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公開年:1971年
公開国:アメリカ
時 間:130分
監 督:ロバート・ワイズ
出 演:アーサー・ヒル、デヴィッド・ウェイン、ジェームズ・オルソン、ケイト・リード、ポーラ・ケリー、ジョージ・ミッチェル、ラモン・ビエリ、リチャード・オブライエン、エリック・クリスマス、ピーター・ホッブス、ケン・スウォフォード、フランシス・リード、リチャード・ブル、カーミット・マードック 他
ノミネート:【1971年/第44回アカデミー賞】美術監督・装置(Boris Leven:美術、Ruby Levitt:装置、William Tuntke:美術)、編集賞(Stuart Gilmore、John W.Holmes)
コピー:全世界に恐怖と戦慄を あたえたベストセラー ついに衝撃の映画化!
とある宇宙計画のひとつとして、砂漠の中の小さな町・ピードモントに人工衛星が着陸した。回収部隊が向かうが、「誰かがいる」という連絡の直後、通信が途絶してしまう。司令部が軍用偵察機を向かわせると、赤ん坊とアル中の老人の二人を除いて、全身の血液が凝固するという謎の症状によって町は全滅していた。密閉された地下研究施設に数人の科学者が秘密裏に集められ、墜落した人工衛星に付着した未知の細菌が原因である事まではつきとめるのだが…というストーリー。
原作者はマイケル・クライトンで、かの『ジュラシック・パーク』の作者である。
『ジュラシック・パーク』では、琥珀に密閉された蚊の体内の血液から恐竜のDNAを採取し、それを元に恐竜を復活させるという科学的アプローチが基盤になっているが、これは単なる空想ではなく、実際に科学者が唱える仮説であり、愛知万博で公開された冷凍マンモスを復活させるために考え得る手段として紹介されたことも記憶に新しいところである。本作も、冒頭にて、“科学的な危機を正確かつ客観的に記録した”ものであると、仰々しくスタートするのだが、原作者が同じ故のテイストの一致であろう。
『ジュラシック・パーク』が、SFとしてスタートするも、いかにもパニックムービー、アクションムービーという展開になっていったのと同様に、本作もいかにもSFを標榜しつつも、実はサスペンス映画であるという体裁も、共通している。
実際におこってもおかしくないと、信じさせるだけのシチュエーションをぶつけてくるのは、原作者の慧眼と白眉な表現力の賜物であるし、それを興ざめさせないように、見事に各シーンを丁寧に描写していく映画スタッフの技術と努力は見事で、それらがうまく結実しているといえる。1971年製とは思えないほど(というか、後年見ても陳腐と思われないような表現を使っていて)、冒頭の全滅した村や、地下研究施設もよくできており、現代においても十分に鑑賞に堪えうる。システマチックな施設と、その中で繰り広げられる迫真の人間ドラマの対比はとても愉しめる。
『ジャガーノート』での“どっちの配線を切る?”ギミックがパイオニアであったように、本作“のコンピュータがカウントダウンし、ぎりぎり対処する”というギミックも、本作がパイオニアかもしれない。
言い忘れたが、本作もTSUTAYAの発掘良品キャンペーンの一つ。これは確かに、埋もれた良作と言って良いかと思う(吹き替え音声もついているしね)ので、軽くお薦めである。
ただ、おおよその方々の鑑賞にはなんら影響を及ぼさないとは思うが、ワタクシ個人が引っかかって興ざめしたポイントが一つある。地下施設に下るたびに滅菌処置を行っていくのだが、その中の一つに、体表を薄く燃焼させて滅菌する(体表が白く焼ける)というシーンがある。それを“キセノン照射より焼却”と説明しているのだが、希ガスのキセノンでどうやって燃焼させるのか。キセノンランプで近赤外線を照射したとしても、大抵は体を通過してしまい、体表を綺麗に燃焼するなんてどうやるのかしら。私の科学知識がポンコツなだけかもしれないので、ご存知の方はお教えいただきたい。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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