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image2181.png公開年:1975年
公開国:日本
時 間:98分
監 督:鈴木則文
出 演:菅原文太、愛川欽也、夏純子、中島ゆたか、佐藤允、春川ますみ、夏夕介 他






11トントラックの運転手・星桃次郎、通称“一番星”は、家を持たず、お金をつぎ込んでデコレーションした愛するトラックで生活をしている。同業者で未亡人のモナリザお京は、そんな桃次郎を気にかけて何かと焼いている。桃次郎の相棒は4.5トントラック運転手の松下金造、通称“ヤモメのジョナサン。彼は、安アパートに妻と子供7人の大所帯だ。ある日、桃次郎は、東北のドライブ・インで新顔店員の洋子に一目ぼれ。桃次郎は、ストリップ小屋で拾って舎弟にした千吉を使って、花を渡して告白しようとするが、千吉はモナリザお京に告白してしまい、密かに桃次郎に恋心を抱いていたお京は舞い上がってしまう。そんな中、西日本一を自称する“関門のドラゴン”こと竜崎勝が、桃次郎にレース勝負を挑んできた。意気揚々と迎え撃つ桃次郎だったが、千吉に足を引っ張られ負けてしまい…というストーリー。

冒頭のエロシーンで掴みはOK。まあ、そういう掴みを喜ぶ客層相手の作品だから、大した内容じゃなかろうとおもってたら、どうしてどうして。

いや、正確に言えば、内容の程度はお察しの通りだが、シナリオの構成が、スゴい。ウマい。正直、驚いた。
モナリザお京の話、捨て子の話、洋子の話、ジョナサンと警察の話…これら複数のエピソードのすべてに、綺麗な起承転結だけでなくカタルシスがあり、且つ五月雨式に重なっている。作品全体を通してクライマックスが連続攻撃でやってくるという構成になっているのだ。
鈴木則文監督によるシナリオだが、ラストのイメージから逆算して無駄なく登場人物を配している。当たり前のことなのだが、案外これがしっかりできている脚本家は少ない。とにかく、入魂、入魂また入魂。推敲を重ねたであろう様子が滲み出ていて、感服然りである。

強烈なキャラクターの桃次郎だが、実は各エピソードの狂言回しになっているというのも秀逸。寅さんに通じるペーソスを感じさせつつ、明確にブルーカラーを主人公に据えており、観客層を絞っているのもウマイ。ヤクザまがいではあるがあくまで労働者。そして、バカだけど国家権力には楯突くという、全共闘世代のシンパシーをくすぐるキャラクター。コンセプトの勝利か。そりゃ、シリーズ化もするだろう。

とはいえ、万人ウケうる作品でなない点は、覆りようがない。それでも、ハズレたと感じることは少ないと思う。軽くお薦め。

 

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