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公開年:1983年
公開国:日本
時 間:109分
監 督:村上龍
出 演:ピーター・フォンダ、広田玲央名、乃生佳之、渡辺裕之、根津甚八、リチャード・ライト、武田鉄矢、研ナオコ、小松政夫、青地公美、タモリ 他

 




ミミミとハチとモニカが、プールで遊んでいると、空から男が落下してくる。落ちて来た男は、超人的なパワーをもったゴンジー・トロイメライという宇宙生物だという。ゴンジーは宇宙に帰りたいと考えていたが、何故かパワーを失ってしまい戻れないという。3人はゴンジーを匿うことにしたが、ゴンジーの能力を利用しようとする“ドアーズ”という組織が付け狙っていた。ドアーズは、表向きは遺伝子工場とファミリーレストランと精神病院を世界中に展開する企業だったが、その正体は、人工単為生殖による男だけの社会を目指すカルト集団だった。彼らは、ゴンジーのの細胞を採取して、超人のコピーを作ろうと画策していたのだった。3人は、生まれ故郷に帰りたがっているゴンジーに協力することを決め、サイパンにいる知り合いのハングライダーをつかって空へ飛び立たせようと考えるのだったが…というストーリー。

村上龍自身で、原作・脚本・監督をしているのだが、職業映画監督じゃないからかろうじて許されているのかな…というレベル。劇中の楽曲提供者として、加藤和彦、来生たかお、桑田佳祐、坂本龍一、高中正義など早々たる面子が連なっており、タモリやら高橋幸宏なんかも出演している。お仕事というよりも、“お付き合い”として協力してくれたのだと思うが、これらの人々に申し訳ない気持ちにはならなかったのだろうか。逆に、そういう人たちも、軽いノリで出ただけだから気にしないで…っていう態度を取らざるを得ない作品。

テロップの文字フォントから、ライティングやカット割まで、どことなく日活ポルノ作品かよ…という感じで、実に安っぽい。それが狙いでそうなっているようには見えないのが、また心苦しい。

実は、こういうコメディチックな要素のあるSFの映像化は難しいのだ。筒井康隆の『日本以外全部沈没』なんかがいい例で、本で読めばものすごくおもしろいが、映像化した途端に輝きは半分未満になってしまう。良い本というのは、人間の脳内でおもしろい想像を喚起するもの。外から映像として押し付けられても、面白さに繋がらない。よほど、人の脳内で生まれた想像を上回るようなインパクトの映像を作らなければ、心を動かすのは難しいのである。村上龍はコメディの難しさを安易に考えすぎていると思う。

さらに、ちょこちょこはさまれる小ネタが、激烈につまらない。アドリブでもなく真剣に演じさせられている役者がかわいそうになるほど。もう、ずっとアブサンでも飲みながら監督してたんじゃないかと疑いたくなる。そして、その小ネタにエロ要素が挟まれると、思わず眉間に皺が寄ること必至。
#広田玲央名のヌードがまったくもって無駄の極み。

本当なら、日本4大トンデモ映画に入れるべきなのだが、全部、村上龍の責任において行われているといってよいので、それらと同列に扱われることすらないという、ミジメな作品。つまり、忘年会の出し物レベルで、評価にすら値しないということ。
この作品を観てから、ガイアの夜明けとか見ると、なんかせつない気持ちになってくる。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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