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公開年:1986年
公開国:アメリカ
時 間:113分
監 督:ジョナサン・デミ
出 演:ラニー・グリフィス、ジェフ・ダニエルズ、レイ・リオッタ、ジョン・セイルズ、ジョン・ウォーターズ、マーガレット・コリン、トレイシー・ウォルター、ダナ・プリュー、ジャック・ギルピン、ロバート・リッジリー 他
ノミネート:【1986年/第44回ゴールデン・グローブ】男優賞[コメディ/ミュージカル](ジェフ・ダニエルズ)、女優賞[コメディ/ミュージカル](メラニー・グリフィス)、助演男優賞(レイ・リオッタ)



NYのコンサルタント会社に勤務するチャールズは、若くして副社長を打診されるほどのエリートだったが、心の中に潜む“反社会欲求”故に、新聞の盗んだり、ランチを無銭飲食するなどの軽犯罪を犯すクセがある。その日も、ランチを食べた後、ドキドキしながら金を払わずに店を出たのだが、一人の女性に呼び止められる。店員に見つかったと思い言い訳をするチャールズだったが、呼び止めた女性ルルは、店員では無かった。彼女は強引にチャーリーを車に乗せて、郊外に向かう。社に戻らねばならないチャーリーは抵抗するも、ルルは彼の携帯電話を投げ捨ててしまう。ルルは途中で酒屋を強盗するなど、常軌を逸した行為を繰り返した末、モーテルにチェックイン。そのまま二人は官能的な一夜を過ごす。翌日、二人はルルの実家を訪問。チャールズはルルの夫として母親に紹介され、彼もそのように演技をする。その後、またもや夫婦としてハイスクールの同窓会に連れて行かれるのだが、なんとそこに会社の同僚のラリーと遭遇。大慌てで作ろうチャールズだったが、そこに、ルルの夫と名乗る前科者のレイが現れ、彼らにつきまとい…というストーリー。

前半は、何故ルルはチャールズを引き回しているのか?という、ひとつの謎解き話になっている。ところが、なんで黒髪ウィッグだったのか(金髪じゃ男を引っ掛けられない?途中で犯罪を犯す気マンマンだったから変装?)、それ以前になんで夫婦連れで同窓会にいかねばならなかったのか(見得? 出なくても良さそうなものだが、どうしても会いたい人がいた? そうは見えなかったな)という部分は不可解で未消化なまま、レイ・リオッタ演じる狂人が登場し、そのままサスペンスに変貌してしまう。

ルルはとある目的で、めぼしい男を物色しており、その罠にひっかかったのが、チャールズである。奔放で常軌を逸した行動を重ねるルルのペースに、色仕掛けでズルズルと引っ張られていくという“まきこまれ系”の典型的なストーリー…と思いきや、終盤になって、実は、チャールズは単に騙されていたわけでも、利用されていただけなわけでもなく…ということが見えてくるのが、予想外だった。実はチャールズは…っていう部分は、観客を驚かすほどではないのだが、地味に作品の質を変貌させたと思う。

レイからの逃避行の中、打算的に体を重ねていただけだった二人に、なにか感情の変化が現れる。両人とも結構なクズ人間で、ズケズケと言いたいことを言い合いそうななのに、二人の間に微妙な距離感と引力が生まれる。この流れが秀逸。

あとは破滅的な終末を迎えるのか、ハッピーエンドが訪れるのか、そのドキドキを演出するのにレイ・リオッタの演技は十分すぎるほど。さて、悪夢のような怒涛の数日の後、二人はどうなるのか。すこし毛色の違う愛を描かせたらジョナサン・デミはピカイチなのかも。その後、彼が監督する『羊たちの沈黙』のクラリスとレクターの間にある“愛”に通じる物が見えるような気がする。

本作もジャンル分けが難しいユニークなテイスト。好みと合わないと感じる人が多そうなんだけど、隠れた良作だと思う。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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