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image0200_1.png公開年:1974年
公開国:日本
時 間:29分
監 督:折田至
出 演: 速水亮、小林昭二、早田みゆき、小坂チサコ、小塙謙士、水の江じゅん、富士野幸夫、新草恵子、小松陽太郎、山田芳一、森裕介、 和田久夫 他





神敬介と立花藤兵衛は、オートバイレースのトレーニング中に、かつて倒したはずの怪人たちの襲撃を受ける。反撃するものの怪人たちはあっさりと引き上げてしまい、敵の意図を測りかねるXライダー。その後、GODアジトでは、怪人コウモリフランケンが立ち上がった。実は、怪人たちはXライダーのデータを採取するために、闘いを仕掛けていたのだった。Xライダーを上回る能力を備えた怪人だけに大苦戦。1号、2号、V3、ライダーマンたちの協力により、なんとか怪人軍団を撃退する。一方、マサルとエツ子たちからの情報により、GODが“東京カラカラ作戦”を遂行していることを知った5人ライダーは、GODのアジト“奇岩城”へ向かうのだったが…というストーリー。

こんな短い作品のレビューを書くのはいかがなものかと思うが、仮面ライダー映画の中では、いささか珍しい作品…というか事情があるので、改めて鑑賞してみた。ちなみに、本作は「仮面ライダーMOVIE BOX」の2巻目に収録されており、東映まんがまつりの一作である。

仮面ライダーV3は1号2号から改造されたという、明らかな連続性があったのだが、仮面ライダーXには当初その繋がりは無かった。終盤になってくると藪から棒に先輩ライダーがちょこちょこでてくるようになる(まあ、視聴率の問題か、子供たちへのサービスだろう)。そして、最終的には、本作のタイトルのような“五人ライダー対キングダーク”でTV放送を最終回にするという予定だったらしい。ところが、何故か急遽やめてしまう。色々理由は語られているが、どう考えてもその流れが自然。最終回までに、先輩ライダーが一人二人と順番に客演していったのだから。

TV放映でそのアイデアを止めたからといって、映画でそれをやるわけにもいかず、追い詰めたキングダークはまぼろしでした…という、わけのわからないオチでお茶を濁してしまう。実に残念。でも、ウルトラマンAでウルトラ兄弟という概念ができたように、ライダーは共闘しているという世界観が明確になった作品である。

また、本作は『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』というタイの珍作を生んだことでも有名(たまにyoutubeとかに転がってる)。本作に配給権を売っただけだったのに、勝手にタイで編集してしまうというダイナミックさ。オリジナルストーリーの部分は、アトラクション用衣装の流用や自作マスクを利用しているのだが、デキがあまりにひどい(デキの悪いライダーマンのマスクの下から中の人の目がのぞく)。猿の神様ハヌマーンが出てくるのはもちろんだが、等身大のキングダークが大活躍(?)など、本作とのギャップが著しくて、ある意味伝説…というか闇歴史。

ちなみに、本作自体も結構ポンコツで、ライダーマンの、武器を装着する腕が左右逆になっているというミスがある。ライダーファンは、きっと再改造を受けて、両手に武器を付けられるようになったに違いないという裏設定を作って、無理やり納得していたりする(半分、冗談だけど)。

まあ、本作もノスタルジー作品だね。

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image2092.png公開年:2012年
公開国:日本
時 間:83分
監 督:金田治
出 演:石垣佑磨、大葉健二、森田涼花、永岡卓也、滝裕可里、西沢利明、穂花、三浦力、岩永洋昭 他
コピー: 蒸着せよ、銀の魂を継ぐ者よ――
 銀河に危機が迫る時、宇宙刑事が立ち上がる



宇宙船“かなた”で火星探索に向かった宇宙飛行士の十文字撃と大熊遠矢が行方不明になる事件が発生。その1年後、宇宙物理学研究開発機構“SARD”が襲撃される。襲撃したのは、30年前に宇宙犯罪組織マクーを率いたドン・ホラーの残党。しかし、その危機に宇宙刑事が駆けつける。ギャバンに正体は、銀河連邦警察本部で訓練を重ね、二代目ギャバンとなった見習い宇宙刑事の十文字撃だった。マクーの残党たちの目的は、初代ギャバンによって倒されたドン・ホラーの復活。ドン・ホラーの復活は、全宇宙の危機を意味する。果たして撃は、宇宙の危機を救えるのか…というストーリー。

主題歌の歌詞がとにかく秀逸で、今聞いても燃える。
宇宙刑事ギャバンと言えば、『ロボコップ』の元ネタだと言われているけど、ギャバンって太ももの裏とか、ただの黒タイツなのがダサいなと、昔から思ってた。今回の制作側もそう思っていたのか、腿裏が写るショットが極めて少ない。あのね、私だったら、黒のプロテクターをデザインして新造するわ。「あれね、昔はタイツに見えてたけど、黒いだけだから!」って言うね。企画側のセンスがないよね。フィギュアも売れるのに。

内容は実にシンプル。もうネタバレしちゃってもいいレベルだと思うが、幼馴染がボスキャラですっていう、仮面ライダーBLACK的な昔からある展開。ありきたいだからつまらないかというとそういうこともなく、極めて堂々と往年の特撮作品をやり切っているイメージ。いかにも30周年という企画物らしく、半分は大きい子供が観にくるんだよね?という方向性が固まっている証拠だと思う。

シャリバンとシャイダーも、勿体つけて登場させるんじゃなく、同じ隊員として至極普通に登場。演者も過去の特撮作品で別のヒーローを演じていた人たち。シンケンイエロー森田涼花がシェリーだが、なんか微妙に太ってるが意図なのか否かは不明だが、それほどカワイイを前面に押し出していないことで、作風に違和感が無く極めて自然。
こういうのに往年のヒーローを出すと、取って付けたみたいな感じになるんだけど、大葉健二がしっかり動けているせいか、こちらも違和感がない。はじめ、石垣佑磨が主役って聞いて、どうかなぁ…と思ってたりしけど、特に悪くはない。とにかく全体的によく纏まっている印象。

金田治は、仮面ライダー作品を多く手がけているが、なんでこんなに当たり外れのムラが大きいのか。金田監督といえばアクションシーンが一つの売りなのだが、これも、いい作品と悪い作品がある。本作はどちらかといえば悪い。十文字撃がくるくるとCGでアクションするシーンは興ざめ。そう、金田監督のアクションはCGと相性が悪い。現在だと、予算の関係は「ワイヤーアクション>CG」なんだろうな。金田監督作品の良し悪しは、アクションシーンに予算を割けるかどうか。これがすべてのようだ。

話は逸れるが、二代目ギャバンのイメージカラー(というか初代との差別化)は青。日本の国民色って、昔は赤だったんだけど、ある時期から青に変わったなぁ(サッカーに日本代表ユニフォームが青になったころだろうか)。中国や韓国が赤を使うので別の色にしたってこともあるかもしれないけど、その頃に何か境目があったように思える。

