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image1630.png公開年:2010年 
公開国:日本
時 間:108分
監 督:中村義洋
出 演:錦戸亮、ともさかりえ、今野浩喜、佐藤仁美、鈴木福、忽那汐里、堀部圭亮、中村有志、井上順 他
コピー:人生はケーキほど甘くないでござる。



シングルマザーのひろ子は息子・友也を抱え、子育てと仕事の両立に追われる生活。ある日突然、武士の格好をした青年が表れる。ひょんなことから、彼女の家に居候することに。その青年は、木島安兵衛という180年前からタイムスリップしてきた本物の武士だった。やがて安兵衛は、居候のお礼にと家事一切を引き受けはじめ、そんな安兵衛を友也は父親のように慕い、ひろ子も仕事に打ち込むことができて、万事OK。安兵衛は家事の傍ら、お菓子つくりに目覚め、ママ友の間で話題になり…というストーリー。

江戸時代の武士が現代にタイムスリップして、母子家庭の家に転がり込む。そしてなぜだかパテシェ修行を…っていう基本プロットは悪くない。こういうタイムスリップネタは、ハリウッドでも散見されるので、新規性こそないけれど、使い古されているというわけではない。

でも、このシナリオはアウトだ。ストーリーとか展開の仕方に問題があるわけではなく、純粋にシナリオのテクニックとしてダメだろう。

突然出現する武士を簡単に受け入れすぎる。不審者として通報するなり対処するのが普通。なしくずし的に受け入れざるを得なくなるような状況をつくるとか、もっと工夫すべきだろう。
さらに、現代のことを何から何まで知らない武士なのに、簡単に現代を理解できてしまいすぎる。貨幣システムから流通システムまで、根本的な素養が身についていないのだから、一緒に行動して覚えるとか、散々苦労するとか、そういうシーンをつくれるはず(子供の手ほどきで覚えていく…なんていうおいしいシーンをつくれただろうに)。
家事をしはじめてから結構な時間が経過していることを、月代の毛が生えてきたことで表現したいらしいのだが、月代をまったくアップにしないから、どれだけ時間がたったのかピンとこない。
母親が子供を捜してをいうセリフがひどい。「あの子、見つけて“あげて”」だって。「あの子、見つけて」だろ。なんだよ“あげて”って。そんなこと言うわけないだろ。
会社の後輩が、一回かばっただけで、そこまでひろ子を尊敬するのがリアリティが無さ過ぎる。その後、また定時退社するようになったのに…。
眠っていたにせよ、生きた子供がダンボールに入っていることに気付かないわけがない。
ぶつかりそうになった車から、チンピラが出てくるのが遅すぎる。子供救出のひとくだりが終わってから、ちょうどいいタイミングで出てくるわけないだろ。バカらしい。

あーーーーー、もう、とにかくディテールの荒さにもほどがある。こんなシナリオが、複数のプロの推敲やチェックを通過して、最終的に劇場にかけられるなんて、日本映画ってどうなっちゃってるのだろう。

私でもシナリオライターになれるかもしれない。すごく自信が出てきた。よし!俺はシナリオライターになる!なんて、こんな素人が、まじめにそう思えてしまうほど、テクニック不足なシナリオ。
薦めるとか薦めないとか、そういう次元じゃないかも。

#あまりいいたくないけど、ともさかりえは噛み合わせをなんとかしたほうがいい。悪い女優さんじゃないんだから、すこしお金をかけましょう。もったいない。




負けるな日本

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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