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image0456.png公開年:2000年 
公開国:アメリカ
時 間:103分
監 督:ロン・ハワード
出 演:ジム・キャリー、ジェフリー・タンバー、クリスティーン・バランスキー、モリー・シャノン、アンソニー・ホプキンス、ジョシュ・ライアン・エヴァンス、フランキー・レイ、ミンディ・スターリング、テイラー・モンセン、ビル・アーウィン、T・J・サイン 他
受 賞:【2000年/第73回アカデミー賞】メイクアップ賞(リック・ベイカー、Gail Rowell-Ryan)
【2000年/第54回英国アカデミー賞】メイクアップ&ヘアー賞
【2001年/第10回MTVムービー・アワード】悪役賞(ジム・キャリー)
コピー:気をつけなさい この冬は…

クリスマスを愛する街フーヴィル。街中がクリスマス気分で大騒ぎとなる中、ただ一人だけクリスマスを嫌う、山で犬と暮らすひねくれ者グリンチ。眼下のフーヴィルの人々がクリスマスの到来に浮かれているのが気に入らず、何とかしてクリスマスを盗んで人々をがっかりさせてやろうと計略を巡らせる。フーヴィルに住む娘のシンディはそんなグリンチのことが気になっていたが、ある日、地下室でグリンチに出会い…というストーリー。

なぜ本作を観たかというと、最近見た映画の中で、グリンチのアニメを子供がTVで見ているシーンがあったから(どの映画だったかなあ…)。いずれにせよロン・ハワード作品の中では異質な存在。

同じくクリスマスを扱った、子供向け作品といえば、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』だが、たしかに特異なキャラの主人公が、意図的か確信犯かの違いはあれど、クリスマスを盗もうとするプロットはほぼ一緒。アメリカでは国民的に親しまれているキャラクターで、元は大ベストセラーの絵本らしいけれど、日本ではさっぱりかと。アメリカでは、年間興行成績第一位になるほどだたらしいけど、絵本やらアニメやら子供のころから慣れ親しんだベースがあってこそだろう。
こういうおとぎ話の映画化って日本人には理解できないことも多くて、日本の子供のウケはよくないと思われる。グリンチやフーヴィルの人々のキャラは確かにユニークかもしれないが、『ナイトメアー~』と比べれば、毒もダークな部分もなく、どうも心をくすぐらない。

それでも、イジメられたことが原因でひねくれてしまったグリンチと子供の交流がどう展開するかな?イジメたやつらにどうやって復讐するのかな?と、いくらか前半は期待させるが、急激に失速。結局は、悪役のグリンチもクリスマスに感化され心変わりし、ハッピーエンド。迫害される者が、クリスマスに心洗われ、最後に自首しちゃうって、何がなんだか理解できない。勧善懲悪は微塵もなく、“許し”でおしまいという極めて宗教的なオチにうんざり。

『ナイトメアー~』の終わり方だって決してよろしいわけではないが、本作はどうにも是認しかねる。まちがっても子供が飽きずに観つづけられる内容ではないし、かといって大人がノスタルジーに浸れる作品でもなく、お薦めできる要素なし。

#ちなみに、ナレーションはアンソニー・ホプキンスだが、日本語吹替えのナレーションのデキはクソなので、子供が観るのでなければ、オリジナル音声のほうがよいかも。こういうコメディーで字幕を追うことを薦めなければいけないってのも…。

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