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image1919.png公開年:2011年
公開国:アメリカ
時 間:129分
監 督:スティーヴン・ダルドリー
出 演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー、ヴァイオラ・デイヴィス、ジョン・グッドマン、ジェフリー・ライト、ゾー・コードウェル、ヘイゼル・グッドマン、スティーヴン・マッキンレー・ヘンダーソン 他
受 賞:【2011年/第17回放送映画批評家協会賞】若手俳優賞(トーマス・ホーン)
コピー:あの日父を失くした少年の、喪失と再生のものがたり


9.11アメリカ同時多発テロで父親を失ったオスカー。宝石商だった父親は情緒不安定なオスカーの社会性を養うために、いつも一緒に勉強やゲームをするなど、とても密接な関係を気付いていただけに、突然の父親の喪失はオスカーを深く傷つけた。また、母親も夫を亡くした悲しみから立ち直れずにいる。死後1年、父親の部屋に入ることができなかったオスカーは、意を決して入室。そして、父の遺品にあった花瓶の中から一本の鍵を見つける。鍵の入っていた封筒には“BLACK”の文字が書いてあり、これが父親のメッセージと確信したオスカーは、母親には内緒でニューヨークに住むブラックさんの住所を調べ上げ、順番に鍵のことを知らないか訊いて廻るのだった…というストーリー。

オスカーは、アスペルガー症候群の傾向がある…というかほぼアスペ。『未来を生きる君たちへ』のクリスチャンと同じで心に負荷がかかると暴走するし、周囲の人と共感することが極めて苦手。トム・ハンクス演じる父親は、そんな彼を興味が途切れないように、手を換え品を換えトレーニングしていく。トレーニングというと何か冷たい印象かもしれないが、実際親の目線からすれば、オスカーの将来を考えて、辛抱強く怒ることなく社会性を養っていくしかないわけだ。単なる優しさとは違うと思う。会社員なら絶対に不可能な行いである。その“ありえないほど”の近さが、かえってオスカーを苦しめることになる。
ちょっと演出意図がよくわからない点が…。
父親がオスカーに出した最後の課題が、ニューヨークの第6区がどこにあるのか探すというもの。その課題をクリアするためには、街の見知らぬ人達とコンタクトを取らねばならず、それでオスカーの社会性を鍛えようというものらしい。まあ、それはいい。
では、例の鍵は父親が配置したヒントだったのか?そこがはっきりしない。色々調べてみると、ブラックさんを捜すところまで、父親の計算ずくだったという解説が多い。でも、それは違うような…。
単に部屋に入れなかっただけで、入りさえすればすぐに判るように明らかにヒントが配置されていたなら理解できるのだが、クロゼットを引っ掻き回して、花瓶を割ったことでやっと出現するような物が、ヒントだといわれても…。だから、私には、あの鍵が父親の仕掛けだとは思えず、オスカーが勝手に思い込んだけに見えた。だよね?
なんか、そこがはっきり描けていないのは、演出が至っていないところだと思う。

また、前半で母親は、息子から攻められ続け、息子をどう扱っていいのか困惑している描写が描かれる。でも、父親の謎のことばかりに比重が置かれていて、描写が足りない。描いていないわけではないのだが、いやでも二人で暮らさねばならないのに、まったく噛み合わないという、母親の苦悩をもっと描くべきである。
最後、サンドラ・ブロック演じる母親が、子供のためにやっていたことが、なかなかグっとくるのだが、前半で彼女の苦悩をもっと描いていれば、さらにグっときたと思う。
さらに、家族を捨てたおじいさんが登場したのに、そのおじいさんがどうして家族と向き合えなかったか…とか、それとオスカーとの今とシンクロさせるとか、そういう部分が薄かった。もったいない。

原作は、『僕の大事なコレクション』の原作も書いてる人なんだね。なんか納得。親族に関わることがらを探るっている同じノリ。
まあ、もっとこうすればよかったのにな…という部分はあるけれど、佳作だと思う。ありきたりな成長物語や癒しの物語なんかじゃなく、痛いものは痛い、埋められないものは埋めようがないというスタンスは好み。多分、原作のほうがすばらしいデキなんだと思うよ。

#でも、宝石商がなんで貿易センタービルにいたのかな…。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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