まあまあの佳作。さすがに続編を映画にするのは無理かもしれないけど、TVスペシャルとかビデオ作品で続けて良いと思う。

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image2060.png公開年:2012年
公開国:日本
時 間:66分
監 督:坂本浩一
出 演:福士蒼汰、高橋龍輝、清水富美加、吉沢亮、坂田梨香子、冨森ジャスティン、志保、土屋シオン、田中卓志、山根良顕、原幹恵、岡田浩暉、木下あゆ美、鶴見辰吾 他





ある日、仮面ライダー部員たちの前に、歌星賢吾の亡き父が所属していた“外宇宙技術開発機構OSTO”を引き継いだ組織“OSTO Legacy”の本部長・冴葉が現れ、とある作戦への参加を依頼する。それは、仮面ライダーフォーゼとメテオの能力を使って、宇宙に浮遊している建造中の衛星兵器「XVII」(エックスブイツー)を完成前に破壊して欲しいというものだった。そして、その衛星兵器を使って地球の破壊を目論んでいるのが、アリシア連邦製の宇宙鉄人グランダインとスカイダインで、彼らの排除も依頼の一つだった。しかし、アリシア連邦の破壊工作員インガ・ブリンクと第3の宇宙鉄人ブラックナイトが弦太朗の前に立ちふさがり…というストーリー。

石ノ森章太郎の他作品ヒーローを、悪役に仕立ててるという試みの作品。35年以上前の『宇宙鉄人キョーダイン』というTV作品の主役ヒーロー・スカイゼル、グランゼルをモチーフに、スカイダイン、グランダインという悪役キャラをつくり、それを仮面ライダーと対決させるプロット。宇宙での舞台となる宇宙船も、同じくTBS系で放映されていた『大鉄人17』を衛星兵器XVIIとして登場させている。

本作の評判が良かったからではないと思うが、次作の『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』でも同様のキャラ設定が行われている。しかし、元々、正義のヒーローであるものを、モチーフとはいえ完全な悪役として登場させることに違和感が満載。本作とは別に『宇宙鉄人キョーダイン』のリメイクか何かがあって、そのプロモーションの一環とかいうならばわからんでもないが。

そういう、興味を引く設定はまあよしとして、肝心のストーリーが陳腐。悪い奴が仮面ライダー部員を騙して悪事を働こうとして、騙されたー!クソー!という、ただそれだけのお話。最後は、“元気玉”パターンという、もはや“夢オチ”と同レベルの愚作展開。劇団☆新感線の中島かずきという人が書いているらしいが、シリーズとしての縛りや、おもちゃ会社の意向など、色々制限はあるのだろうが、純粋におもしろくない。
財団Xの設定は必要だったろうか。いらないでしょ。
恒例になってきた映画での新フォーム紹介は、TVシリーズに登場する新フォームの先出し紹介ではなく、映画オリジナルフォーム。敵が二人なんだから、ライダー側もメテオの新フォームとのタッグマッチのほうがよかったんじゃないかと思う。

アクションはなかなか良くて、さすが坂本監督…って言いたいところなのだが、CGを多用すぎ。CGも予算が無かったのか、テクスチャの処理が安っぽい。主役の福士蒼汰は、だんだん滑舌が悪くなっており、本作はせっかくの映画作品なのにところどころ何をいっているのか判別できない。
坂本監督と仮面ライダー部のちょっとシュールなキャラは、相性が悪いのかもしれない。なにか噛み合っていない感じ。

唯一の収穫は、原幹恵。意外によく動けていたし、引きの画でも目鼻立ちがはっきりしているわりには、美人すぎず、仮面ライダーの世界に違和感が無い。まさかの友子のライバル??という、意外な展開だったが、友子を演じるモデルの志保が、TV放映が終わる前にヌード写真集を出すという斜め上なことをやってくれたので、むしろ、相手女性役変更というのが正しいか(ここ数年は、特撮ヒーロー作品に出ていても、普通に他の仕事もやるからねえ)。次作にも登場しているらしいので、彼女メインのOVAもあるかもしれない。

ただ、トータルでみると、やはり駄作かも。かなり眠くなる。

 

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image1992.png公開年:2012年
公開国:日本
時 間:90分
監 督:おかひでき
出 演:DAIGO、杉浦太陽、つるの剛士、黒部進、森次晃嗣、団時朗、高峰圭二、真夏竜、鈴木繭菓、橋爪遼、秋元才加、梅田彩佳、宮澤佐江、増田有華、小林香菜、佐藤すみれ、島田晴香、木之元亮、布川敏和、斉藤りさ、加瀬信行、小野寺丈、中丸シオン、森くれあ、安藤健悟、田中奏生、上野楓恋、大橋律、池田沙弥花、高村竜馬、渡邉空美、里村洋、佐藤光将、宮野真守、東国原英夫 他
コピー:誰も見たことのないウルトラマン。


地球(フューチャーアース)は、突然来襲したバット星人によって人間が消されてしまう。今、そんな地球に残っているのは、9人の子供と女性地球防衛隊“チームU”のメンバーたち7人。そんな彼女たちが、アーストロンとの交戦でピンチに陥ったときウルトラマンダイナが現れ、撃退するのだった。そのころ、アナザースペースでベリアル軍の残党と交戦中のゼロは、アスカ・シンの導きによって、フューチャーアースを訪れる。ゼロは、同じようにネオフロンティアスペースからフューチャーアースにやってきた、スーパーGUTSのルーキー隊員タイガ・ノゾムの献身的な行為に感動し、重傷を負った彼と一体化する。その後、コスモスペースから春野ムサシ(ウルトラマンコスモス)も現れ、協力して地球を守ることに。しかし、タイガは幼いころに追った心の傷が元で、ウルトラマンの力に頼りたくないという気持ちが大きく、ゼロへの変身を受けれることができず…というストーリー。

2012年の仮面ライダー映画がダメならば、ウルトラマンで。
ウルトラマンゼロ。何気に映画は3作目。2年に1回ペースとは、なかなか優秀。固定の人間体を持たないおかげなのか、他のウルトラマンと違い、ウルトラマンとしてのキャラクターが明確なのが、勝因だと思う。過去のウルトラマンは、ウルトラマンとしては性格に違いがないからね(ウルトラマン物語でのタロウくらいじゃないかな)。新マンやエースなど、独特の性格付けをすると面白そうなのもいるから、今後の映画でやOVAでフィーチャーされていくとおもしろくなるだろう。旧作ウルトラマンが、新たなにフォームチェンジしてもいいわけで、ウルトラマンビジネスは、まだ伸びしろが大きい。ウルトラエッグとかわけのわからんものつくってる場合じゃないよ(笑)。

