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公開年:2012年
公開国:フランス、アメリカ、カナダ
時 間:138分
監 督:ポール・トーマス・アンダーソン
出 演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、ローラ・ダーン、アンビル・チルダーズ、ジェシー・プレモンス、ラミ・マレック、クリストファー・エヴァン・ウェルチ、ケヴィン・J・オコナー、マディセン・ベイティ、レナ・エンドレ 他
受 賞:【2012年/第69回ヴェネチア国際映画祭】銀獅子賞(ポール・トーマス・アンダーソン)、男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン、ホアキン・フェニックス)
【2012年/第47回全米批評家協会賞】助演女優賞(エイミー・アダムス)、撮影賞(ミハイ・マライメア・Jr)
【2012年/第38回LA批評家協会賞】男優賞(ホアキン・フェニックス)、助演女優賞(エイミー・アダムス)、監督賞(ポール・トーマス・アンダーソン)、美術賞(ジャック・フィスク)
【2012年/第18回放送映画批評家協会賞】助演男優賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)
コピー:男はただ、信じようとした。

日本の敗北宣言によって第二次世界大戦末期は終結。海軍勤務のフレディ・クエルは、戦時中に自ら開発したカクテルにハマってしまいアルコール依存症になってしまい、軍病院のメンタルテストに引っかかってしまい除隊を余儀なくされてしまう。その後、カルフォルニアあたりで職を転々としていたが、依存症からは抜け出せないまま各地でトラブルを起こす毎日だった。そんなある日、たまたま目に付いた客船にこっそり忍び込む。やがて船員に見つかるが、その船で娘の婚礼パーティを催そうとしていた“マスター”と呼ばれている男は、フレディを許し歓迎するという。その男ランカスター・ドッドは、独自の哲学と方法によって、悩める人々の心を治療を施す“ザ・コーズ”という新興思想団体を主宰していた。フレディは、がこれまで出会ったことないタイプのトッドに興味を持ち、船を下りた後も彼の傍を離れなかった。そしてトッドも、行くあてのないフレディを無条件に受け入れ、フレディは団体の運営にも深く関わっていくようになるのだったが…というストーリー。

すったもんだあって、そのまま消えちゃうんじゃないかと思っていたホアキン・フェニックスが見事に復活。例の騒動の時のようにネジの外れた役柄だったのも功を奏している。なで肩というか肩幅が妙にに狭い感じの役作りもスゴイかった。
#ちょっと、メル・ギブソンっぽいくたびれかたになったね。

設定といい展開といい、実に掴みどころが無い内容。実にPTAらしい作品。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のノリに近いかも。二人の“狂人”としての渦が、時には混ざり合い、時には反発しあい、また別の渦を生んでいくような、そんな感覚に。

タイトルの“マスター”が何を指すか…が難しいところ。普通に考えればフィリップ・シーモア・ホフマン演じるトッドを指すわけだが、人生においての指針みたいな広い意味に捉えることもできるだろう。
特に、人間の依存体質のようなものに焦点が当たっているように思える。人間は何かに依存しないと生きていけないのだろうか。では、依存と師事・尊敬・参考との違いは何なのか。そもそも人間は何をもってアイデンティティを確立するのか。どうすれば確立したといえるのか。

フレディは自分が周囲とうまくいっていないことは、重々承知しているわけだが、何で自分がこうなのかは理解できずにいる。こうすればいいといわれても素直に受け入れられない自分のことも判ってる。とりあえず、従ってみてもいいかな…とトッドに対してだけは思えている。でも、やっぱりある程度心酔してみたものの、何かが得られたとは思えなくなり、離れてみたりもする(そりゃ、ほとんどインチキだから効果なんか出ないわけだが…)。
ちょっと怖いのは、その過程で、他者をコントロールしたくなるという業欲に、フレディもトッドも溺れているところだったりする。そして、この世には一概にはいえないかもしれないが、影響を与えている側と、与えられている側の二種類の人間がいるという事実である。

さて、横暴な態度とは裏腹に、じつはセンシティブなフレディの様子が綴られているのはわかった。で、この作品は何を伝えたいのだろう。実は私には答えが見えない。
何度か観るとみえてくるのかも知れないが、残念ながら、もう一度観せようと思わせる、画の力や、それこそ作品のランドーマーク的な興味深いシーンやエピソードは薄いように感じた。私にとっては、色々と難しい作品だったかも。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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