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公開国:アメリカ
時 間:97分
監 督:デヴィッド・バレット
出 演:ジョシュ・デュアメル、ブルース・ウィリス、ロザリオ・ドーソン、ヴィンセント・ドノフリオ、ジュリアン・マクマホン、カーティス・“50 Cent”・ジャクソン、ヴィニー・ジョーンズ、アリ・ヴァーヴィーン、エリック・ウィンター、ボニー・サマーヴィル、リチャード・シフ 、クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン 他
コピー:人生、完全消去。
カリフォルニア州ロングビーチ。消防士のジェレミー・コールマンは、勤務終わりでコンビニに立ち寄ったところで強盗殺人事件に巻き込まれる。犯人は、新興ギャング組織のボス、デヴィッド・ヘイガンとその部下。立地のよい店を立ち退きさせようとしての犯行。店主とその息子は射殺されるが、ジェレミーは隙をついて裏口から脱出し一命を取り留める。彼の証言からヘイガンが逮捕されるが、証拠不十分で釈放。過去、ヘイガンに相棒を殺された過去を持つマイク・セラ警部補は、今回の件でなんとか立件したいと考え、ジェレミーに裁判での証言を依頼する。正義感の強いジェレミーはその申し出を受ける気があったが、早速ヘイガンは部下をつかって早速脅しをかけてきた。そこで、“証人保護プログラム”の適用。ジェレミーは裁判まで、別人としてニューオーリンズで生活することとなる。そして8か月が経過、2週間後の開廷が決定するのだったが…というストーリー。
最近、脇役なのにジャケット映像にはデカデカお顔が…というパターン連発のブルース・ウィリス。本作も同様で『シャドー・チェイサー』と同レベルのお仕事。それが悪いわけじゃないんだけど、
過去に同僚とその妻が殺されており、こめかみから血が吹き出そうなくらい復讐心に燃えるキャラクター。充分に“ブチギレ”に期待できる性格設定だし、実際にブチギレさせることができる話の流れだったのだが、結局は大人の対応の範囲で収まってしまった。主役を乗っ取るようなことをさせるわけにはいかないだろうけど、観客がそれを期待するのは致し方なく、不完全燃焼感を漂わせての終演に。結果的にはキャスティングのミスなのかも。最後、ヘイガンの写真を捨て、同僚の写真をポケットにいれておしまい…じゃあねえ。
いくら新興ギャングだとはいえ、FBIからもマークされてこれまで何度も訴訟を潜り抜けてきたという設定で、作中では“大物”扱いなのに、トップ自らコンビに強盗というスケールの小ささに若干の違和感はある。しかし、粘着質なナチ野郎という気色の悪いユニークなキャラではあるので、許容範囲か。
そのヘビのような粘着具合で、周りの人間が不幸になっていく…というか、本来は天涯孤独なので自分の身さえ護っていればよかったのに、迂闊な行動を取ってしまうジェレミー。というか、下半身がだらしない。命に関わる問題なのに、真の愛だのなんだの的外れないい訳が見苦しく、ちょっと共感しにくかった。そうしないと話が進まないので仕方が無いのはわかるが、それならもうちょっと、彼女と結ばれる必然性というか説得力が欲しかった(二人が、単なる肉欲ではなく、強くシンパシーを感じる過去があるとかね)。
途中、ニューオリンズの保安官タリアが、もしかしてヘイガン側のスパイ?みたいに見える演出は余計だったかも。彼女の部分は、家族の危険を顧みず、“愛に生きる”という覚悟の部分にスポットを当てるだけで充分だっただろう。そのためには、彼女の家族の安全を確保するか、いっそのこと襲われてしまうという流れが必要だったと思うが、その辺をフワっと流した点は残念だ。
残念ながら、シナリオ的に致命的な欠陥が一つ。なんで、ジェレミーは元同僚に消防士の装備を用意させたのか。ヘイガンのアジトに火をつけるだけなら装備は不要。実際に火をつけたあとは、建物の外から電話をかけており、彼の作戦の中に消防士の装備を必要とする場面はない。
ところが、予想外にタリアがヘイガンに捕らえられていることが判明。しかし火はすっかり廻っている。ここではじめて消防士の装備が必要となる。うーん、不自然でご都合主義も甚だしい。その流れなので、「俺を信じろ、そうすれば助かる!」が非常に格好悪くて、全然キマっていない。
メリハリの付け方を誤った脚本だね。凡作中の凡作。
#格闘家とかラップ系の有名人が出てくるけど、正直どうでもいいや。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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