毎度、別次元の宇宙に飛ぶので、自由に好きな設定で好きなウルトラマンを出せるし、仮に整合性が取れなかったり、変な話になっても、別次元のお話ですから~で、片付けれれるのがよい。とにかく、お子様と大きな子供を愉しませられればそれでよい。そこの集中できるのは強み。

街を俯瞰で移したシーンは、今までのウルトラマン映画ではなかった、味のあるシーン。子供だましじゃないよ…と掴みはOK。この監督、悪くない。ゴメスとアーストロンの新造着ぐるみも良いデキだった。なんでグビラなのかはよくわからんかったけど。でも、バット星人の怪獣の調達は怪獣墓場と言っていたような。この3体、怪獣墓場にいるかな?(まあ、別宇宙だからいいか)。

無人世界に取り残された、お姉ちゃんと子供たちという設定は悪くない。でも、シナリオにはよろしくない部分がある。それは、なんであのお姉ちゃんたちと子供たちが消されずに残っているのか?という説明がなされていないこと。バット星人が人間を消した技術はとてつもないものなのに、あえて彼女たちを残す理由もないし、その技術で消そうとせずに、怪獣を差し向ける理由がわからない。彼女たちが、何かの秘密を握ってて消せないとか、消す能力を無力化する何かを持っているとか、説明はどうにもでもできただろう。本作の難点は、ここくらいかな。子供向けヒーロー映画としては十分。

タロウを吹っ飛ばして、勝手に“レジェンド5”なんて名づけちゃってるが、篠田三郎さんは別に出演したくないといっているわけではないのに、かわいそう。タロウだけは、ウルトラマンと人間体が分離して最終回を迎えている(はず)なので、人間として生きてきた東光太郎のその後も描けるし、タロウと東光太郎の久々の遭遇なんてのもおもしろいのにな。

予算的にも、撮影期間的にも、年一は厳しいだろうが、このくらいのクオリティで定期的に製作してほしいものだ。
#ただし東国原英夫のバット星人は、話題にもならず、まったくのムダ。こういうのもういらないわ。

融合系ウルトラマンは、もう飽きたな。いっそのこと、ウルトラマンキング御大率いる、ウルトラマンレジェンド、ウルトラマンノア、ウルトラマンメビウスインフィニティ、ウルトラマンサーガによる、伝説部隊でもつくりゃいいんだ。

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image1989.png公開年:2012年
公開国:日本
時 間:89分
監 督:金田治
出 演:井上正大、小澤亮太、秋山莉奈、石丸謙二郎、戸谷公人、奥田達士、福士蒼汰、高橋龍輝、清水富美加、吉沢亮、渡部秀、高田里穂、山田裕貴、市道真央、清水一希、小池唯、池田純矢、鈴木勝大、馬場良馬、小宮有紗 他
コピー:全ライダーVS全戦隊 ついに大激突!
ヒーロー新世紀――史上最大のヒーローバトル!


ある日、門矢士(仮面ライダーディケイド)が突如、“大ショッカー”の大首領としてスーパー戦隊たちを攻撃し始めた。逆に、キャプテン・マーベラス(ゴーカイレッド)は“大ザンギャック”の大帝王に君臨し仮面ライダーたちを攻撃しはじめる。何故、仮面ライダーとスーパー戦隊が、大抗争を始めたのか。この謎を解くため、ジョー・ギブケン(ゴーカイブルー)、ドン・ドッゴイヤー(ゴーカイグリーン)、海東大樹(仮面ライダーディエンド)、泉比奈の四人はデンライナーに乗り込み、1976年のゴレンジャーの世界へ向かう…というストーリー。

金田監督の前作『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』はなかなかのデキで高評価してたのに、あっというまに駄作に落ちた。前作の目を見張るようなアクションは鳴りを潜め、中途半端なCGが多用されている。キャラの出しすぎで、個々のアクションに注力できなかったのだろうが、それにしてもこのレベルダウンはいったい何なのか。前作がラッキーパンチだったのか。
脚本も前作に引き続き米村正二。歴代仮面ライダーと歴代戦隊ヒーローを一気に画面に出すという、企画先行だったのはわかるが、プロットは最悪といってよい。

なんでデンライナーが1976年に戻ったのかといえば、テレビ局系列のねじれが解消された年だから。これによって仮面ライダーの局が移動してしまったため、NET(現テレ朝)は新たなヒーロー物を作らねばならなかった。それで生まれたのがゴレンジャー。いや、その事情とか歴史とかは事実だから別にいいんだけど、デンライナーのオーナーにその辺の事情を臭わせるメタなセリフを言わせるセンスがヒドい。大人も子供も置いてきぼりでおもしろくもなんともない。悪ふざけ。

(ネタバレ)
実は、ディケイドさんとマヴェちゃんの策略でした!って…。なんとなく整合性がとれてるように見えるけど、何か変。ディケイドとマヴェちゃん以外のライダーと戦隊ヒーローが散発的に殺し合いをするのは困るから、両陣営に事前に話は通ってないとおかしい。でも、オーズの反応を見ると、そうでもなかったりする。
でも、他のヒーローが事情を知っていたとしても、ゴーカイジャーの面々やディエンドが事情を知らせていない意味がわからない。彼らに知らせちゃうと、演技が下手だからバレちゃうとか、そんなこともなかろう。

もっと納得できないのが、ディエンドさんの狂気っぷり。別に、ビックマシンをお宝ゲットするのはよい。それはキャラにマッチしている。しかし、なんで、ライダーと戦隊の頂点に立とうとするわけ?そんなキャラじゃなかったじゃない。仲間はずれにされたから?意味不明だわ。なんで、これまで培ってきたキャラを壊すのか。

まだまだ、ディケイドと大ショッカー、それに電王をからめて、作品をつくることも可能だったので、これでダメになったと思う。
それにね、どうせやるなら、サブライダーも全部出しなっての。これを機会にアナザー・アギトも作り直せばよかったのに。なんか東映とバンダイの企画力に翳りが見え始めたかな。

 

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image1946.png公開年:2004年
公開国:日本
時 間:73分
監 督:石田秀範
出 演:椿隆之、森本亮治、天野浩成、北条隆博、黒田勇樹、三津谷葉子、杉浦太雄、竹財輝之助、江川有未、山口香緒里、石田未来、梶原ひかり、山路和弘 他





剣崎(ブレイド)たち仮面ライダーにより全てのアンデッドが封印されてから4年後。清掃員として働いていた剣崎の元に、仮面ライダーとアンデッドの戦いを出版して大儲けした虎太郎が、天音の14歳の誕生日会の誘いに現れる。虎太郎と一緒にかつての仲間たちを訪れるが、就職活動中の上城睦月や、結婚を控えた広瀬栞はつれない態度で、4年間の時の流れを感じ寂しさを覚えるのだった。そんな剣崎たちの前に、すべて封印した後のアンデッドが突如出現。戦う術を持たない剣崎たちが戸惑う中、見たことも無い3人のライダーが登場し、アンデッドを倒すのだった。剣崎は、かつて封印した53枚のカードが、何者かに強奪され開放されたことを知る。再び仮面ライダーとして戦おうとするが、変身のために必要なAアンデッドも開放されおり、彼は変身はできない。しかし、大量のアンデッドが彼らの前に出現し…というストーリー。

