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公開国:日本
時 間:120分
監 督:沖浦啓之
出 演:美山加恋、優香、西田敏行、坂口芳貞、谷育子、山寺宏一、チョー、小川剛生、藤井晧太、橋本佳月 他
コピー:気がつけば、私、ひとりじゃなかった。
父を事故で亡くしたももと母いく子は、東京からいく子が住んでいた瀬戸内の港町“汐島”に引っ越してくる。ももは、父と喧嘩をして仲直りをしないまま、父が急死してしまったことを悔やんでいた。そして、父の机から見つけた“ももへ”とだけ記された手紙のを見つけ、父がその先、何を書こうとしていたのか気掛かりでならなかった。いく子は、島で明るく元気に振舞い、ヘルパーの資格を取るために勉強に励んでいたが、ももは島の生活にも馴染めず、周りの人ともなかなか打ち解けられずにいた。そんなある日、ももの目の前に、イワ、カワ、マメという名の3匹の妖怪が現れ、ももの家に居付いてしまう。食欲旺盛でいたずらなかりしている妖怪たちに困り果てる桃だったが、徐々に仲良くなっていき…というストーリー。
ちょっと昔の江口寿史を思い出させるキャラだか、リアルでもないしかわいいともいえず、特に魅力が高いわけではない。でも、原画のデッサンは非常にしっかりしていて、稚拙な絵が気になって興醒めするということは無かった。ただ、妖怪(特にイワとカワ)は、すごく動きのあるキャラのくせに、不自然なところが散見された。胴体のひねりというかねじれをうまく表現してくれたら、違和感はなかったと思う。胴体が固体みたいなのね。
島の風景がとにかくすばらしい。おそらくしっかりとロケハンとやって、撮り貯めたいい角度の写真を厳選して使用しているのだろう。画の切り取り方が実にすばらしい。『八日目の蝉』と同じ風景がそこにあった。
夏休みに田舎に転校してくるところは『千と千尋の神隠し』だし、母親を救うために妖怪と奔走するのは『となりのトトロ』だし、どうしてもジブリ作品が頭をよぎってしまうけど、結論からいうと、ものすごくよくまとまっており、愉しめた作品だった。
若干、苦言を言わせてもらうと、ラストシーンへの入り方が雑だということ。郵便局員がちょっとアホなのは設定だとしても、バイクで今治に行って、どうするつもりだったのか。そして、今治に着いて、実際どうなったというのやら。結局、台風が収まるまで、医者は来ようがないんだから、橋を越えて助けに行く意味があったのか? 病人を運んだわけでもないし、電話が不通になっているわけでもないんだぜ? それに、妖怪たちの助け方が直球すぎてどうもね。島の妖怪たちは、見守り妖怪たちと同じ種族ではないのだから、すんなり協力してくれたことは釈然としない。この肝心のラストのくだりに整合性があれば、文句なしだったと思う。
だれか、これ変じゃないすか? 『となりのトトロ』的な盛り上がりを狙いすぎて、スベってないすか? っていうスタッフはいなかったのかな。
また、男の同級生の妹も妖怪が見えるという設定が生きていない。ラストのドタバタでうまいこと使えばよかったのに。
あと、たいした話ではないが、空(屋根裏部屋)で母親が盗品を見つけるくだりは、主人公の心が病んでいて、かまってほしいがために窃盗に走ってしまったのだ…、だから3人の妖怪は主人公の妄想…という捉えかたができてしまう。そういう解釈の余地を残すべきではなかったと思う。地味に引く。
ラストで、イワが書いた文字は見えているのに、マメが書いた文字は消えていて、父の文字が書いてある。どゆこと?もしかしてマメが父の化身だった?とかいう余地を残してしまうのだが、さすがにそれは違うよな。こういう、ミスリードでもなんでもない不要な解釈ができてしまう描写多い。こういう部分こそブラッシュアップする必要があるのだが。
あと、島でヘルパーの仕事が成立するのかどうかはわからんし、いくらなんでもお母さん39歳にしては若すぎ。
色々文句をいったが、決してこの作品がおもしろくないといっているのではない。ものすごく愉しめた良い作品だったので、もっと最期のツメをしっかりしてほしかった。そういう思いが募っただけである。
#美山加恋の声優仕事は悪くなかった。案外、この手の仕事で続けていけるかもしれん。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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