを立てるほどの問題ではないかな。でも、『ヒミズ』のことが頭をよぎって邪魔だったかも。
#二階堂ふみの演技に不満を感じた人は多かったかもしれないけど、そんなもんだよ。

ラストのバトルが、ちょっとダレてしまったのが残念。日本映画はこれが多い。しかし、その後の顛末で、ちょっと感動を覚えさせるほど盛り返したのはなかなか。心理学者が実地で打ちひしがれる展開は、けっこう好き。結局、知識でもなく、経験でもなく、“想い”で繋がることが出来たという流れも好き。

是非、続編を作っていただきたい。なんなら原作者にお願いして、映画独自のシナリオを作ってもらってもいいほど。日本流のアンチヒーローとしては、こういう姿がちょうどいい着地点なのかもしれない。サイコキラー物が大好物の私にとっては、満足の作品。
#ただ、PG12だったけど、PG15とかでもいいんじゃないかな…と思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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