なぜこんな映画のレビューかというと、夏休み中に仮面ライダー剣のTVシリーズを一気に鑑賞したから。その勢いで劇場版も観たってことだ。

平成仮面ライダーは、色々な劇場版が作られているが、TVシリーズを壊さないように“別世界”ストーリーを標榜してみたり、TVシリーズの途中から登場する“新フォーム”とか“サブライダー”とか次シリーズライダーの顔出し興行だったり、それこそ歴代ライダー総登場だったりして、うんざりするのだが、本作はそうではない。

映画用のゲストライダーの出来映えも良く、とってつけたような敵が登場するのではなく、職業ライダーという世界観を壊さない展開になっている。新キャラクターの性格付けも悪くない。
#とはいえ、キングのカードが4枚合わさったら、新カードが出てきました…とかは、ちょっとやっつけ仕事なんだけど…。

正統な続編という位置づけで、仮面ライダー映画の中では名作と評されてよかったはずなのだが、大チョンボをやらかしてしまっている。TVシリーズが終わる前に、4年後の話を作ったところに無理があったのか、TVシリーズと決定的な部分で齟齬が生じてしまっている。
TVシリーズでは、アンデッド(敵の怪人ね)がバトルロワイヤル状態になって、最後の一人が生き残ると、そいつ(そいつの種族)が世界を支配するっていう仕組み。そこで、主人公が怪人になって、最後の怪人と二人になっても、主人公が戦わないようにすることで世界を維持するっていう、結構ユニークなSFオチだった。
しかし映画では、肝心の二人が戦って、片方を倒してしまうというところからスタートするので、TVシリーズを観終わってから流れると、ガクっとくる。

これはTVシリーズが1月末で終了するのに対して、この劇場版が9月公開。映画のシナリオを作っている段階では、TVシリーズの締め方が決まっていなかったのだろう。じつにがっかり。

平成仮面ライダーは、3作目の「龍騎」で仮面ライダーによるバトルロワイヤルという新機軸でパラダイムシフトをおこしたことで、今があるといってよい。「クウガ」「アギト」と同じ路線で続けていたら、ウルトラマンと同じ道を辿っていたに違いない。しかし、「龍騎」の後に「555」「剣(ブレイド)」と同じバトルロワイヤル路線を3年も続けてしまった。もう、製作側もうんざりしてしまって、これ以上仮面ライダーってやる意味あるの?って思い始めているのが、観ていて伝わってくるのだ。そして、この映画のチョンボである。これは、会社でも役所でも一緒で、マンネリになってモチベーションが下がってくると、こういう杜撰さが表出してくるのだ。
映画の内容とは無関係に、人間の本質が垣間見れる作品。そして、もちろん仮面ライダーに興味がない人は、見向きもしない作品。

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image1941.png公開年:1960年
公開国:日本
時 間:91分
監 督:本多猪四郎
出 演:土屋嘉男、三橋達也、八千草薫、左卜全、佐多契子、野村浩三、伊藤久哉、佐々木孝丸、山田圭介、草間璋夫、田島義文、三島耕、小杉義男、坪野鎌之、権藤幸彦、中村哲、緒方燐作、山田巳之助、熊谷二良、村上冬樹、山本廉、榊田敬二、広瀬正一、岡豊、佐藤功一、黒田忠彦、塩沢とき、松村達雄 他



東京で銀行強盗が連続して発生するが、手口がまったくわからない。岡本警部補たちは、逃亡した犯人が消えた現場付近にある屋敷に住んでいた日本舞踊の家元・藤千代を怪しいと睨むが決め手は無い。そんな中、銀行強盗の予告が入る。予告のとおりに警備するが、強盗は別の銀行に入り逮捕される。しかしその犯人は、これまでの犯行で手に入れたはずの大金の在り処を明かさない。岡本警部補は、突然金回りの良くなった藤千代の周囲を再び洗い出すと、彼女が舞台を開くために使った金の紙幣番号と銀行が控えていた番号が一致。彼女を共犯者として逮捕する。しかし、そこに彼女は無実であると主張する男・水野が現れる。自分が犯人あることを証明するために、強盗現場で手口を公開しようとするが、水野は自分の体をガス状に変化させ、衆人環視の中、銀行の職員を殺害し逃亡する…というストーリー。

クライムサスペンスとSFを大胆に混ぜた作品。この企画自体は評価できる。しかし、残念ながらタイトルが“ガス人間”。何をどうひっくりかえしても犯人はガス人間だ(笑)。それでも、八千草薫演じる藤千代と犯人の関係は何なのか。ガス人間とは一体何なのか。という謎もまぶしながら、魅力的にストーリーは展開していく。

しかし、残念ながら終盤で息切れしてしまう。途中からメロドラマの要素が入ってくるのだが、藤千代と水野は元々恋愛関係ではなかったのに、強盗だった上にガス人間であることが判明した後に、心中するまでの恋愛関係になる。しかし、そのプロセスが描ききれていない。舞踊家として相手になれなくなってしまった自分と、社会から阻害されるどころか人間ですらなくなってしまった男がシンパシーを感じたってことなんだろうけど、ちょっと弱すぎる。

藤千代の舞台をやり切るという欲求は判る。しかし、舞台というのはお客様に観せてナンボだと思う。無観客でもやりきろうというモチベーションがいまいちよくわからない。また、藤千代はどこから爆弾を入手したのか。
ガス人間が、社会で抑圧されている何かの投影だとか、何かの隠喩であるとかいうのがしっかり描けていないので、最後の滅びのシーンも、いまいち感情が湧いてこない。

でも、地味にスゴイ特撮だと思う。さすが特技監督は円谷英二。人間がガス化していく様子は、ドライアイス、実際に人形をしぼませる、光学的な合成など、複数のテクニックを織り交ぜて表現されており、1960年とは思えない技術。

やはり、特撮作品としては異色だと思う。興味を持った方はどうぞ。悪くは無い。

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image1899.png公開年:2010年
公開国:日本
時 間:114分
監 督:井口昇
出 演:板尾創路、古原靖久、山崎真実、宮下雄也、佐津川愛美、木下ほうか、渡辺裕之、竹中直人、柄本明 他
コピー:あきらめるな!立ち上がれ!




