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公開年:2010年
公開国:アメリカ、中国
時 間:140分
監 督:ハラルド・ズワルト
出 演:ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン、タラジ・P・ヘンソン、ハン・ウェンウェン、ワン・ツェンウェイ、ユー・ロングァン 他
コピー:最高の師匠がくれたもの──それは、逃げずに立ち向かう勇気。
あの伝説が北京で甦る!
母と二人暮しの少年ドレ。母親が北京に転勤することになり、デトロイトから異国の地へ。言葉もわからず、文化の違う中、見かけた一人の少女に心ときめくドレ。しかし、そのために、同じ学校に通う少年達に目を付けられてしまいいじめの対象になってしまう。その少年達はカンフー教室の生徒で、ドレはとてもかなわない。いつものようにいじめられていたある日、突然現れたアパートの管理人ハンに助けられる。これ以上いじめられないように、ハンとドレは少年達が通うカンフー教室の師範に話をつけに行くが、逆にカンフー大会で勝負をするハメに。ドレはハンの下でカンフーの修行に励むことになるのだが…というストーリー。
いわずと知れた1984年製の『ベスト・キッド』のリメイク。しかし、原題は“THE KARATE KID”なのにカンフー。別に他のタイトルでもいんじゃないか?と思ったけれど、基本的なプロットを愚直なまでに踏襲しているので、いたしかたないか。
ただ、話の筋はそのままに舞台を変えたことで、いろいろと補正が必要となった模様。細かいシーンを足したおかげで、140分という長さになっている。それを逆手にとって、ガラっと新しいベスト・キッドの味にすることもできたと思うのだが、残念ながら昇華するまでには至らず。
はじめに出会った西洋人の少年とか、ヒロインの女の子といじめっ子の家の親同士が仲がいいとか、新たに加えた師匠の過去とか、そういう設定が全然生きていない。オリジナルの売りの一つである奇抜な修行(ワックスガケ)も、本作では別の修行方法になっているのだが、あまり目を惹くような内容ではない。その他諸々の修行も全然効果があるように見えないどころか、ダラダラした印象で、そんなんで強くなれるとは全然感じられない。
#母はいったい何の仕事で中国なんかに転勤になったのか?管理職でもなさそうだし。
たかだか子供のカンフー大会なのに、巨大モニターや、すぐにリプレイ編集される演出など、リアリティが無いにもほどがある。製作が米中ということで、アメリカVS.中国という構図を避けたかったのか、悪役のワルっぷりもいまいち振り切れていない。そのために、勝手もまったくスカっとせず、オリジナルの馬鹿馬鹿しいともいえる勢いには、遠く及ばない。
それでも、なんとか鑑賞に堪えるのは、オリジナルの設定とジャッキー・チェンの存在感の成せる業といえる。及第点中の及第点。置きにいったストライクっていう作品。
それにしても、主役のウィル・スミスの息子は、日本でのプロモーションでの態度が非常に悪かったですな(わざとなのか天然なのかわからないけど)。あれで礼儀正しい子供だったら、もっと話題にしてもらえただろうけど…。オリジナル大好き世代は、こんな調子こいた二世タレントの映画なんか、誰が見てやるかよ!って気持ちになったのではなかろうか(私は、その一人)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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