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image1104.png公開年:2006年 
公開国:スペイン
時 間:120分
監 督:ペドロ・アルモドヴァル
出 演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ローラ・ドゥエニャス、ブランカ・ポルティージョ、ヨアンナ・コボ 他
受 賞:【2006年/第59回カンヌ国際映画祭】女優賞(ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、チュス・ランプレアベ、ヨアンナ・コボ、ブランカ・ポルティージョ)、脚本賞(ペドロ・アルモドバル)
【2006年/第19回ヨーロッパ映画賞】監督賞(ペドロ・アルモドバル)、女優賞(ペネロペ・クルス)、音楽賞(アルベルト・イグレシアス)、観客賞(ペドロ・アルモドバル)
コピー:ママ、話したいことがヤマほどあるの。
女たち、流した血から、花咲かす。

失業中の夫と一人娘パウラと暮らすライムンダは、10代の頃に、父母を火事で亡くしている。ある日、夫がパウラに関係を迫り、抵抗したパウラに刺し殺されてしまう。ライムンダは娘を守るために、夫の死体を隠す。すると、今度は故郷に住んでいる伯母の急死の報せが。ライムンダの姉ソーレが葬儀に訪れると、死んだはずの母イレネを見掛けたという村人たちの噂を耳にする…というストーリー。

アルモドヴァルお得意の女性の生き様シリーズ。いつもシリアスで重く感じるんだけど、冷静になって振り返ってみると、けっこう荒唐無稽な展開が多くて、実はあまりリアルじゃないエピソードばかり。それでもグっと心をとらえちゃうんだからアルモドヴァルの力量、おそるべし。もう名人芸の域かもしれない。

その点は本作も同様なのだが、いままでと違い、あからさまにサスペンス要素やミステリー要素が盛り込まれている。おや?いつもと毛色が違うか?と思わせるのだが、結局はいつもどおり女の生き様でムンムンした話に終着。アルモドヴァルを知らない人は、夫の処理のその後の顛末や、母親の存在はどうなるのかとか、それらがどういうオチになるのかについて執着してしまい、不完全燃焼と感じてしまうかもしれない。悪く言えば、半ば投げっぱなしで、未処理で終わる点に不満を抱くかも。まあ、でも、彼の作品はそんなものなので、慣れるしかない…というか、同じアホなら踊らにゃ損というか、そういうノリだと割り切って観たほうが幸せになれる。

それにしてもいつも以上に、セリフの緻密さが光る。冒頭の「未亡人が多いのね」がいい例だが、何気ないセリフの多くが伏線になっていて、ある意味油断も隙もないというか(笑)。まあ、こなれすぎて、いささか角が取れてしまった感は否めないが、映像も音楽も、これまでの作品に増して良いので、間違っても飽きることはないだろう。

仮に趣味に合わないという人がいても、つまらないとまで言う人はほとんどいないはず。最低でも良作評価保証作品なので、お薦めする。

ペネロペはこれまでの出演作の中で、一番のデキだろう。
 

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