次期総理候補の若杉議員襲撃の犯行予告を受け、厳重警備が敷かれる中、サイボーグ組織Σの幹部ミスボーグが堂々と出現。そこにΣの野望を阻止すべく、秘密警察・大門豊とそのバディ電人ザボーガーが立ちはだかる。しのぎを削る中、愛憎を深める二人の運命は!?そして、25年後の大門豊を描いた二部構成。

知る人ぞ知る昭和50年あたりの特撮ヒーロー作品『電人ザボーガー』。大抵の特撮ヒーロー物っていうのは、①主人公がヒーローに変身する、②主人公がロボットに乗る、③主人公が外部からロボットを操縦する、④外部からやってきたヒーローが非力な主人公を助ける、の4パターンに大別されると思う。
しかし、本作はロボットと強い生身の主人公のバディ物という、日本特撮ヒーロー界では稀有な存在。この作品に目をつけたこと、そして当時は技術的な問題でずんぐりむっくりだったザボーガーは、実はデザイン的にはものすごくカッコイイということに気付いた点は慧眼だと思う。

原作を製作していたピープロがしっかり絡んでいるからなのか、監督がザボーガーへの思い入れがあるのかはわからないが、敵キャラも見事にリメイク。

しかし、『片腕マシンガール』とか『ロボゲイシャ』の井口監督というのが不安極まりない。血しぶきが飛びまくるのは必至。でも特撮ヒーローとエログロの相性は悪く、そこの折り合いを付けられるか否かが課題。
人間…というか生物っていうのは、言ってしまえばエログロな過程を経て繁殖して産み落ちてくる。それはあたりまえのことであって、その過程をいちいち表現しなくてもみんなわかってる話。別に世の中の人は、それを隠蔽しているわけではなく、日常の生活や経済活動の場面でそんなことを出していたら世の中がおかしくなるから普段は出さない。動物だって捕食するときは捕食に徹し、繁殖の時は繁殖に徹する。動物だって動物なりのTPOがある。
それなのに、どうも、日本のB級映画屋さんには、この“隠蔽”がおかしなことに見えているらしい。そこを破ることが人間性を解放することとイコールだと勘違いしているように見える。
何をいいたいかと言うと、大門豊とミスボーグの間に子供が生まれてもかまわないのだが、その過程を表現する意味は何もないということだ。
特撮ヒーロー物は、いくらハジけてもそこを表現するのは禁忌、というか興醒め要素。生物レベルで人間と何かが融合というだけでヒかれるんだよ。こういう表現を入れるなら、公開前の予告映像で子供を煽るんじゃない。

あと2点。竹中直人、柄本明は不要。べつに彼らの仕事が悪かったわけではない。でも、他作品のイメージが邪魔。作品に入り込めない。そして、おならで飛ぶシーン、リアリティの壁がどうしたこうしたとか、面白くない上に興醒め。別の玉砕方法に変更すべき。

この3点以外はまったくもって文句なし。特撮技術はは、日本の中では超一流。ザボーガーのデザインは最高(変形プロセスもきちんと考えられているようだたので、変形をもっとゆっくり見せればよかったのに…とは思うけど)。手頃な価格の玩具があれば是非買いたい(オリジナルのフィギュアは2体持ってる)。
若いときの大門豊はゴーオンレッドさんが演じているが、技の叫び声が非常によろしい。山崎真実は久々に見た。滑舌は悪いがこういう特撮なら問題なし。案外こういう仕事は向いているのかも。

近年の特撮ヒーロー作品では、ズバ抜けてよいデキ。もっと井口監督を制御できるプロデューサがいれば、案外、海外の一線で通用する作品を作れるようになるのかも。

#”ピー”プロか…。これまでずっと“ビー”だと勘違いしてた…。

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image1894.png公開年:2011年
公開国:日本
時 間:95分
監 督:坂本浩一
出 演:福士蒼汰、渡部秀、高橋龍輝、清水富美加、真野恵里菜、三浦涼介、高田里穂、桐山漣、菅田将暉、坂田梨香子、冨森ジャスティン、志保、土屋シオン、田中卓志、鶴見辰吾、荒井敦史、君嶋麻耶、岩永洋昭、有末麻祐子、甲斐まり恵、宇梶剛士、ダンテ・カーヴァー、人見早苗、渡辺梓、益岡徹 他



宇宙から隕石群が世界中に落下。死の商人『財団X』は栄光の7人ライダーの攻撃を跳ねのけ、隕石に付着していた未知の宇宙物質“SOLU”の入手に成功。隕石は時空を歪ませ、未来と通じるワームホールをつくってしまう。そこから登場した“仮面ライダーポセイドン”は、里中や比奈を襲撃。救援にかけつけたバースとプロタイプバースも倒されてしまうが、そこに火野映司が駆けつけるが、何故か消滅したアンクの姿がそこにあった…というストーリー。

所詮子供向けのヒーローアクション物と思うなかれ。自身もスタントマン出身で、アクション監督をした作品は数しれない坂本浩一監督(本作でもアクション監督兼務)。とにかく、ワイヤーアクションとカメラアングルと移動が、ズバ抜けてすばらしい。ああ、紐で引っ張られてるなーという興醒めは一切なし。本当にズザーッ、ビャーッと跳んでいる感じ。さらに、そのアクション画像とCGの合成が実にシームレス。とうとうこのレベルまで来たか…という印象。昨今のハリウッドアクションのように、妙な軽さはなく、人間が飛んでいるしっかりした“重さ”が伝わってくる。子供のためにレンタルしたお父さんお母さんも、思わず画面に吸い込まれるに違いない。画面がちゃらちゃら動くパチンコに中毒になるくらいだから、同じ感覚で目がうばわれるでしょう。動いているのが、どういうライダーなんだかどうでもいいくらい、面白いようによく動いている。

脚本家は2名で、オーズのパートが小林靖子の模様。相変わらずのウェットでこねくり回したような話が、テンポを阻害しているが、まあ、3パートのうちの一つなので、いい緩急になって結果オーライ。でも、仮面ライダーアクアがどういう経緯でライダーになったのかもよくわからん(鴻上とは無関係?)。きちんと説明できればおもしろくなると思うのだが。男の子がこだわる部分を見事にスルーするね、この人。オーズ本編ではアンクは消滅し火野映司も変身不能になって終了、どうやって映画に登場させるのかは、脚本家の腕の見せ所と思われていたのだが、未来のメダル、アンクも…って、もう夢オチレベルだもんなぁ。

栄光の7人ライダーは玩具のために借り出されただけで、出演自体が無意味(ライダー部の名前の由来の説明だとしても、大きな子供しか気付かないし)。お父さん世代の懐かしハートをくすぐるという意図があったかもしれないが、その点は逆効果。何で敵がわざわざ、仮面ライダーをメダル3個とイッチ4個にしなくてはいけないのか意味がわからないからね。レム・カンナギは馬鹿丸出しじゃん。まさに子供騙し。さらに出てきたところで、大した活躍もしないという、超ダメ演出。きちんとアクションで魅せることに注力させるべき。東映とBANDAIの要求が悪すぎなんだろう。こういう勢ぞろいシーンみたいなのが、軒並みおもしろくないのって、現場の静かな反抗だったりして。

