忍者ブログ
[1507]  [1506]  [1505]  [1504]  [1503]  [1502]  [1501]  [1500]  [1499]  [1498]  [1497
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

公開年:2004年
公開国:フランス
時 間:85分
監 督:ピエール・モレル
出 演:シリル・ラファエリ、ダヴィッド・ベル レイト、トニー・ダマリオ、ラルビ・ナセリ、ダニー・ヴェリッシモ 他
コピー:NO CG! NO STUNT! NO WIRE!
アクション、極まる!





パリは、郊外の“バンリュー13”地区が極端に治安が悪化したため、周囲に壁を作り隔離を決行。壁の内部では、タハとその一味が支配する、ギャングたちによる抗争の耐えない無法地帯を化した。2010年、この地区で生まれ育ったレイトは、街からドラッグを一掃しようと、一人でタハ一味に立ち向かうことを決意。彼らから麻薬を奪い廃棄するが、その報復で妹が拉致されてしまう。しかし、圧倒的な身体能力を駆使して、逆にタハを拘束し妹も奪還。そのまま警察署にタハを引き渡すことに成功するも、そのころバンリュー13の行政組織のすべてが撤収する最中だったため、面倒を避けた警察署長はタハを解放し、逆にレイトを拘束。そのため再びレイトの妹が目の前で拉致されてしまう。そのままレイトは投獄され、6ヶ月が経過。政府が作った中性子爆弾がタ一味によって強奪され、バンリュー13地区に持ち込まれる事件が発生。タハは誤って起爆装置を作動させてしまい、爆破までの時間はわずか24時間。爆発すれば半径8キロが消失してしまう。そこでフランス政府は、エリート潜入捜査官ダミアンに起爆装置解除を命令。バンリュー13の土地勘のないダミアンは難色をしめすが、半年前に投獄されたレイトを利用して潜入するように強制する。ダミアンは市民を守るため、レイトは妹を救うために、バンリュー13への侵入を試みる…というストーリー。

治安が悪いからといって、一つの地区を壁で囲んで隔離するという基本設定に無理がありすぎる。いきなり高い壁ができたわけじゃあるまいし、なんで隔離政策をそこの住民が指を加えて見ていたのか。全員が悪人というわけではなく、結構な人数の普通の住民も一緒に隔離されており、人権無視も甚だしい。

で、その設定に気が向かってしまうと興醒めしてしまうところを、アクションで目を逸らしているわけだ。
そのアクションが、とにかくすごい。クレヨンしんちゃん流に言えば、お尻のあたりがヒュンってする。レイトもすごいけど、それを追いかけているタハ一味だって十分すごいんじゃない? って思うかもしれないが、レイトがやったのと同じことをやれば良いので、それなりに追いかけられるわけだ。そういう点でも、なかなか考えられているアクションシーン。リアルさを逸脱していないと思う。
ハリウッドアクションはもちろん香港アクションとも異なる。同じような体躯を駆使した純粋なアクションといえば、、トニー・ジャーらのタイ映画があるが、特撮もワイヤーアクションもないのは同じでも、そっちは人間離れしすぎていて、いささかリアルさに欠ける。本作は、“本当らしさ”という意味では最高峰のアクション映画だと思う。

奇しくも、昨日の『ホーボー・ウィズ・ショットガン』と同じく、一つの町が無法地帯となり、一人の男が町を掃除しようと立ち上がるという展開からスタートする。同様にありがちなプロットなのだが、やっぱりアクションがいい味付けとなっている。
加えて、職人捜査官としてのプライドと、妹奪還というわかりやすい目標に加え、各々が形は違えども正義を希求する人間であるという共通点を持たせている。ありそうで無かった形のバディ物といえるだろう。

6ヵ月も薬漬けで監禁されていたら、妹もどうにかなっちゃってるだろうに…と思うのだが、その身も蓋も無いエグさはリュック・ベッソン製作ならではか。リュック・ベッソンは結構、女性の扱いが悪いことが多いよね。

事件の黒幕はいかにもフランスらしいし、オチの付け方もフランスっぽい。フランスって権力対する反応が、いわゆる“中二病”っぽいね。軽妙さをエグさと中二病のコングロマリット。とても愉しめた。間違いなくヨーロッパ映画№1のアクション作品。快作。
#邦題はこんなつまらないのじゃなくて、『女囚701号 さそり』みたいなフォントで、“バンリュゥ13地区”とかにしたほうがインパクトあったんじゃないかな。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
自己紹介:
一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
リンク
カウンター
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新コメント
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[04/28 ETCマンツーマン英会話]
[10/07 絶太]
最新トラックバック
Copyright © 2009-2014 クボタカユキ All rights reserved.
忍者ブログ [PR]