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公開年:2009年
公開国:アメリカ
時 間:141分
監 督:マイケル・マン
出 演:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベイル、マリオン・コティヤール、ビリー・クラダップ、スティーヴン・ドーフ、スティーヴン・ラング、ジェームズ・ルッソ、デヴィッド・ウェンハム、クリスチャン・ストールティ、スティーヴン・グレアム、チャニング・テイタム、ジェイソン・クラーク、ジョヴァンニ・リビシ、ビル・キャンプ、スペンサー・ギャレット、ピーター・ゲレッティ、ブランカ・カティッチ、リーリー・ソビエスキー、ロリー・コクレイン、ジョン・キッシュライン、キャリー・マリガン、リリ・テイラー、ジョン・オーティス、ドン・フライ、マット・クレイヴン、アラン・ワイルダー、デヴィッド・ウォーショフスキー、ランス・ベイカー、スティーヴ・キー、ダイアナ・クラール、ジェフリー・カンター 他
コピー:奪うのは、汚れた金 愛したのは、たった一人の女。
大恐慌時代。銀行強盗ジョン・デリンジャーは、その大胆すぎる手口故に貧困に苦しむ民衆から喝采を浴びていた。警察から追われているさなか、美女ビリーと出会い、一瞬で恋に落ちるデリンジャー。一方、フーバー長官はデリンジャーを“社会の敵(パブリック・エネミー)No.1”と呼び、有能なパーヴィス捜査官を抜擢し陣頭指揮に当たらせ、その逮捕に全力を挙げていくのだったが…というストーリー。
要するにFBI誕生前夜(というか過程)の話なのだが、FBIが舞台・主役(または敵役)になった映画やドラマがどれだけあることか。これだけエンターテイメント界にネタをくれていることを考えると、感謝しなくてはいけない内容なのかも(あ、本作は実話ベースね)。
とはいえ、デリンジャーはアメリカでは有名なのだろうが、日本人のワタシにとってはいまいちピンとこない存在である。多くの人が知っているという前提で作られているためか、人物像を描く演出が希薄に思える。なんか義賊を強調したコピーだが、まったくそんな風には思えなかったので、どういうことなのか調べてみたが、銀行強盗をする時に銀行の金は奪ったが、そこに来ていた客の金を一銭も取らなかったことから、実際に義賊扱いされていたらしい。銀行強盗がいちいち客の金を取るわけがなく、なんでそれで義賊扱いされるのか。今の価値観で考えたら有り得ないことなのだが、それほど国家や社会に対して、当時の民衆が不満を抱いていた(というか正気を失っていた)ってことなんだろう。
しかし、同時代を扱った『アンタッチャブル』など比較すると、本作は、そのトチ狂った社会状況がいまいち表現できていない。そのため、デリンジャーが大したことのないチンピラに見えてしまい、そんなチンピラを捕まえられない捜査官達もポンコツに見えてしまうという、負のドミノが展開される。
歴史的事実を色々調べたり、原作を読めば判らなくもないのだろうが、本作を観た限りでいえば、このコピーはちょっとズレている。その点から、配給会社自体が本作をおもしろいと思っていない証拠だともいえるし、実話の足枷により面白くならなかった作品ともいえる。
逆に言えば、この決定的に面白くならない脚本を、マイケル・マンはよくがんばってここまで引き上げたと評価すべきなのかもしれない。アングルの取り方やカット割りや編集は、奇を衒ったと思われないようにしつつ格好よくなるように工夫されているのがわかる。また、ジョニー・デップは言うことなしの存在感。ここの所、ティム・バートン作品だ、テリー・ギリアム作品だ、海賊だ…と、非現実的な役ばかりだったので、こういう実在の役をきちんと成立させて「もう普通の役はできないかも…」という不安を一掃できたかもしれない。
実話ベースなのでさほど劇的なラストでないことを肝に銘じて、過度な期待を抱かなければそこそこ楽しめる作品といえる。軽くお薦め。あくまでシナリオ以外(長いしね)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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