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image1700.png公開年:1998年
公開国:アメリカ、デンマーク
時 間:133分
監 督:ビレ・アウグスト
出 演:リーアム・ニーソン、ジェフリー・ラッシュ、ユマ・サーマン、クレア・デインズ、ハンス・マシソン、リーネ・ブリュノルフソン、ピーター・ヴォーン 他





窃盗の罪で19年の刑期を終えて仮出獄したジャン・バルジャンは、行く先々で宿泊を断られ、屋外で寝ていたところ教会の司教に救われる。しかし、教会の銀食器を盗み、憲兵に捕まってしまう。翌朝、憲兵たちはバルジャンを教会につれていき、銀食器がここから盗まれたことを確認しようとしたが、司教は「銀器は私が与えたものだ」と言い、さらに銀の燭台もバルジャンに渡してしまう。司教の慈悲深さに心を打たれたバルジャンは、改心を決意するのだった。その9年後、彼はヴィゴーの工場主兼市長として、尊敬を集める存在になっていた。しかし、新任の警察署長ジャベールに正体を見破られてしまい…というストーリー。

私の記憶にあるレ・ミゼラブルは、「まんが世界昔ばなし」とか小学校の図書館の本のレベルで、単なる改心した正直者のお話だった。フランス王政打倒!(六月暴動)なんてのは無かったので、ものすごく新鮮だった(というか、ここ大事だよね)。

盛りだくさんのエピソードをきれいにまとめているのだが、そんなレベルをはるかに超えて名作でしょう、これは。
原作では、結婚した娘夫婦のくだりから、ジャン・バルジャンの死まで描かれるが、本作はそこまで到達せず。でも、ここで切ったこと自体が出色。テーマは“真の自由”だから、そこまでで充分。あそこで切るからこそ、王政からの自由を掲げる六月暴動との対比が生きる。

難点は、ジャヴェールの死。“法”というものに絶対的な信頼を置いているのだ!という描写がすこし不足しており、単に感情面で偏執的になっているだけに見えるのが難点。自分が不利益を被っても法に従うという部分(表現されていないわけではないんだけど)を、もう少し厚くすれば、ラストもすっきり納得できたかも。そうすれば、ジャン・バルジャンの最後の微笑の意味も変わってきたかもしれない。

さりげなくユマ・サーマンの演技がよろしい。あんまりガリガリじゃなくって、あんまり死にそうには見えないけれど、世の中ガリガリになる病気だけじゃないし、工場勤務していたことを考えれば、筋肉質な腕も、それはそれでリアルかと。

何の受賞歴もないけれど、これは予想外のデキだった。赦しって何、心の開放って何…と、素直に考えることができた、お薦めの一本。




負けるな日本

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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