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image0151.png公開年:2005年 
公開国:韓国
時 間:108分  
監 督:イ・ジュンイク
出 演:カム・ウソン、イ・ジュンギ、ユ・ヘジン、チョン・ジニョン、カン・ソンヨン、チャン・ハンソン、ユ・ヘジン、チョン・ソギョン、イ・スンフン 他
コピー:それより奥は、見てはならない。




16世紀初頭。旅芸人一座の花形チャンセンと女形コンギルは、コンギルを男娼扱いする座長を殺し逃走。漢陽の都にやって来る。そこで王の悪評を聞いたチャンセンは、王を皮肉る芝居を演じ、民衆の人気を得たが、王の重臣に捕らえられ、王の前で芝居を披露し笑わせなければ死刑だと宣告される。ところが、妖艶なコンギルの芸が王を虜にし、王を笑わせることに成功、彼らは死刑を免れ、宮廷お抱え芸人となるが…というストーリー。

冒頭には若干の難点がある。まず、チャンセンはコンギルが男娼扱いされることに、烈火のごとく怒るわけだが、芸を披露中の様子を見るに、そういう扱いをされたの初めてではなさそうである。なんで今になってこんな極端な反応をするのか?彼の性格なら、一度たりともそういうことは許さなそうなのだが…。違和感が拭えなかった。

そしてもう一点。彼らの芸は風刺喜劇なんだと思うが、いくら昔の設定だからといって、あまりにも笑うツボが判らないのだ。映画のつかみの部分なので、当時の芸らしくなくてもいいから、もうちょっと現代の観劇者が面白いと思うようにしたほうがよかっただろう。さらに、そのつまらなさを助長しているのが、日本語吹き替え音声。360度にいる客に聞いてもらうための、声の張り方や話し方ではなく、まったく大道芸人らしくないのだ。吹き替え音声だからって、もうちょっと気を使ってもらいたいものだ。

で、目立つ難点はそんなもんで、あとのデキはかなり良い。
まず、画に力がある。画質もアングルもかなりレベルが高い(うまく表現ができないので是非観て確認してほしいのだが、“メジャー然としている”と言っておこう)。残念ながら、今の日本映画にこんな画を作り出す力はないような気がする。本作のカメラマンの能力が高いというわけではなく、韓国の技術系スタッフの総合力が高いのだと思う。もし映画の製作者を目指すならば、韓国で勉強させてもらうといいのかもしれない。

本作を紹介した文章があまりよろしくなく、なにか王様を笑わすための苦心する芸人の話のように読めるたりするのだが、そうではなくって、政治に利用され翻弄される芸人の話である。なかなか厚みのあるシナリオで、かなり引き込まれた。ラストもほどよい余韻を感じさせ、なかなかのセンスを感じる。

本作に出てくるヨンサングンという王様は実在の人物で、暴君として有名なようだ。実際の歴史を知っていれば、より楽しめたと思う(まあ、この王様の後が、チャングムの王様らしいしね)。

総合的によくまとまった作品。お薦めします。韓流はあまりみないという方も、たぶん大丈夫。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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