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公開国:アメリカ
時 間:85分
監 督:マイク・ガンサー
出 演:カーティス・“50 Cent”・ジャクソン、ブルース・ウィリス、ライアン・フィリップ、ジェナ・ディーワン、ランディ・クートゥア、ジェームズ・レマー、ショーン・トーブ、ウィル・ユン・リー、スージー・アブロマイト、ラルフ・リスター、ブレット・グランスタッフ 他
幼いころから兄弟同然に育ったサニー、ビンス、デイブの3人。劣悪な環境ゆえに彼らは犯罪に手を染めていたが、一世一代の大仕事として500万ドル相当のダイアモンド強奪を計画。首尾よくそれを成功させ、戦利品を分配しようという段になって、突如ビンスがデイブとサニーに銃弾を浴びせ、ダイアモンドを独り占めして逃走するのだった。運良く一命を取り留めたサニーは、裏切ったビンスへの復讐に燃え、彼の居場所を捜すのだったが…というストーリー。
ジャケットのド真ん中にデーンとブルース・ウィリス様が鎮座しているが、彼は本作では脇役中の脇役。明らかにブルース・ウィリスの映画だと間違って観ることを狙っている。
で、主役は黒人のお兄さん。ヒップホップ・スターの“50 Cent”とかいう人らしいが、私は知らない。おまけに、どこにでもいそうで、いかにも黒人…という表情や体の動きで、目立った演技らしい演技も見受けられない。あまりに華も特徴も無いので、この人が主人公なのか、しばらく判断できないくらいである。
まず“私は悪人である”という告白はらはじまるので、主人公に対して共感しにくい。それに加えて、この主人公の重要な性格上の特徴である、“悪人なのだが人は殺さない”という要素。これがなぜそうなのか…という部分がきちんと説明されていないので、ますます、興味が沸かない。キャラクター想像の失敗例だと思う。
映画自体はクライムサスペンス。サスペンス部分は、“ビンスはどういう理由で仲間を裏切ったのか?”を明かしてく流れになるのだが、結局は金が必要だったので裏切っただけ…ということには違いがなく、その金を何に使いたかったのか?という点も、大して面白みがない。
主人公のサニーが、復讐に燃えながらも、さらに追い詰められる新たな要素が発生し、どうなっちゃうのやら…という部分は、私の大好きな『ペイバック』のような雰囲気。その点は非常に好感が持てるのだが、やはり、オチがつまらない。なにかうまい作成で大逆転を勝ち取ったわけでもないし、最後まで“殺さず”を貫き続けることが最後の勝利に繋がったとも思えない。この映画の冒頭が、“二週間前”からスタートするのだが、そういう振り返り演出をするならば、何か通常ならざる興味深い結果があって、それを説明することに面白みがなければいけないのだが、「ああ、そういうことか!」的な感嘆はない。実に無駄な演出。
独特なグィっとフォーカスインする演出を多用しているのだが、それによって緊迫感やメリハリが生まれているわけでもなく、効果薄。初期のガイ・リッチーよりも踏み込み甘い演出だと思う。このマイク・ガンサーという監督さんは、この先も期待できない。赤点ギリギリの凡作。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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