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公開年:1999年
公開国:日本
時 間:118分
監 督:森田芳光
出 演:内野聖陽、大竹しのぶ、西村雅彦、小林薫、桂憲一、田中美里、町田康、伊藤克信、菅原大吉、佐藤恒治、小林トシ江、友里千賀子、鷲尾真知子、石橋蓮司 他
ノミネート:【1999年/第23回日本アカデミー賞】助演男優賞(西村雅彦)





金沢にある昭和生命保険北陸支社に勤める若槻慎二は、契約者の菰田重徳の妻・幸子から、保険の説明のために来て欲しいと呼ばれる。家に行くと幸子は留守で、重徳に家に招かれる。なんと、招かれた居間の隣室で、子供・和也の首吊り死体を発見してしまう。和也も保険に加入していたため、重徳と幸子は保険を請求。本社での審査が長引いていたため、支払いまでに時間がかかったのだが、その間、重徳と幸子は何度も若槻の会社に押しかける続けた。その後、保険は支払われることになったのだが、二人の異常な態度を不審に感じた若槻は、独自で調査を開始する。すると、重徳が障害給付金を得る為に自分の指を落としていたり、二人の周囲で不審な死亡事件が立て続けに発生していたことがわかり…というストーリー。

和歌山毒物カレー事件が1998年だから、それを意識して製作されているのだろうか(原作は事件より前に発表されている)。ちなみに、和歌山毒物カレー事件の犯人宅には原作本があったという噂を聞いたことがある。事実なら、原作に触発されて事件が発生し、事件を念頭に置きながら本作が製作されるという、奇妙なループができていることに。
#今となっては、現実の事件のほうが強烈極まりないけどね。

細かいディテールが醸し出す“それっぽさ”がハンパない。古めの家屋。北陸という絶妙な舞台の距離感。エセ愛犬家。演出的にどこまで踏み込んでいいのか(和歌山毒物カレー事件を彷彿とさせる演出をどこまでやっていいのか)を、探っているようにも私には見える。その探り探りアクセルをふかしているような感じが、妙な雰囲気を醸し出す結果に。他の猟奇サスペンス作品には無い、珍妙な空気が流れている。

大竹しのぶがとても美しい。公開当時は全然ピンとこなかったのだが、今みるとものすごく魅力的に見える。逆に、西村雅彦の演技はちょっとヤリすぎ。その他、犯罪心理学の助教授とかの演技もヤリすぎだし。
森田芳光の演出がバブル臭がプンプン。インパクトプリンタの音を流用した効果音。片足を引きずった刑事。黄色。ボーリング。不安感を煽ろうとする演出が、ことごとく見え透いている感じ。話の中のアイコンとして際立たせるため、キャラを立たせる意図はわかるんだけど、このころの演出は、本当にダサいと思う。これを、作品の方向性をわかりやすく観客に示していると捉えるか、ホラー・サスペンスのカウンターとしてベタベタな演出とか、コメディチックな演出を挟んでいるのだと好意的に捉えるかは、人それぞれかな。
#事件の状況を知ってると思うのだが、それでもボーリングに誘う鬼畜上司。なんか若槻に恨みでもあるんか?

佳境のシーン。警察が来たので逃げるのだが、逃げるシーンも映像として表現していないし、その直後の救出されるシーンも端折っている。いわずもがな…なのかもしれないが、幸子が、焦りもせず、逃げ時は今と判断して淡々と逃げる様子は、なかなか恐怖を募らせてくれたと思う。逆に、最後にチャックしめる演出は、評価するけど。

鼻につく演出はスルーしよう。そうすればとても優秀なサスペンス(ってか、それは原作の出来がいいってことか)。
#なんか、今なら韓国とかが好きそうな題材とか演出だな…と思ったら、韓国でリメイクされてた(見つけたときは笑った)。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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