新ライダーも新フォームもたくさん登場で、よく盛り込んだなぁとは思うけど、シナリオ自体は大したレベルではない。それを、アクションだけでここまで盛り上げた坂本浩一監督、恐るべし。仮面ライダー映画としては、近年随一の出来映え。

 

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image1892.png公開年:2011年
公開国:日本
時 間:65分
監 督:柴崎貴行
出 演:渡部秀、三浦涼介、高田里穂、岩永洋昭、君嶋麻耶、有末麻祐子、神尾佑、甲斐まり恵、宇梶剛士、酒井美紀、根岸泰樹、松平健、山田悠介、橋本汰斗、松本博之、未来穂香、荻野可鈴、唐橋充、氏家恵、ピーター・ブルーネ、内藤邦秋、西村匡生、西山清孝、おぐらとしひろ、大岩剣也、高橋静香、野間仁雄、福士蒼汰、清水富美加、ゆかな、北沢力、大友龍三郎 他
コピー:コアメダルの秘密!
世界の終末を前に、オーズが時空を超えた大冒険!

ドイツの森の奥深く。800年前にオーメダルを作り出した錬金術師と“失われたメダル”が眠っているという伝説をつきとめた鴻上会長は、調査団を率いて発掘を行っていた。調査団は遺跡を発見し封印を解くが、その途端、地面がメダルのように“裏返り”、ドイツの森と東京の空間が入れ替わってしまう。同時に復活した錬金術師ガラは、オーズやグリードたちからコアメダルを次々と奪取。自分が集めたメダルをつかって世界の王になることを宣言。ガラは一般人の欲望を奪い続け、その力で次々と各地を恐竜時代など過去の空間と現代を入れ替えていく。映司・アンク・比奈と駿少年も、それに巻き込まれて江戸時代へ飛ばされてしまい…というストーリー。

昨今の、先輩ライダー大集合みたいなのには食傷していたので、暴れん坊将軍を引っ張り出すようなムチャをしようが、こっちのほうが好みである。でも、TV放送エピソードのスピンオフみたいなものなので、観ていなかった人にはちんぷんかんぷんに違いない。ゴウカイジャーの映画版と同時上映なので、上映時間も短い(要するに“まんがまつり”だ)。

メダルの数とかグリードさんたちが簡単にメダルをオーズに渡しちゃうキャラの違和感とか、本編との整合性をしっかり取るつもりもないようで、細かい矛盾が色々あるのだが、そういう自由さは悪いことではない。突拍子もないプロットなのでダイナミックに展開してくれればそれはそれで面白くなるはず。しかし、残念ながら本作は全然ダイナミックじゃないんだ。それは、小林靖子の脚本だからかと。

小林靖子の脚本は、“マッチ箱の中の嵐”を観せられているように感じる。小林靖子の“人間臭さ”の表現が、妙に小綺麗だったり、描かれた真の友情みたいなものが、上っ面の友情にしか見えないので、熱くなれない。その友情とやらを表現するのに、ウダウダと説明が入るのも鬱陶しい。説明しないと伝わらない友情や愛情なんて、友情でも愛情でもないだろう…と。
それは、敵味方の関係にも転化されていて、中途半端なエセ勧善懲悪に感じられることが多い。悪者退治に口で理屈こねなくていいと思うんだわ。

男性キャラクターに、同人誌的なホモセクシャル表現を匂わすのも好きじゃない。また、魅力のあるサブキャラが立ってくるのは結構なことだが、サブキャラに色を付けすぎて、主役が空気になることが多いのも好きじゃない。

このストーリーに本当に勢いがあるのなら、将軍様にバースを装着させるくらいの悪ノリをしてもよかったはず。それこそ、最年長ライダーで話題になるし、バース将軍タイプでおもちゃ展開できたじゃん。丸いところに葵の御紋が入って、ちょんまげつけりゃいいんだから、大した労力じゃないし。松平健を引っ張り出したところでプロデュース力が尽きてしまった感じ。もったいない。

なんで将軍が未知のコアメダルなんぞを持っているのか。入手経路は説明していたのだが、知りたいのはそこじゃないっての(笑)。ポルトガルかスペインか知らんけど、王家がなんでそのメダルを徳川家に献上したのか、諸々の経緯こそおもしろくなると思うんだけどね。

せっかくのお祭り作品なんだけど、浅い脚本のせいで、水を差されたようなへんな気持ちになった。
 

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imageX0041.Png公開年:1967年
公開国:日本
時 間:104分
監 督:本多猪四郎
出 演:ローズ・リーズン、宝田明、リンダ・ミラー、浜美枝、天本英世、沢村いき雄、堺左千夫、田島義文、草川直也、桐野洋雄、黒部進、伊吹徹、鈴木和夫、アンドリュウ・ヒューズ、北竜二、アル・クレーマー、田口計、山東昭子 他




アジア亡国の工作員マダム・ピラニアは、核兵器の製造を悪の天才科学者ドクター・フーに依頼。彼は、ロボット怪獣メカニコングを製造し、核兵器の原料となる物質エレメントXを北極で採掘しようとしたが、エレメントXから生じる磁場のために、メカニコングが誤作動してしまい断念する。同じ頃、海底油田調査をしていたネルソン司令官たちが乗る国連の原潜では、南海のモンド島近くで故障。修理のためにモンド島に上陸すると、そこで巨獣キングコングと遭遇するが、コングは乗員のスーザンに強い興味を示すのだった。キングコングの存在を知ったマダム・ピラニアは、本物のコングを使っての採掘を提案。ドクター・フーはコングを捕獲し北極に運び、催眠術にかけて作業させようとするが失敗。そこでコングを発見したスーザンら国連調査隊を誘拐し、コングに言うことを聞かせようとするのだが…というストーリー。

別に“あの”キングコング”が逆襲するわけではなくて、別のコングが発見されるお話。ストーリー上の繋がりは皆無。
でも、さすがに海外合作だし、“キングコング”を使うことにRKOから正式ライセンスも受けているし、迂闊なものは作れないという状況だった模様。屋内セットやミニチュア造型、それに映像の合成には、物凄く労力と技術を投入しており、1967年製作にしてはなかなかのクオリティでデキはよい。メカ○○○ってのは、メカゴジラよりも早い登場だ。

しかし、メカニコングやゴロザウルスの造型がとても秀逸なのに、肝心の主役コングが、デザインも表情の操演もぬいぐるみ丸出しでデキが悪すぎる。もうちょっとどうにかならんかったのか…。

