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image2063.png公開年:1978年
公開国:アメリカ
時 間:91分
監 督:ウォルター・ヒル
出 演:ライアン・オニール、イザベル・アジャーニ、ブルース・ダーン、ロニー・ブレイクリー、マット・クラーク、フェリス・オーランディ、ジョセフ・ウォルシュ、ルディ・ラモス、ウィル・ウォーカー、ニック・ディミトリ、ボブ・マイナー 他




通称“カウボーイ”と呼ばれる男は、強盗の逃走を手助けする「ドライバー」を生業としていた。これまで、その逃走テクニックでパトカーの追跡をかわして逃げ切りとおしていた。刑事は彼を捕まえようと躍起になっていたが、証拠を掴むことができずにいた。そして、刑事はとある強盗と取引をする。それは、その強盗の逮捕を見逃してやる代わりに、カウボーイに銀行強盗の手助けをさせろというものだった。奪われる金のナンバーを控えておき、その分け前をカウボーイが受け取れば、それを証拠に逮捕できるという算段だ。当初は仕事の依頼を断っていたカウボーイだったが、とある事情からその仕事を引き受ける気になり…というストーリー。

非常にシンプルなストーリーながらも、主人公のキャラクターが魅力的で、それだけでグイグイを惹きつけてくれる作品。主人公は強盗の逃走を手助けする運転だけを専門に担当する男カウボーイ。いつも携帯ラジオでカントリー・ミュージックを聞いているから。
どういう過去があるのかわからないが、とにかく主人公カウボーイがストイック。必要以上の取り分はもらわないし、気に喰わない仕事はしない。悪徳刑事が言うには、仕事は質素そのもので派手なことは一切しない。何が愉しみで生きているのかもわからない。まるで逃走請負職人を極めようとしているがごとく、それ以外に何のこだわりもみせない。
ホテルに身を隠した時も、強盗がニュースになっているか否か気になりそうなものなのに、TVを見ようともせず、ラジオを聞く。とにかく非常時でも自分のペースは変えない。
結果的に、警察が泳がせた大金を手にした後も、全額いただいてしまおうなんていう色気は出さない。ロンダリングの結果、何分の1になったとしてもそれで構わないという金への執着のなさ。

一方の敵役の刑事は、脱法なんかお構いなしで、ターゲットをお縄にするためなら、どんな小汚い手段でも平気でとる男。警察権力をいいように利用して相手を追い詰めていく、誰が見ても気に喰わないやつ。悪役としてはわかりやすく、ぶり殺してやりたくなるようなクソ人間をうまく表現している。

また、ヒロイン(?)として、ギャンブル好きの金持ちの囲われ女が出てくる。警察の面通しでカウボーイを庇うのだが、そこそこの美人ながらも金に困って助けたとかいう小物っぷり。そのせいなのか、ロマンスに展開しそうなものだが、一切そうはならない。でも、ギャンブラーとしての勘を働かせてカウボーイを助けたり、仕事を手伝いをしたりと、ユニークな展開を観せてくれる。

CGも特撮も何も無い、普通に車を暴走させるカーチェイスの迫力は凄まじく、昨今のカーアクション作品なんかよりも良いデキ。すばらしいクライムアクション作品だ。

そんなに良いポイントばかりなら、もっと有名になってもよさそうなものだが?というツッコミが聞こえてきそう。そう、それには明確な理由がある。
各キャラクターの構図を考えたら、悪徳刑事にひと泡吹かせて、まんまとお金をせしめて、すっきりカタルシスってオチが普通だろう。そこに、どれだけ観客が思いつかないような展開を考えるか。それがすべて。しかし、金は入ってないは、警察はギャフンといわせられないわ、もやもやもやもやした終わり方。
製作側の意図としては、捕まえることができなかったことで、警察はギャフンといってるだろう…って言いたいのかもしれないが、考えうる中で一番つまらない展開だと思う。ギャンブル女なんか、その様子を見つめて、そっと帰る…ってさぁ、、、そりゃないんじゃない?このラストシーンで納得できる人は、よっぽど変わった感覚の持ち主だと思うな。私は。

ラスト4分で、満点から赤点になるというはずかしい大技をやってのけた作品。逆に、みんなこのラスト、どう思うよ?と問いかけたいくらい。

 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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