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公開年:2001年
公開国:フランス
時 間:98分
監 督:ピトフ
出 演:ジェラール・ドパルデュー、ギョーム・カネ、イネス・サストル、アンドレ・デュソリエ、イネス・サストーレ、エディット・スコブ、アンドレ・ペンヴルン 他
コピー: 衝撃×興奮!!全細胞が狂喜するハイパー・ゴシック・ミステリー、遂にその全貌現る!
1830年のパリ。元は犯罪者だったが、その後、私立探偵となり数々の事件を解決して国民の英雄のヒーローになったったヴィドック。そのヴィドックが、とある事件で死んだと報じられる。ヴィドックの相棒ミエは悲しみに暮れたが、彼の前にエチエンヌという男が現れる。彼はヴィドックから自伝の執筆を依頼された作家で、伝記を仕上げるためにもヴィドック死の真相を突き止めたいと主張する。二人はヴィドック最後の事件を洗い直すのだったが…というストーリー。
TSUTAYAの発掘良品のラインナップがいまいちに感じられて、ワタクシ的な発掘良品ってなんだろうって考えたら本作が思い浮かんだ。まあ、発掘しなきゃいけないほど、埋もれた作品でもないけど、知らない人はまったく知らないフランス映画だよね。
監督は『ロスト・チルドレン』『エイリアン4』などの映像効果を担当していた人。そう、本作の一番の売りは映像美である。ダークなのに精緻で陰影が実にが美しい素敵なヴィジュアルで、とてもとても好きである。CGは、とにかく素晴らしい。
いきなり主人公が死んだところから始まり、それを回顧する形式で展開するのも、なかなかよい演出。同じフランス映画である『クリムゾン・リバー』の脚本家による仕事で、確かに、常人ならざる動きのキャラクターとか、若干グロいところなど、共通点は多いかも。主人公が、とてもヒーローと思えない、でっぷりウエストの小汚い親父ってのも、私は嫌いじゃない。
もう、ここまでよい条件揃いなら名作といってもよいのでは?と思うだろうが、本作にも名作になれない理由が存在する。
以下、ネタバレ。
オチがよかったと評価する人が多いのだが、私はそう思わない。たしかに予想外ではあるかもしれないが、犯行の動機がイマイチピンとこないから。横溝正史ばりの愛憎や怨念や偏愛でも裏にあれば完璧だったのだが、ただの狂人の反抗っていうのが、どうにも腑に落ちない。
また、あれだけ身体的能力がスゴかったら、稲妻などというギミックなど使わなくても、簡単に殺すことは可能だと思う。第一、根本的にあのガラス仮面を被ると、なんで超人的な能力が得られるのか説明不足。単純にそういう魔術的なツールなんだよ…ってことだとしても、落雷やら火薬やらつたないながらも一生懸命に科学的説明を重ねていい雰囲気を醸成してきたのに台無しだと思う。
それに、冷静に考えたら、なんで彼は犯人の正体に近づきそうな人を殺して回っているのか?あそこまですごかったら、とりあえず放っておいても問題ないんじゃなかろうか。ポンコツ警察からなんて、イザとなったらいくらでも逃げられそうだもの。
でも、そんな穴だらけのシナリオなのに、油断するとすっかり誤魔化されてしまうだけの、勢いがある。ダメもとで続編をつくってくれないかなぁ…と思う。よって、名作ではなく良作としてお薦め。
一つ、注意したいのは、本作を字幕で見るのは止めたほうがいいということ。けっこうめまぐるしいカメラワークで、おそらく字幕を追うと、細かいシーンを見逃したり、ヘタすると船酔い状態になるかも。第一、一番の売りである映像美に集中できないから。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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