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公開年:2009年
公開国:アメリカ、フランス
時 間:97分
監 督:グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
出 演:ジム・キャリー、ユアン・マクレガー、レスリー・マン、ロドリゴ・サントロ、アントニー・コローネ、ブレナン・ブラウン 他
ノミネート:【2010年/第16回放送映画批評家協会賞】コメディ映画賞
コピー:この一言のために、懲役167年──




小さな町で警察官をやっているスティーヴン・ラッセルは、妻と娘と平凡ながらも幸せな生活を送っていた。彼は、幼いこと自分が養子あることを知らされて以来、自分の生みの親のことが気になっていた。スティーヴンは警察の権限をつかって情報を検索し、とうとう居場所を探り出す。なんと同じ町に住んでいることがわかり、さっそく押しかけるが、無碍に拒絶されてしまう。失意のスティーヴンは、その後、交通事故に巻き込まれる。それをきっかけに自分に正直に生きようと決意。“正直”とは何か。彼は実はゲイだったのだ。早速、妻にゲイであることを告白して離婚。ゲイらしく思うがままに生きはじめるが、とてもお金が掛かりすぐに困窮してしまう。すると、まともな会社勤めをやめ、詐欺師に転向。実はIQ169の彼には詐欺師は天職だったらしく、派手な生活は加速していく。しかし、さすがに度が過ぎてとうとう警察に捕まって収監されてしまう。彼はそこで、シャイでキュートなフィリップ・モリスという男性と出会い、即座に恋に落ちてしまう。はじめは戸惑っていたフィリップだったが、元々ゲイの彼は、スティーヴンの猛アタックで気持ちが傾いていく。しかし、スティーヴンの別の施設に移送されて離れ離れになってしまい…というストーリー。

完全に実話ってのは驚き(主人公のスティーヴンは今でも収監中)。舞台がアメリカなのに製作国にフランスが加わっているのも興味深い(リュック・ベッソンが製作総指揮)。完全にガチホモ話なので、人に薦めるとあらぬ誤解を受けそうだからなのか、いまいち一般的には知られていない作品かも。劇中の表現も直接的だし、家族や友人と一緒に観るのすらちょっと危険ではある。でも、意外や意外、ものすごく面白かった。

ゲイの感覚が分からないので、主人公スティーヴンに一切共感することはないのだが、そんなことどうでもよくなるほど、フィリップの近くに行くための努力が強烈。知能が高いというだけでなく、咄嗟の対応力が非常に高い上に、目的を達成するためにはいくらでも我慢が出来るという胆力の持ち主。もう超人のレベルで、力を発揮するベクトルを間違えなければ、まちがいなく希代の成功者になったであろうこと間違いなし。

ジム・キャリーの演技はバイタリティに溢れておりいつもどおり素晴らしいのだが、それ以上にユアン・マクレガーのなりきりが素晴らしい。もう、マジモノのゲイにしか見えない。この両者の演技は、まさに“競”演。キレッツキレ。

妻のデビーも地味におもしろい。カミングアウトされてブチ切れてそれっきりなのかと思いきや、以降もそれなりに電話でお互いの近況を報告したりしている。クリスチャン故に毛嫌いしそうなものだが、博愛精神的なものを発揮しちゃうという斜め上な感じ。
実際の妻がそんな対応をしていたか否かは不明だけど、作中では、スティーヴンが決して悪人ではないんだ…という設定上のいい味付けになっていると思う。

しかし、延々と詐欺行為や脱獄行為が連続するだけで、手を変え品を変えても、さすが終盤飽きてしまう。そしてとうとう、ゲイ故にHIVの宣告という年貢の納め時を向かえて、このストーリーは終結するのだ…と思いきや、最後にかましてくれた。事実だとしても、質の良い巧みな演出で綺麗にミスリードしてくれてありがとう…って感謝の気持ちすら湧いた。

本作は、もっと評価されていいんじゃないかな。お薦めしたい。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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