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image1098.png公開年:2004年 
公開国:イギリス、イタリア、南アフリカ
時 間:122分
監 督:テリー・ジョージ
出 演:ドン・チードル、ソフィー・オコネド、ニック・ノルティ、ホアキン・フェニックス、デズモンド・デュベ 他
受 賞:【2005年/第18回ヨーロッパ映画賞】音楽賞(ルパート・グレグソン=ウィリアムズ、アンドレア・グエラ)
コピー:愛する家族を守りたい。」ただ1つの強い思いが、1200人の命を救った…


1994年、ルワンダで多数派のフツ族が少数派のツチ族を一斉に襲撃し始め、大虐殺に発展する。ベルギー資本の4つ星ホテルで支配人として働くポールは、自分はフツ族だったものの、妻がツチ族だったために、迫害の対象となってしまう。当初が国連の平和維持軍により何とか安全は保たれていたが、突然撤退が決定。同様に迫害されたツチ族も次々と集まり、ホテルは難民キャンプと化してしまう。やがてフツ族側へのワイロの品も無くなり、とうとうホテルへの攻撃が始まり…というストーリー。

100万人が虐殺されたとも言われるルワンダで発生した実際の内戦。人類の歴史において大量虐殺が行われたことは数あれど、短期間にそれも大量虐殺兵器が用いられることもなく、ひたすらマンパワーで実行されたという事実。たしかに西洋諸国の失策も遠因だろうが、それにしても実に恐ろしい。

この争いの大本である両部族の区別自体が、外部から与えられたものあること。白人による黒人の差別のように、外面的に明らな違いが元で発生すると思っていたが、認識を改める必要があると思う。“差”があるから差別が発生するのではなく、差別をしたくなったので後から“差を探す”ということを行っているのだ。争いそして抹殺するというなんらかのDNAが人間の中に潜んでいるということを感じざるを得ず、たとえ大して根拠のない差であってもそのDNA発動のきっかけになりうるという人間の本質の一部に驚愕すると共に、それが自分にもおそらくあるという事実に怖れを覚える。

とはいえ、政治や理屈で止められないうねりのように巻き起こる虐殺に対して、負けずにできることをやりとおした主人公ポールの行動も、同様に驚愕に値する。この胆力にはひたすら感服し共感する。昨今の震災のこともあるので、自分でできることは何とか解決し、周りの人たちにひたすら手をさしのべ続ける、このような人物の存在には、勇気を与えられる。
映画上の演出かもしれないが、どんな時でも知的で紳士的なポールの物腰は、人とはこうあるべきというお手本だと感じる。それを演じきったドン・チードルも見事。

この重く厳しい事件を扱った割には“映画らしく”仕上がっており、誤解を恐れずにいえばとてもおもしろく演出されている。あえて行っていると思うのだが、雑な編集が効果的だと思う。

この震災のさなか、若干ツラく感じるところはあったが、それ以上に、心の中にふつふつと湧く何かを感じさせてくれる一本だと思う。強くお薦め。




#負けるな日本

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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