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image0093.png公開年:2003年  
公開国:ウルグアイ、アルゼンチン、ドイツ、スペイン
時 間:94分  
監 督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
出 演:アンドレス・パソス、ミレージャ・パスクアル、ホルヘ・ボラーニ、ダニエル・エンドレール、アナ・カッツ、アルフォンソ・トール  他
受 賞:【2004年/第57回カンヌ国際映画祭】オリジナル視点賞、国際批評家連盟賞【2004年/第17回東京国際映画祭】東京グランプリ・都知事賞、最優秀女優賞(ミレージャ・パスクアル)
コピー:“ウィスキー”は幸せの合言葉

ブラジルとアルゼンチンの間の小国ウルグアイで作られためずらしい映画。はじめてみた。
さびれた靴下工場の経営者ハコボの下で、中年女性マルタが助手として働いている。弟エルマンが、死んだ母の墓の建立式のためにブラジルから帰国する。ハコボは弟が滞在する間、マルタに夫婦の振りをして欲しいと頼むが…というストーリー。
南米の国の関係はよくわからないが、ブラジルなんかとくらべると、豊かさの面でかなり劣る様子である。文化的背景でも、わからない点がある。母親の墓の建立式の様子をみると、ユダヤ人のようである。ウルグアイではユダヤ人が多いのか?また、社会的な地位は高いのだろうか(工場経営者だしね)。また、妻のふりをしてくれと頼むと、さもあたりまえのようにマルタは了解する。ウルグアイでは一人身でいることがはずかしいことなのだろうか。

などなど、ちょっとニュアンス的に掴みかねる部分はあるのだが、そんなことはどうでもよいと思えるくらい、特徴的なのが、あまりにもゆるーい時間の流れ。その中で、ほぼ3人だけで繰り広げられる不思議な小旅行。ドラマチックな展開があるわけでもないし、ストーリーの裏になにか寓意があるわけでもない。とにかく淡々と淡々と。その中で、かたつむりの速度のようだが、それぞれの心にかすかな変化がおこる。
これだけ緩ければ、途中で飽きることがありそうなものだが、その隙を与えない監督のテクニックや、演技(特にマルタ役)は、なかなかのものだ。

まあ、正直最後の展開は、なんでそうなっちゃうかなぁ…と思わなくもないのだが、最後にマルタの心に何が起こったのかを、観た人それぞれが想像していただければよいだろう。明確な答えを出さない所も、この映画のいいところ。
特別に傑作というわけでもないが、他の映画ではなかなか味わえない感覚が得られる、おもしろい映画だ。過剰な情とか欲とは対極にあるので、心静かにさせてくれる。興奮を煽るような映画に疲れている人や飽きている人は、一旦リセットする意味でも、観るとよい。お薦めの映画だ。

ちなみに、“ウィスキー”とはいっても、本作とお酒は関係ありません。写真を撮るときの掛け声です。チーズとかキムチと同じ。

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