加えて、慌てて作ったのか諸々の設定やストーリー展開がやっつけ。
20m大という設定なのだが、どうも縮尺がおかしい。30m以上あるように見えたり、場面場面で大きさが異なるようにも感じられる。せっかく、東京タワーに登ってのコングとメカニコングのアクションは、見ごたえあるのに、もったいない。

マッドサイエンティストの悪巧みという特撮SFの王道という展開ながら、諸々詰めが甘い。
せっかくキングコングを使ってるのに、コングが無害であることが早々に発覚しすぎで、緊迫感が皆無。さらに、メカニコングではダメだったが、コングならエレメントXを採集できるという発想が安易。さらに催眠操作できないから、お気に入りのお姉ちゃんを誘拐しちゃえ!って、オリジナルと同様に女好きであることが、馬鹿馬鹿しい使われ方をしている。
浜美枝演じるマダム・ピラニアが、どこの国で具体的に何をどうしたかったのか、結局よくわかんないまま終わっちゃう。中途半端に改心しちゃうのだが、別にだれかに恋しちゃったとか、改心する理由描かれていないから、話がブレてしまった。

もう一息ブラッシュアップすれば良くなったのにな…と思うけど、公開当時は『長編怪獣映画ウルトラマン』と同時上映だったらしいし、まあ、そういう位置づけならアリなのかもしれない。わざわざ、レンタルしてまで観る価値はないかな。

#メカニコングのミニフィギュアが売ってたら思わず買ってしまいそう。

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image1870.png公開年:1966年
公開国:日本
時 間:88分
監 督:本多猪四郎
出 演:ラス・タンブリン、佐原健二、水野久美、田崎潤、中村伸郎、伊藤久哉、田島義文、桐野洋雄、山本廉、岡部正、勝部義夫、伊藤実、岡豊、渋谷英男、橘正晃、小宮康弘、ヘンリー大川、森今日子、沢村いき雄、広瀬正一、伊原徳、堤康久、坂本春哉、津田光男、キップ・ハミルトン、大前亘、古谷敏、睦五郎、木下華声 他



嵐の夜、三浦半島沖を航行する漁船が沈没。唯一生き残った船員は巨大なタコと怪物に襲われたと証言するが誰も信じない。しかし、現場を捜索すると、巨大な生き物から吐き出されたような衣服が見つかった為、フランケンシュタインの研究で有名なスチュワート博士に連絡を取る。1年前に博士の研究室で育ったフランケンシュタインが暴れたことがあり、その死んだはずのランケンシュタインが生き残っていて悪さをしているのではないかと、疑いが掛けられた。研究室は疑いを否定しつづけたが、その後も三浦半島付近で海難事故が続発。スチュワート博士とアケミ助手は目撃情報を元に富士山麓へ、間宮博士は横須賀へ、それぞれ調査に向かう。間宮博士は漁船に付いていた海棲生物らしき細胞を採取。分析するとフランケンシュタインのものと判明。すると、羽田空港に巨大なフランケンシュタインが出現したとの情報が入り…というストーリー。

よく利用しているレンタル屋では、細々ながらコンスタントに古い特撮DVDが増えていく。好きな人はいるのかな。本作は名前だけは知っていたが観たことがなかったのでチョイス。

いきなり、フランケンシュタイン研究で有名な博士が京都にいて云々かんぬんって、何やら既にフランケンシュタインで一騒動あったよう台詞が普通にあって違和感満載。調べてみたら、『フランケンシュタイン対地底怪獣』ってやつの続編なんだって。失敗こいた。知ってたらそっちを借りてた(今度借りるわ)。

どうせ、昔のヘッポコ特撮だと高を括っていたら、なんとびっくりのクオリティ。ミニチュアなんだか実写の映像合成なんだかわからんようなカットがあるくらいで、これ、黎明期の特撮作品の中では最高品質なんではなかろうか。なんか巨大な怪物が妙に軽やかに走ってたりするんで、本当はコメディ調に感じてもいいくらいなんだけど、なかなか精緻なセットなもんで普通に観れてしまう。怪物の操作なんかもものすごくって、冒頭のタコさん怪獣の腕足の動きなんかリアルすぎて、どうやってるんだか興味が沸く一方。サンダとガイラのデザインはウルトラマンの成田亨。特技監督は円谷英二。監督はゴジラの本多猪四郎。音楽も同じく伊福部昭。プロデューサーも同じく田中友幸。なんだよ、特撮レジェンド祭じゃねーか。そりゃデキがいいに決まってるか。
こういう映画って、自衛隊は役立たずで結局正義の怪獣まかせだったりするんだけど、本作では大活躍でおまけにかっこいい。

平成ガメラではギャオスが人間を食べるくだりがあって、子供も観るのに踏み込んだなぁ…とおもったものだが、本作はそれどころではなくって、一人一人つまんで口に含んでモゴモゴして、服だけ吐き出すっていう、巨体のわりにはなかなか非効率なことをやってくれてる。でも、人間の味を知ってしまったらそうなるかな…珍味なんだろうな…っていう妙な説得力もあって逆に怖いのね。

ああ、“サン”ダと“ガイ”ラって、山と海のことか。海幸彦山幸彦か。でも、ストーリーはあの神話とは無関係だ。
フランケンシュタインってことだから死体をくっつけた怪物ってイメージだけど、細胞レベルから作り上げた人口生命って感じだな(それは前作をみないとわからんわ)。
でも、人間の科学技術の横暴によって生まれた怪物が人間に牙を向く。同じく人間の手がかかった怪物がいじましく人間を守ってくれる悲哀と献身。ああ、人間って愚か也…って、ちょっと斜に構えた視点で子供っぽいけど、まあ今でもこういうテーマを下地にした作品はたくさんあるし、『ゴジラ』もそうだったけど深いものがあるよね。
海幸彦山幸彦の神話を臭わすプロットとか、サンダがなんで人間を守ろうとするのか…っていうところをもう少し厚く描ければ、そして、そこにより一層の刹那さがあれば名作になったんだろうなぁ。

子供を子供扱いしていない壁っていうか、幼児が観るとトラウマになりそうなリアル感があるからちょっと要注意かもなぁ。うかつに幼児に観せて泣かれでもしたら、その子のお母さんにおこられちゃうぞ(笑)。

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image1839.png公開年:2011年
公開国:日本
時 間:81分
監 督:竹本昇
出 演:小澤亮太、山田裕貴、市道真央、清水一希、小池唯、千葉雄大、さとう里香、浜尾京介、にわみきほ、小野健斗、大葉健二、和田圭市、菊地美香、坪倉由幸、杉山裕之、谷田部俊、鈴木勝吾、相馬圭祐、逢沢りな、高橋光臣、佐藤健太、坂元亮介、萩原佐代子、春田純一、宮内洋、誠直也、関智一、田村ゆかり、小西克幸、野島裕史、石井康嗣、井上喜久子、進藤学、飛田展男、梁田清之、大塚明夫、神谷明、磯部勉、稲田徹、小川輝晃、大塚芳忠 他
コピー:スクリーンでド派手に行くぜ!

