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公開国:アメリカ
時 間:95分
監 督:ドン・シーゲル
出 演:リー・マーヴィン、ロナルド・レーガン、アンジー・ディキンソン、ジョン・カサヴェテス、クルー・ギャラガー、クロード・エイキンス、シーモア・カッセル、ノーマン・フェル 他
受 賞:【1965年/第19回英国アカデミー賞】 男優賞[国外](リー・マーヴィン)
殺し屋チャーリーとリーは、ろうあ学校の教師ジョニーの殺害を依頼され、任務を果たす。しかし二人は、ジョニーを殺害する理由を彼が100万ドルを盗んだからと聞いていたのに、その100万ドルの在り処を探せとはいわれなかったことを不思議に思う。きっと、100万ドルはジョニーではなく別の人間が持っているに違いないと踏み、本件の事情を探ってみることにした。二人は、ジョニーのレーサー時代の相棒だった男を訪ね、無理やり事情を聞きだす。その頃ジョニーはベテランレーサーで快進撃を続けていたが、そこにシーラという女が現れ、ジョニーに迫ったことからすべてが崩れていったという。彼女に夢中になったジョニーは、不摂生な生活を続けたせいで、レースで事故を起こし、レーサーとしての道を断念せざるを得なくなってしまったのだ。その後、シーラはジョニーをジャックという評判の悪い男に紹介し、とある儲け話に加担させようとするのだったが…というストーリー。
レーガン大統領が役者だったというのは、よく知られた話だが、実際に彼が出演した映画というのを観た人は少なかろう。私も観たことがなったが、本作がそれ。正直、彼の演技は2.5流。演じるだけで精一杯で、悪役らしい苦味というか憎たらしさなど微塵も表現できておらず、そこまで求めるのは酷なんだろうな…というレベル。こりゃ俳優では大成しない。まあ、それはそれとして…。
ドン・シーゲル監督といえば、『ダーティハリー』や『アルカトラズからの脱出』など男臭いサスペンス仕立ての作品を作らせたら一流で、本作もこれらの路線。しかし、どうも本作はピリっとしない。
二人の殺し屋は、10万ドルを盗んだ男の殺害を命じられたのはいいが、肝心の10万ドルの在り処を、依頼主が気にしていないことに不信感を抱くという掴みはよいと思う。しかし、その理由を確かめるために行う謎解きが、ほとんどか回想で語られるという構成がクソなのだ。タイトルでかつ主役であろう“殺人者”たちは、それを聞きまわって歩くという、ただの狂言回しである。いや、その聞き廻る様子が、実に下品で小物でチンピラ然としていて、まったく面白みを感じない二人組みで、狂言回しとしても落第点なのだ。
で、謎解きの結果、殺人の依頼主のところにぶち当たるというのも芸がない。
それに、ジョニーを放っておいちゃいけない理由がきちんと描かれていない。その盗んだ金を元でにジャックが大成して、今は社会的な地位を得ているとか、もしくはこれから議員にでも立候補しようと思っていて、過去を知っている人間がいると都合が悪いとか、そういう理由でもなけりゃわざわざ殺すリスクを犯す必要がない。シーラがまだジョニーに未練があるとかそういうわけでもなく、妻になっているらしいので、恋愛がらみの心配もなさそう。
おまけに、百戦錬磨の殺人者のはずなのに、簡単に撃ち殺される若い方。年上の殺人者のほうが.、瀕死の状態でジャックの家にいって相打ちになるのもあまりおもしろくもない。それをやりたいなら、彼がなんで金に固執するのかを描けばよかったと思う。
掘り下げが甘くて、つまらない作品。まあ、実は、冒頭のジョニーが殺されるシーンで、ジョニー役の人が、倒れながら自分の顔に血糊を塗ったくっているところで、この作品のレベルは予想がついていたんだけどね。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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