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image0460.png公開年:1992年
公開国:日本
時 間:93分
監 督:宮崎駿
出 演:森山周一郎、加藤登紀子、岡村明美、大塚明夫、桂三枝、上條恒彦、関弘子、阪修、田中信夫、野本礼三、島香裕、藤本譲松尾銀三、矢田稔、辻村真人、大森章督、古本新之輔、森山祐嗣、松岡章夫、佐藤広純、種田文子、井上大輔、佐藤ユリ、沢海陽子、喜田あゆみ、遠藤勝代 他
コピー:カッコイイとは、こういうことさ。



第一次大戦時のイタリア。空賊を退治しその賞金で暮らすポルコは、元空軍のパイロットだった彼は、とあることがきっかけで、魔法で豚の姿になっている。敵対する空賊マンマユート団から女学校の生徒を救出した日の夜、幼馴染のジーナが経営するホテルアドリアーノへ行ったポルコは、そこでアメリカ人パイロット・カーチスと出会う。空賊の頭目達は、邪魔なポルコを倒すためにカーチスを用心棒として雇う相談をしていたのだった。次日、カーチスはエンジンが不調でうまく飛べないポルコを待ち伏せし撃墜。何とか一命はとりとめたポルコは、大破した機体をミラノに運び、馴染みのピッコロ社に修理を依頼。しかし、修理を担当するのは、ピッコロの孫で17歳の少女フィオだと聞かされ…というストーリー。

何度もTV放映は観ているし、家族が観ているのを横で観ていたりはしたのだが、毎回ながら観で、頭に残っていなかったので、改めて鑑賞。空賊なんて造語がでてくるから、英語ではどう表現したのかしら…と思っていたのだが、オープニングの各国語の説明テロップを見ると、ただのFrying Piratesだった。つまんね。

「どうやったらあなたにかかった魔法がとけるのかしら…」
主人公がなんで豚なのか…っていうところは非常に重要なはずなのだが、ムダに説明せずにひっかかりを残すことは効果的。おいてきぼり感が心地よい。結局、最後まで何なのかはわからない。自分で魔法をかけたのかかけられたのかもわからない。

銀行での窓口のオヤジとの会話、飛行機工場の子供との会話…等々、いちいちセリフはをキメてくる。正直、豚仲間としては、とてもシンパシーを感じるわ(笑)。
ただ、自分のおかれている状況は、自分のせいじゃなく他人のせいだ、政府のせいだ…と言っているように聞こえて、ちょっと鼻につく。全共闘世代のくだらない主張と紙一重。軍政下っていうことで何となく誤魔化されちゃうけど、根本的に国家になびくのは悪って言っている。深く考えると、ニヒリズムやアナーキズムが漂ってきて共感できなくなるので、単に、前の戦争でいやな思いをしたことを表現しただけで、深い意味はないんだ…と無理やり納得することにした。

フィオがポルコにくっついて隠れ家の島に行くと、空賊たちが待ち構えてる。フルボッコにされるはずが、フィオの機転で言いくるめて、カーチスとの再バトルになるという流れ。フィオの機転っていうよりも、フィオという女神様にメロメロになって男どもが、いいくるめられるという流れ。これがあまり好きじゃない。根本的に、女性を神格化して、強引になぎ倒すような流れがどうにもね。
戦闘機を作るシーンでは、市井の女性たちががんばるわけだが、これは女性のやみくもな神格化とは異なり、真の女性の力を表現しており、非常に楽しかった。
ジャンヌ・ダルク的な女性の行動を否定すると、初期の宮崎アニメなんか成立しないっていわれるかもしれないけど、ちょっと本作は、とってつけたように露骨に感じるし、無理がある展開だと思う。おそらく、毎回、このあたりでうんざりして、観るのを止めているんだと思う。でも、単に、男は真の女の力を見ていない大馬鹿物なんだよってことを表現しているだけだ…と無理やり納得することにした。

まあ、そのような、好みじゃない部分を我慢して乗り切ったら、ものすごく面白かった。どうせ、たいしたオチにはできないのは、途中から見えていたし、その後どうなったかは別の話…的なボカしで終わらせるのも、キライじゃない。
子供はピンとこないかもしれないけど、タイトルからコピーから、子供は相手にしてないわよ臭は漂わせているわけで、お子ちゃまへの義理は通しているので問題なし。

とにかく、宮崎駿の意図とか、そういうものが頭をよぎっても排除して鑑賞すべき。そうすれば、快作が待っている。
#桂三枝の声優仕事がなかなかよい。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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