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image1833.png公開年:2011年
公開国:日本
時 間:141分
監 督:山下敦弘
出 演:妻夫木聡、松山ケンイチ、忽那汐里、石橋杏奈、韓英恵、中村蒼、長塚圭史、山内圭哉、古舘寛治、松浦祐也、青木崇高、山本浩司、山本剛史、中野英樹、菅原大吉、康すおん、中村育二、山崎一、あがた森魚、三浦友和 他
コピー:僕たちは、“何を”信じるのか──
1971年。若きジャーナリストと革命家。二人の出会いが引き起こした衝撃の事件。激動の時代に翻弄された若者たちのすべて

東大安田講堂事件が起きた1969年に大手新聞社に入社した沢田。彼は、新左翼運動への共感を抱きつつも、比較的穏健な「週刊東都」の記者として働くことに葛藤していた。1971年のある日、先輩記者の中平の所に活動家を名乗る梅山という青年が接触してくる。沢田は取材に同行。梅山は、自分を“京西安保”の構成員であるといい、「武器を強奪し、4月に決起する」と語ったが、その信憑性は測りかねるものであった。しかし沢田はそんな梅山に親近感を抱き、交流を深めていく。その後、梅山は学生仲間と共に「赤邦軍」なる組織を結成し、自衛隊を襲撃して武器を奪うという計画を沢田に明かす。沢田は自分に取材させてほしいと頼むのだったが…というストーリー。

松山ケンイチが持っている危うい雰囲気が役柄にマッチしている(訛りは気になるけど)。

本作は全共闘世代と括られるアホ世代が、そう呼ばれる所以たる若き日のお話。現在、企業のトップや社会のリーダーとして活躍する世代でありながら、アホを振りまき続けている“例の世代”だ。原作者が経験した内容ってことでいいとおもうんだけど、妻夫木聡演じる主人公の名は沢田で、原作者は川本で、本名なのかフィクション名なのかは、よくわからん。

日本人は、老人を敬って然るべきというエトスを持っているが、この学生運動世代には、その敬いが向けられることはないと思う。将来、リアル姥捨て山・爺捨て山が繰り広げられることだろう。
ゆとりだバブルだと、下の世代がどう形容されようが、この世代は救いようがない。なんといっても奴らは犯罪者とその共犯者みたいなものだから。当時を省みて反省しているならまだしも、武勇伝のように語るやつが未だに存在するからね。そして、中途半端な左翼思想にかぶれたその人たちは、未だに中共・朝鮮大好きだもの。過激な手法をやめて、別の穏健な手法に切り替えて、中国・韓国押しを続けている売国奴世代といってもよい。

本作の主人公“梅山”の話す内容を聞けばわかると思うけど、“革命”とやらがやりたいだけで、その先になにかがあるわけではない。本来“革命”ってのは目的のための手段のはずだが、手段が目的に変わってしまっていて、且つそれに気付かない。もしくは気付いていても、そういう渦の中にいる自分に快感を覚えているから、見えないフリをしている。そういう狂人なのである。中途半端に弁だけはたつのでタチが悪いのだが、正に“平気で嘘をつく人々”である(あなたの身の回りにも、いるはず)。

いまだにそういう世代は、現体制が壊れさえすればいいとおもっているので、平気でいろんな事件をでっちあげる(南京“大虐殺”だぁ、慰安婦“強制連行”だぁと)。本気で造反有理が正しいと思ってるから、救いようがない。彼らが持っているのは単なる“破壊衝動”。それを満たすだめだけに、知識を使う。でも、社会はそんなに簡単には壊せない。思うようにならないときの衝動はどこに向かうか。組織の内部に向かって、仲間を壊し始める。本作では、それが法廷での罵りあいの泥仕合という形であらわれるが、他の組織では内ゲバという形になる。私の経験上、こういう人間こそ社会に潜む“悪魔”なのだ。お気をつけあそばせ。

さて、本作は、そんな奴らを美化したいの揶揄したいのか。

梅山には観客の誰一人として共感はできないのは明白で、奴らが堕ちて行く様子を眺める…そんな感じ。梅山は、ただのソフィストでテロリスト。それ以上でもそれ以下でもない。こういつらが“思想家”だっていうんなら、私は偉大な哲学者って名乗っても問題なし。
梅本の出身や生い立ちを表現しなかったことからも、たんなる“悪魔”として表現したかったんだろうと解釈する。しかし、映画の演出上、メインキャラの厚みが出ないことに繋がるので、マイナスでもあり、諸刃の剣ってところ。
刺された自衛官が、絶命するまでに這うシーンを長まわししているのを見ると、こういう罪もない命が無碍に殺められたのだ…という表現だと思う。やつらの所業がいかに愚かかという主張と捉えた。

この程度の内容で140分超えって長くないかね?と思ったのだが、最後までみると致し方ないと思った。自称革命家としても梅本があまりに小物臭すぎて、映画全体のメッセージが「社会に潜んでいるこんな傾向のクソ人間に気をつけなはれや!」って感じになりかける。それでは、チンケな映画になってしまうので、時代が丸ごとクレイジーだったかもしれないけど、その血みどろのお祭り騒ぎに参加しない道だって十分に選択できたのに、しなかったんぜ、お前らは!というメッセージにしたい。だから、最後に、有罪になってクビになった後、ふらりと立ち寄った飲み屋で知人に出会うシーンが差し込まれる。どうしようもなかった彼(見下していた彼)は、今は平穏に市井の人として生きている。それに比べ、理想に燃えていて賢いとおもっていた自分はこんなありさま。
#「何で信じちゃったのかなぁ」なんて言われても、知らんけどね。

学生運動やってた世代には気をつけろ!日本にこういう時代があったことを知らない若い世代は観るべき…というか知っておくべきかな(その上の世代も再確認という意味で)。最高に面白いとは言い難いけど、小難しい本やドキュメンタリーを観るよりはいいでしょ。

#そんな中、唯一の良心といえる存在が忽那汐里演じるモデルの子。事実とはいえ、3年後に死んじゃいました…って、なかなかヘビーな顛末なのよね(そっちで1本ドラマがつくれるレベル)。




負けるな日本
 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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