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公開年:1982年
公開国:カナダ
時 間:87分
監 督:デヴィッド・クローネンバーグ
出 演:ジェームズ・ウッズ、デボラ・ハリー、ソーニャ・スミッツ、レイ・カールソン、ピーター・ドゥヴォルスキー 他
ノミネート:【1984年/第12回アボリアッツ・ファンタスティック映画祭】参加作品




カナダ、トロントにあるケーブルTV局“シヴィックTV”は、セックスやバイオレンスを前面に出した番組を放送していた。局の若き社長マックスは、よりインパクトのあるコンテンツを探していたが、なかなか見つからず苛立っていた。そんな中、局のエンジニアが、偶然キャッチした海賊放送の内容が興味深いと知らされる。その番組の名前は“ヒデオドローム”。ストーリーは無く、ただ拷問の場面が延々と続く内容だった。その後、TVの暴力性についての対談番組に出演したマックス。ラジオDJのニッキと、オブリヴィオン教授と対談したが、オブリヴィオン教授はモニタを通じてでしかコンタクトを取らない変人で、その主張は「TVに写ったことこそ真実」という極端なもの。まともない対談にならずじまいの中、マックスはニックに番組中にアプローチする始末。その後、自宅にてニッキに“ヒデオドローム”を観せると、元々SM志向が強かったのか、放映しているピッツバーグに行き出演したいとまで言い出す。“ヒデオドローム”の内容に可能性を感じたマックスは、その番組の放映権を得ようと、製作元を探すが掴むことができない。そんな中、“ヒデオドローム”を製作したのがオブリヴィオン教授であるという情報が入り…というストーリー。

邦題表記が“ヒデオドローム”だったり“ヴィデオドローム”だったりと、様々。

難解…というか、ゾンビが大衆社会の投影であるように、このヒデオドロームは何の投影なのかな?というのが、いまいちよくわからない。そういうレベルで難解。そういった裏を一切考えずに、繰り広げられている内容の表層を味わっているだけなら、いかにもクローネンバーグらしいオドロオドロしい作風で、とても愉しめる。後に『ザ・フライ』や『スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする』等々を世に送り出すわけだが、作風にブレがないという意味では随一の監督だと思う。
ブラウン管がびよ~んとか、特撮はローテクなんだけど、その稚拙さを気持ち悪さに繋げることに成功している例。だから30年以上前の作品なのに、全然色褪せていない。

まあ、大体にして、いくらケーブルTVとはいえ、そんなスナッフムービーを放送できるわけがなく、主人公のTV局社長からして、頭がおかしいのは明白(逸脱とかやり過ぎの範疇を大きく超えている)。設定からしてはじめっからフルスロットルでクレイジーな内容なのだ。

なんで腹の中に銃を入れないかんねん…と思ったが、キチンと展開があった。さて、単なる催眠電波みたいなものなのか、本当に取り出したのか。その辺をあいまいにしているところが、さらにオドロオドロしさを増している。その他諸々、それどういう意味なん?っていうところが散見されるのだが、とにかくビジュアルのインパクトでなぎ倒している感じ。

とはいえ、やっぱり投げっぱなしな感じは否めない。その投げっぱなし感と、絶妙なオドロオドロしさの振幅ゆえに、カルト的な人気を得ている作品。未見の方は一見の価値がある作品だと思う。軽くお薦め。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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