 

「レジェンド大戦」にて、34のスーパー戦隊が撃退した宇宙帝国ザンギャックが再び地球に来襲。“宇宙最大のお宝”を探すために地球を訪れている海賊戦隊ゴーカイジャーたちと、死闘を繰り広げていた。そこに、前回の大戦で、力を失ったゴセイジャーが現れ、自分たちもザンギャックと戦おうと、ゴーカイジャーからレンジャーキーを奪い取り変身する。さらにゴセイナイトキーを渡すようにゴセイジャーが迫り、両戦隊は争うことに。そのころ、かつてゴレンジャーに倒された黒十字王が復活。ザンギャックと手を組み、巧みな策略によって全レンジャーキーを奪取し、さらにゴーカイジャーとゴセイジャーの分断に成功する…というストーリー。

春の番組スタートとリンクして公開する予定だったのに、震災で撮影に支障が生じ公開が遅れてしまった。だから、TV放映と時系列が合わなくなっちゃったという作品(しょうがないよね)。

仮面ライダーの方は一足先に歴代仮面ライダー登場で、グッズバカ売れの大商いになったもんだから、戦隊モノでもってこと。自分が子供のころに観たヤツと、自分の子供と一緒に観たヤツで、必ずどこかに引っかかるのがある…という戦略(さらに今公開中の映画では、ギャバン登場で40前後のお父さんはシビれるわけだ)。

仮面ライダーの方は、ディケイドからはじまったガンバライド対応に対応して、カード→メモリ→メダル→スイッチと、子供よりも大人が真剣に収集するグッズとして大成功しているわけだが、戦隊の方は“レンジャーキー”。ヒーローの形をしていて鍵に変形するという、はっきりいってわけのわからないシロモノ。ところがこのわけの判らなさが、なぜかハマる要素を持っている。統一された規格だけど、ちょっとだけ微妙に違っており、且つさほど実用人間がないもの…これは、人間(特に男性)が収集したくなる条件だと思う(自論だけど)。これにぴったりハマっているのがレンジャーキー。
おそらくこれ、戦隊モノにとどまらず仮面ライダーとかいろんな作品に派生して、BE@R BRICKの市場を食いつぶしていくと予測する。比較的加工しやすいので、工作ゴコロもくすぐるのが良い。
#私はハマるといやなので、あまり買わないように注意しているけど。

映画の内容としては、通常放送の途中に挟み込むエピソードとして作られているので、観ていない人にはさっぱりの内容。日曜の朝に子供と一緒に観ていないとポカーンだと思う。
前作のゴセイジャーさんたちはまだいいとして、他の先輩レンジャーさんたちがパラパラ出てきても、よほどのマニアじゃなとわからんし、最後のバトルの歴代ロボットの総登場に至っては、何の芸も無く順番に技を繰り出すだけで、さすがにあそこまでやられると、懐かしいとかの感動も吹っ飛ぶ。
おもちゃの売り上げに繋がればいいので、とにかく全部出しときゃいいというスポンサーの意向は仕方が無いとは思うが、それはそれとしてプロの脚本家として、純粋に話をおもしろくする気がないところには、イラっとくる。そういう子供騙しとも捉えられかねない姿勢に、案外子供は敏感だよ。自分が子供の時は、そういうのが見えてくるから、観なくなっちゃったハズなんだけど、大人になると忘れちゃうんだね。

ただ、一つ勉強になったのは、こういうヒーローモノってのは、主役が優等生じゃ飽きられるってことだね。ゴセイジャーのアラタの優等生っぷりでは、1年も興味を持続できなかった。やっぱり若気の至り的な部分が多くて、それを周囲がフォローするっていう流れじゃないと、共感は得られないんだな。

まあ、お薦めしようがしまいが、興味のない人は観ないし、興味のある人は観るでしょ。そういう作品。




負けるな日本

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image1738.png公開年:1984年
公開国:日本
時 間:85分
監 督:高野宏一
出 演:浦野光、堀内賢雄、小滝進、桜本昌弘、栗葉子、白川澄子、古舘伊知郎 他






宇宙警備隊体長であり、ウルトラ兄弟の長兄であるゾフィーが進行役となって、『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までのバトルシーンや、怪獣・宇宙人たちの特徴・行動を紹介していく作品。

昨日の『ウルトラマン物語』と同年の作品であるが、本作にはほとんど新作カットはないといってよい。そんな子供だましの内容で劇場公開映画として成立するのか?という疑問を抱かざるを得ないが、なぜかウルトラマンの歴史の中では、確固たる位置づけをキープしつ付ける作品なのである。サブキャラであったゾフィーの冠作品だから?いや、そういうことではなく……。

一部の宇宙人や怪獣の鳴き声や光線の発射音が変更されているほかに、怪獣とのバトルシーンを当時プロレス実況で人気が出ていた古舘伊知郎が実況していたりする。そうい意味で珍作だか?いや、そういうことではなく……。

本作は、ウルトラマンたちと地球を侵略する悪い宇宙人や怪獣との連綿と続く戦い…という大筋で展開していく。それを維持するために、元の設定を壊さざるを得なくなっており、オリジナルとは完全に異なるセリフをアテレコするなどしている。で、問題なのは、それを進行役のゾフィーが紹介しているという点。まるで、インチキ宗教家が事実を捻じ曲げて自分達の素晴らしさを語り、他宗を貶めている様子にも見えること。また、司会進行の途中で取って付けたように襲来するUFOを退治して“自分はやってるぞ”感や演出したり、“すばらしいでしょ?”を押し付けているようにも見え、三流の通販番組のようでもある。
極めつけは、ゼットンを倒したのは科学特捜隊だったのだが、さらりと「私が倒した」などといったり(そのサラリ感が絶妙)、進行役が自分の行動を捏造しているようにしか見えないことから、一部のウルトラマンファンの間では、“ゾフィーによる捏造”としてネタにされたり、挙句の果てにはゾフィーを捏造するキャラとして同様のパロディマッド動画が作られることも多々あるのだ。
そういう意味で、ウルトラマン作品として、トップクラスの珍作なのである(トップが『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』であることは間違いないのだが)。

私は、この作品を、ウルトラ教という宗教の紹介ビデオだと定義している(笑)。しかし、昨日の『ウルトラマン物語』よりも、子供達の心をワクワクさせたのは事実である。ウルトラ教によるマインドコントロール教育恐るべし。その教育を受けて大人になったオッサンたちが、すくすくと成長して、いまだにおもちゃを買い、自分の子供にも布教する。おお宗教、おそるべし(ウソ)。

特段お薦めはしないが、小さい男の子がいるなら見せてもいいかも。今のウルトラマン作品よりシンプルでバラエティ感が豊富なので。




負けるな日本

 

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