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image1810.png公開年:2010年
公開国:オーストラリア
時 間:95分
監 督:パトリック・ヒューズ
出 演:ライアン・クワンテン、スティーヴ・ビズレー、トム・E・ルイス、クレア・ヴァン・ダー・ブーム、ジョン・ブランプトン 他




妊娠中の妻の健康を気づかい、田舎に転勤願いを出した若い警察官シェーン。出勤初日だったが、引越し荷物から仕事で使用する銃が見つからず、そのまま署に向かう。署員たちは変わり者が多い上に、田舎なりの独自のルールだらけで戸惑うシェーン。特に所長は部外者を嫌っている様子で、シェーンに厳しく接する。そんな中、刑務所から凶悪殺人犯が脱獄したというニュースが飛び込む。所長をはじめ署員はもちろん、町の住人までが、脱獄犯に対して過剰に反応する。署長は脱獄犯人がこの町に必ずやってくると信じて疑っていない様子で…というストーリー。

日本では劇場未公開作品。脱獄犯がアボリジニの血を引いているってことだから、舞台はオーストラリアってことでいいんだよね?

冒頭から、妊婦のお腹の膨らみに違和感があり、イヤな予感が漂う。とはいっても、緊迫感漂う警察サスペンスの雰囲気を醸し出そうとしており、もしかして掘り出しものか?と期待できなくもなかった。しかし、ボロは早々に現れてきて、何かもたついた印象に溢れてくる。これは編集がヘタクソだから。キレがものすごく悪い。

新人警官と他の警官たちのやりとりはもっとスリリングにできたと思うのだが、イヤミな感じを出しただけで、それ以上のものがない。その後、主人公シェーンと署長たちとは、仲間意識が芽生えるのか始め以上に対立するのかは判らないが、いずれにせよ、その後の展開を考えると、もっとストレスをためておくべきだったと思う。

脱獄犯という“嵐”を軸にストーリーは展開していくはずなのだが、なぜか唐突に“豹”の存在が示唆される。「ここはアフリカじゃない」だって。そりゃ、こっちのセリフだっての。まさか、脱獄犯と豹の両方を出す気なのか?と、珍作の予感がプンプンしてきて、ワクテカ状態。

脱獄犯はなかなかの殺しっぷりで、ジェイソン状態。とはいえ所詮はおっさんなので、ここまえ非情に躊躇無く殺せるには理由があるはずなのだが、しばらくは彼のバックボーンは全然語られない。もちろん彼のバックボーンこそが、サスペンスのオチになるのだが、もうちょっと小出しにしたほうが、興味を惹きつけられたと思う。

その他、妙な点が散見される。初動において犯人の行動を完全に読み間違った署長は、しばらく画面に出てこない(なんでじゃ)。いくら田舎の町だからといって、一般人が極端に少ない。なんといっても町中には女性の姿がない。署長一派とバーのじいさんしかいない。こんな状態で町中が皆殺しになる!とかいわれても、あんたたちしかいないなら、大した被害じゃねーや…って感じで、緊迫感が削がれる。
また、主人公は常に部外者のスタンスであり、どちらかと言えば狂言回しに近いのだが、かといって、肝心の謎解きの部分で深く活躍するわけではないというのが、なんとも盛り上がりに欠ける。

最後は、なんとか復讐劇としてピシっと締めることができており、ギリギリセーフって感じ。豹については、脱獄犯の孤独な戦いの象徴でもあるし、主人公のアウトサイダーとしての立場を表してもいる。そして、この二人に生まれたシンパシーみたいなものの象徴でもあるだろう。ただ、やはり“豹”てのは唐突としか言いようがない。
凡作。お薦めもしないが特別非難もしない。まあ、根底には白人どものアボリジニ虐待・虐殺があるのは明白。オーストラリア人の最大のコンプレックスであり、歴史上最大の恥部。日本人とオーストラリア人では、当事者として受け取り方が異なるんだろう。




負けるな日本

 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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